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Special Interview

EYストラテジー・アンド・コンサルティング|ビジネスコンサルティング 金融サービス部門(Financial Services Organization)|日本の金融業を支える「ワンチーム」のトップコンサル

Post Date2022-11-22 /
CategoryIT・デジタル, 外資系,

EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)で金融サービス・コンサルティング部門のリーダーを務めておられる二人のパートナー、青木計憲様、佐々木惠美子様をお招きし、チームの特色や魅力、プロジェクトの醍醐味などについて伺いました。

急成長する日本のEYに無限大の可能性を感じて

EL

では初めに青木様、ご自身のご経歴からお話しいただけますでしょうか。

青木様

EYSCで金融業界を担当するコンサルティング部門のリーダーを務めています。約30年にわたって、保険分野を中心とした金融サービスのコンサルティングに携わってきました。この間、事業戦略、デジタル戦略、組織変革、業務変革、エコシステム形成といった保険業界の案件を一貫して手掛けています。

EL

青木さんがEYを選択されたのは、どのような理由からでしょう?

青木様

どこにもない独自の強みと面白みを持つコンサルティング会社に仕立てたい、そんな想いが強くあります。EYは世界を代表する4大ファームの1つでありながら、日本においてはまだ駆け出しに近い成長途上にある組織です。だからこそ、想いを実現できる可能性に満ちていると思っています。

EL

佐々木様はいかがでしょう? 自己紹介も含めてお願いいたします。

佐々木様

私がEYに移ったのは2003年ですから、それこそ日本におけるEYの黎明期から見てきたことになります。その中でも最近の成長ぶりは目覚ましいものがありますね。

私自身は、大学を出てまず都市銀行に入りました。IT部門で勘定系・決済系システムの企画・開発を担当。これがとても面白く、特に不満もなかったのですが、ふと自分のキャリアを見つめ直したとき、この経験を生かして別の世界でも力を試してみたいと思ったのです。

EYでは金融サービスにおけるITリスク業務などを中心に担当して、昨年の夏から、青木さんと一緒に金融サービス部門のリーダーを担っています。

私のバックグラウンドは主に銀行、青木さんは保険。その違いを力に変えて協働していきたいと思っています。

「コンサル+リスク」の融合で強みを放つ金融サービス部門

EL

お二人が所属する金融サービス部門のご紹介をお願いします。「ワンチーム」であることが大きな特長だと伺っていますが。

青木様

あらゆる領域をカバーできるよう多種多様な専門家どうしの連携が必要不可欠ですので、EYSC全体がワンチームで機能しています。そのうえで、金融サービスには象徴的な点が2つあります。

1つは、金融サービス部門にリスクアドバイザリーが組み込まれている点です。つまり、ビジネスコンサルタントとリスクコンサルタントが同じチームで協働している。他ファームではリスクアドバイザリーは監査法人にあるのが一般的です。しかし、クライアントである金融機関の経営課題が複雑化・多様化している昨今、その解決に当たるコンサルティングファームは多様なケイパビリティがなければならないし、同じ価値観と優先度をもって一枚岩のチームとして動くことが大切です。

佐々木様

所属する会社が別だと、どうしてもお互いが自社の利益を考えます。でも同じ会社の同じチームなら、そんな縛りはなく、初動段階から本気で力を出し合うことができますね。

EL

金融業界ではそれだけリスク管理が重要ともいえるわけですね。

佐々木様

IT系のセキュリティや規制対応、コンプライアンスなど、特に銀行は顕著ですね。今、重視されている新規事業を進めるにもリスク管理や危機管理は不可欠です。

全世界でワンチームを形成するEYの金融コンサル

青木様

もう1つの特長は、グローバル連携です。EYの金融サービスは、地域を超えて全世界で1つに集約されているため、他ファームに比べて段違いにグローバル連携が強いのです。他ファームの場合、アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋というように、同じ分野のコンサルティングであっても、地域ごとにテリトリーが分かれているのが普通です。しかしEYでは、名実ともにクロスボーダーな連携が常態化しています。

これは、EYの本拠地が世界の金融の中心であるロンドンであることが背景にあります。そのためクライアントも世界中でビジネスを展開しているトップランナーが多い。そんなメガサイズのクライアントをサポートするためには、地域で分断する体制では釣り合わない。ならば、こちらも全世界をカバーするワンチームで臨もう、そういう発想です。

EL

日本のFSOに所属することで、グローバルに仕事ができる環境が手に入ると言ってよろしいですか。

佐々木様

そうですね。連携するのは世界規模、仕事は日本の案件に限らず、アジア太平洋地域のどの国のプロジェクトに参加してもいい、そういう環境です。グローバルの経験を積みたいという人には、最も垣根が低く、チャンスが多いといえるでしょう。

エコシステムとプラットフォームで日本の金融をもっと強く

EL

先ほど新規事業が重要だというお話もありましたが、その背景と、最近の事例でご紹介いただけるプロジェクトはありますか?

