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企業インタビュー 詳細

Special Interview

PwCコンサルティング合同会社| BT-Customer Transformations(Customer Analytics)|伊藤様、中村様

Post Date2022-06-13 /
Category外資系, 女性, IT・デジタル,

本日はPwCコンサルティング合同会社(以下:PwCコンサルティング)、BT-Customer Transformations(以下、BT-Customer)内で、Customer Analytics関連のプロジェクトを手掛ける伊藤様、中村様にインタビューの機会を設けていただき、PwCコンサルティングの特長や魅力、今後の会社の方向性について、事例を含めお二方に詳しくお話を伺いました。

ご経歴について

EL

これまでのご経歴について教えてください。

伊藤様

大学を卒業後、新卒で製造業の会社へ入社し、工場の労務管理などに携わっておりました。時代背景として、日本経済が成熟してきたことにより外資系企業の日本進出が勢いを増してきた頃です。継続的に経験が積める期待を受けたポジションだったのですが、他の世界でも自分の力を試してみたいという気持ちが膨らみ、転職を決意しました。そこで自分自身の実力を試すことができる仕事を一番の条件として活動を始めたところ、挑戦すべきはコンサルティング業界ではないかと考えました。いつか会社を経営するような立場になりたいという想いもあり、その勉強も兼ねて、コンサルティングファームに転職しました。
転職先のコンサルティングファームは会社として解散することになりましたが、部門ごと他のファームへ移ることになり、移籍後のファームで中国に駐在し、日系企業のサービス立ち上げプロジェクトを手掛けました。その後、米国でMBAを取得し、帰国後は当時の規模ではベンチャーとなる事業会社で10年ほど働きました。
事業会社では製薬会社をお客様としていましたが、他の業界も見てみたいという気持ちになり、PwCコンサルティングに転職しました。

中村様

私は現職が3社目となります。1社目は、新卒で小規模なITコンサルティングファームに入社し、専門商社や自動車メーカーなどをクライアントとしたERPの導入やBPRのプロジェクトに参画しました。
ただ、経験を積んでいく中でもっと新しいことに挑戦したい気持ちが芽生え、人材系のベンチャーを立ち上げた先輩に誘っていただいたタイミングで転職をしました。そこではフリーのコンサルタントと、コンサルタントが必要な企業とのマッチング事業を行っており、経営サポートとして売上分析から請求管理まで幅広く担当していました。
業務を通してフリーのコンサルタントが活躍する姿を見る中で、もう一度コンサルに挑戦し、システムサイドだけでなくビジネスサイドの経験も積みたいと考えるようになり、現在のPwCコンサルティングに転職してきた次第です。

Customer Analyticsの概要について

EL

お二人はBT-Customerの中でもCustomer Analyticsに関するプロジェクトを手掛けているとお伺いしていますが、概要について教えてください。

伊藤様

アナリティクスといった場合でも、何パターンかのケースがあります。1つは、アナリティクス専門の部隊をクライアントとするケース、加えてAIの利活用などを企画するIT部門をクライアントとするケース、最後に企業の売上高や営業収益といったトップラインを伸ばす目的でマーケティングや営業部門をクライアントとするケースです。
現在の私の仕事は、最後にご説明したマーケティングや営業部門をクライアントとするケースとなります。極端なことをいうと、アナリティクスそのものでなく、クライアントのトップラインを伸ばすことが重要なミッションであり、それを伸ばすためにプロジェクトを推進しています。
戦略やプランを検討する上では、データ分析なしに曖昧な話をすることはあり得ません。実際のプロジェクトでは、ファクトベースでここに問題がある、ここで手を打てば、こういうインパクトが出てくるはずだという話があった上で、それではそこに投資してみようという話になりますので、必ず共通してデータ分析を手掛けるCustomer Analyticsが関与することになります。
私たちが所属しているCustomer Transformationsの組織には、営業に関して強いSales、マーケティング戦略策定に強いMarketing、非対面であればコンタクトセンター改革の専門性を有したServiceといったサブチームがあり、Customer Analyticsもその一つです。これらのサブチームの土台に置かれているような組織構造になっていますが、他方でManager以下のメンバーはさまざまなプロジェクトを経験することができる環境にあり、アサインが縛られるということはありません。

EL

Customer Analyticsの魅力や特徴について教えてください。

伊藤様

私たちは、「お客様のトップラインを伸ばしていく」という、明確な意識を持っており、分析をもとにしたクライアントのビジネスの拡大・成功の実現を最優先に考えています。そういったところが仕事の内容としても、組織としても特徴になっていると思います。
また、Customer AnalyticsとData & Analytics (以下、D&A)のメンバーが連携するプロジェクトが多く存在し、ITやAIの専門家とビジネスを専門とするコンサルタントがタッグを組んで支援することでクライアントの課題解決にスピーディーに対応しています。

働く上での価値観について

EL

Customer Analyticsに携わる中で、大切にしている価値観を教えてください。

中村様

クライアントが実行可能な提案になっているかという点を最も重視しています。提示しても施策への対応が難しければ意味がありません。私たちの提案内容に対してマーケティング部門や営業部門の方々にご納得いただけるか、対応可能なお願いになっているかという点を考える必要があります。
もう一つは、提案して終わりではなく、ハンズオンで長く支援し、PwCコンサルティングが提案した施策実行の結果、売上や利益が増えたのかという部分も大事であると考えています。そのためには、プロジェクトのアウトプットは非常に複雑な過程を経て出てくるものではありますが、徹底的にシンプルに仕上げなければ、クライアントに伝わらないということを痛感しています。

伊藤様

私もシンプルさは大事だと思います。そしてシンプルさの中に「本質」があるのだと考えています。
AIのはやり始めの頃は、分析して出てきた結果がすべてでした。それを実際にカスタマーフェイシングしている営業の方に渡すだけとなっており、データが統計的に見ても正しいといったことを伝えるだけで終わることが多かったと思います。
しかし、実行(エグゼキューション)がなければ売上・利益を増加させることは難しく、そうなると企業価値も上がりません。そこで、ある時、分析結果を説明する際に、「この分析結果から、このセグメントの顧客はこういった思考をもっていると考えられる」という解釈を伝えたところ、現場の納得度やプランの実行度が上がりスムーズに変革が進みました。
また、この「解釈」のプロセスに現場の人を巻き込んでいくようなやり方もよく行います。数字はファクトなので数字が全てであることは間違いありませんが、数字自体は無味乾燥ですし、そこに意味合いを持たせる、そして実行を動機付けることが、人間の仕事です。しつこいようですが、実行がなければ売上や利益を伸ばせません。

中村様

そうですね。こういったプロジェクトのアウトプットというのは、分析をして、それで満足してしまいがちですけれども、それですと実際には現場に落とし込んでいけないということを理解していることは重要ですね。

伊藤様

私たちは、PDCAサイクルの重要な活動のひとつとしてアナリティクスを行っていますが、プランを実行した結果がどうだったのか、都度、インサイト・学びを次のアナリティクスに反映することでインパクトを継続的に高めていくような仕事をしています。そして、クライアントの課題解決にコミットしながら「伴走」したいと考えています。その結果クライアント側にケイパビリティができ、私たちが離れた後も自走していただけるような支援になるよう心掛けています。

EL

Customer Analyticsではどのような方が活躍しているかを教えてください。

中村様

やはり数字を扱っていくことになるので、クライアントが保有するデータに加えサードパーティ等のオープンデータ、さらにはクライアントが抱えている問題意識、通常私たちが目にする技術やクライアントの声の中で出ている情報、そういったさまざまな要素をつなぎ合わせてストーリーにできる人、何か意味を見いだしていける人というのは、プロジェクトでも面白い意見を出せて活躍されている印象があります。
また、ある程度自分の頭の中で考え抜きたいという執念のようなものがありつつ、他人の意見も柔軟に取り入れることができるバランスに長けていることも重要な気がしています。

伊藤様

私の価値観に基づいての主観的な意見となりますが、特にCustomer Analyticsで重要であると思っているのは、成果にコミットすることです。
例えば、私たちはマーケティング戦略を考えたり、営業戦略を考えたりすることが仕事ですが、コンサルタントのメンバーが検討した内容のレビューを依頼された時に、「あなたが営業として、この戦略に従って動いた時に、この商品を売ってくる自信はありますか。」と聞くようにしています。
お客様のどういう反応を想像して、どういう会話をして、本当にそれで売れるイメージがあるのかと聞くと、そこまでは考えていないケースが多いことが、コンサルタントという職種によくあることであると思うのですが、実行にコミットするという意味では、自分で物を売った経験があるか、自分でそれを売る場面を想像できるかどうかも非常に重要なところだと思います。
それができる方の性格としては、結局のところ、どれくらい思いやりがある人なのかだと私は思っています。クライアントから期待され、仕事を任せていただき、対価もいただいている訳ですから、その期待にしっかり応えていこうと強く思う気持ちが大切です。こういう志向性なしに「顧客にモノやサービスを販売する戦略」、つまり「クライアントが顧客に価値を提供する戦略」」を考えることは難しいのではないでしょうか。
相手に対して思いをめぐらすことができることが重要であると思いますし、そういった方が活躍しています。

Customer Analyticsで手掛けているPJ事例(テーマ・期間・成果等)

EL

Customer Analyticsで手掛けているプロジェクトについて教えてください。

伊藤様

自動車関連、製造業、製薬会社に対する営業やマーケティング変革を手掛けています。その中で、全社DXを全社変革のコアとして位置づけられているケースがあり、PwCコンサルティングの業界担当の自動車業チーム、D&Aというアナリティクスを専門としたチームと協働で支援しています。

EL

製薬業界向けのプロジェクトに関して、もう少し具体的に教えてください。

伊藤様

=""代表的なものを2つお話しさせていただきます。1つは顧客のターゲティングです。
製薬会社の営業であるMR(Medical Representatives)の数が限られる中で、効率的にお客様にアプローチする必要があり、アカウントの規模や地域特性、また実際に製品を使うクライアントのお客様の中でどのような方が売り上げを伸ばしやすいのかという確率を導き出し、現場に展開して営業先の優先順位をつけるといった支援を行いました。
限られたリソースをどう有効活用していくのかが問題意識としてあり、優先順位をつけ、適切なリソース配分を考え、重要なところにリソースを当てなければ、効率的に売り上げは伸びていきませんので、そこを統計的に分析します。
このプロジェクトは非常に良い効果検証の結果が出ており、現場に浸透しています。同時に、各営業所の売上が効率良く伸びていっている実感があると、多くの営業所長も話しています。
2つ目は、複数の打ち手を組み合わせながら顧客にアプローチしていく事例です。
例えば、製薬会社が自社製品を説明する際、数名の医者に集まっていただき説明するケース、ウェビナーを開くケース、対面の商談、オンラインの商談等、大きく分けて10種類程度の打ち手がありますが、本当に全て行う必要なのか疑問を持ち、組み合わせの最適化を、顧客のセグメント別に統計的に行っていくことを手掛けました。
ある顧客に対してはA・B・Cの組み合わせだけれども、別の顧客に対してはC・A・Bをやりましょうなど、順番を変えるケースも考えられます。打ち手の最適化を行い、無駄打ちを止め、効率的に売上が上がるものでやっていきましょう、という内容です。

中村様

一番やりがいを感じるのは、私たちの分析結果に基づく施策で売上が上がった時です。プロジェクトのカウンターパートとして取り組んで下さったクライアントも当然ハッピーですし、施策を実行するセールスのメンバーも、売上が増加し、目標を達成することでモチベーションが上がります。私たちも分析結果が正しかったという言葉や、取り組みがベストプラクティスとしてクライアント内の他部署・他国に紹介されることが自信につながります。
また、製薬会社のクライアントには当然患者さんがいらっしゃるので、プロモーションによって苦しんでいる患者さんに薬が届くという点も、自分の中ではやりがいが大きいです。

Customer Analyticsがこれから目指すこと

EL

Customer Analyticsがこれから目指すことを教えてください。

伊藤様

私たちはクライアントと伴走して、クライアントの成功をとおして社会に貢献していく必要があると認識していますし、同時にその影響範囲の拡大に向け、クライアントの成長を支えていくような人材を育成・輩出し続けていくことが、今私たちがやらなければいけないことであると捉えています。
数字から物事が考えられない人がビジネスをドライブしていくことは絶対にないので、しっかりとデータ分析をしながら、戦略を作り、お客様と対話できるということや、ビジネスの課題を深く丁寧に考えることが必須です。
他方で、ビジネスをしっかりと理解できるというところが重視されながらも、もちろんビジネスをドライブしていくのはデータとなります。もちろん、成果が出なければデータの意味が全くないので、起点となるデータを分析し、実行に移し、クライアントの成果に結び付けることを大事にしていきたいと考えています。

求める人物像について

EL

Customer Analyticsが求める人物像の特徴などについて教えていただけますでしょうか。

中村様

数字をただの数字でなく、クライアントにとって意味のある指標として見られる人と一緒に働きたいです。自分がアサインされている時間の重みを分かっているということは、重要な資質だと思います。
加えて、知的好奇心があれば、新しいスキルやテクニックを一緒に得ていけると思います。最低限の統計知識や論理的思考力は必要ですが、結局のところ一番重要になってくるのは、アサインされてからいかにクライアントに関する知識をインプットできるか、クライアントの立場で考えられるかという点ですので、求められるものに対して自分なりの努力でキャッチアップしていく姿勢が大切です。そういったマインドで参画していただきたいと考えています。

伊藤様

支援をする前にそのクライアントの業務を正しく理解するための勉強はとても重要で、勉強しなければスタートラインに立つことも難しい環境です。ただ、勉強すれば何でもできるようになるというような甘い話ではなく、ビジネスは非常にリアルな世界で動いているので、そういうリアルをしっかりと見つめていける人、勉強すれば何でもできるという発想の人ではなく、現場で目の前の課題に対峙することができる方に参画いただけることが理想ですね。
統計の本についてたくさん読んできたではなく、勉強はしなければいけないけれど実地にも強い人、つまり、テキストブックスマートではなくストリートスマートでなければいけないと考えており、その両者のバランスが取れている人と、ぜひ一緒に働きたいなと思います。

EL

最後に、公募者の方に対してメッセージをお願いします。

伊藤様

コンサルタント経験者の方に対しては、一言で言うとハンズオンできるチームであるということが魅力です。レポートを出して終わりということが多いコンサルティング業界の中で、ハンズオンの対応がどこまで価値があるものなのかの感覚、実行の結果が利益を生み増加させるという思考のもと、そこにコミットすることの意味や、コミットした結果として、クライアントとワンチームになって、一緒に喜び、苦楽を分かち合う感覚、自分の仕事が世の中の役に立っているという実感を持ちたい人には、Customer Analyticsが合っています。
事業会社出身の方はリアリティを見続けてきた経験がありますので、その経験をもとに物事をストラテジックに考える機会を増やしたい方や、ビジネスインパクトを生み出したい方と一緒に働きたいです。成長機会を求めている方をお待ちしています。

EL

本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

企業プロフィール

Profile

PwCコンサルティング合同会社

この企業の詳細情報
  • 伊藤 様

    シニアマネージャー

    日系大手メーカー、米系コンサルティング(海外駐在含む)、ベンチャー、起業を経て現職。自らの営業やサービス開発の経験等も活かし、営業・マーケティング戦略立案および実行支援・実行力強化に関するプロジェクトに多数携わる。Advanced Analyticsを用いた戦略・戦術立案のためのデータ分析の実績も豊富(寄稿・講演多数)。

  • 中村 様

    マネージャー

    ITコンサルティング会社、人材系ベンチャーを経て現職。小売・公共・医薬品など、幅広い業界へのコンサルティングに従事。特にAdvanced Analyticsを用いた顧客分析・営業活動分析を得意とし、分析結果に基づく戦略・戦術策定支援だけでなく併走型の実行支援も数多く行う。

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