青木様

ある損害保険会社で、新規事業立ち上げのための構想策定をご支援しました。

例えば、損保業務の周辺ビジネスとして、自動車事故を起こさないようにする事業です。事故や災害が起これば補償を支払うことになりますから、被害自体を縮小していくという考え方のものです。安全運転のドライバーには保険料を下げる、というのも考えられますね。

もう1つの例は、保険とは関係なく、クライアントの経営理念やパーパス(存在意義)に沿った事業を展開するタイプです。例えば、人々の安全・安心を守るというパーパスを起点に、気候変動問題に対する社会的責任として、カーボンニュートラルの推進や、温暖化にも対応できる農作物の開発、といった対応を展開できます。

そのときに鍵となるのが、エコシステムの形成です。経験もノウハウもない新領域に損保だけで打って出るのは困難ですから、高度な技術やスキルを有するスタートアップ企業などの連携相手を探すことになります。そこで私たちは世界におよそ3000社存在するといわれるインシュアテック企業を網羅的にリサーチし、顧客の強みや事業目的に照らしながら最善の候補に絞り込みつつ、ビジネスプランを策定します。ここでも、EYならではのグローバル連携の強みを生かし、一連のサポートを提供するのです。これまでレガシーとされてきたものに変革を起こすことは本当に難しい。アドオンの新規事業であれば従前のビジネスも併行できますが、プラットフォームの変革などは今のビジネスにも影響を与えますから、経営陣の意思決定のハードルは相当に高いと思います。でも、それをしなくてはならない。その点、日本での後発組である我々には縛りとなるレガシーがありませんので、新規事業であれトランスフォーメーションであれ、そこにトップタレントを集中できます。そうした部分でも勝負していきたいと思っています。

EL

保険のように息の長い商品を扱う業界は、旧来のやり方に変革を起こすのが難しいと聞いたことがあります。そうした中での新規事業は簡単なことではありませんね。

青木様

確かに経営層の決断が求められる部分は大きいでしょう。ただ、金融業界を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。インシュアテックやフィンテックの台頭に、AI、IoTなどテクノロジーの進展、浸透するスマホやSNS、高齢化社会、コロナ禍の影響などといった環境の変化の中で、今までと同じビジネスモデルを維持するだけでは持続的成長は望めません。GAFAのような巨大プラットフォーマーが金融界に進出してきたら、パイを奪われるのは明らかでしょう。日本の金融機関は、すべてのバリューチェーンや基幹システムを自社で保有するモデルから脱却して、エコシステムを前提にした新しいモデルにシフトする必要があると我々は考えています。

そこで、金融機関が自らプラットフォーマーになるという案が浮上します。保険の顧客人数は相当数に上り、特に生保は加入期間も長いため、これを基盤として新しい事業を展開することは十分に考えられます。そのためのオープンプラットフォームを、EYが提供しています。金融業務のイノベーション、最適化、変革を促進するための最先端技術を提供するクラウドネイティブのプラットフォームとして「EY Nexus」をグローバルでリリースし、日本での導入を開始しましました。

佐々木様

保険会社向けには「I-Nexus」、銀行向けには「Nexus for Banking」として展開します。複雑で巨大なシステムにどのように適用するかの検討はこれからですが、金融機関のイノベーションを強力に推進するツールであり、実行プロセスの速さと拡張性の高さに期待しています。EYのアセットを活用し、金融業界のトランスフォーメーションをより速く支援していきたいです。

「孤独な激務」に陥らないEY独自の人材育成システム

EL

そうしたチャレンジングな職場環境にあって、御社のコンサルタントの方々はどのようにして能力を磨いていくことができますか。

佐々木様

日本のEYは今、かつてないほどの勢いで急成長を遂げています。その原動力となっているのは、紛れもなく人材です。私たちは昇り龍のような成長を期するに当たって、人材育成と評価の仕組みを徹底して強化しました。コンサルタントとして前線に立つのに必要なスキル、求められる知識を可視化し、そこに向かうための具体的な育成の仕組みをつくったんですね。中途入社で参画するメンバーも、まず初めにそれに照らしてみて、自分にこれから何が期待されていて、何を目指せばいいのか何をすればいいのかが明確にわかるようになっています。

そして、目指すべき目標と今の自分とのギャップをどう埋めていくか。これについても、多種多様な研修プログラムに加えて、カウンセラー制度を整えました。カウンセラーはマネージャーなどの上位者が務めますが、監督者ではないので、「どうしてできないの、ダメじゃない」などとは言いません。どうすれば課題をクリアできるか、本人と一緒に悩み、考えて、伴走する存在です。

青木様

それを踏まえて、評価のタイミングを年に3回設けています。1年を通じたゴール設定があり、プレゼンテーション、デリバリー、ロジカルシンキングなどの能力を年3回に分けてレビューしていきます。したがって、育成と評価が密接に結びついているわけです。

佐々木様

あともう1つ、付け加えさせてください。コンサルタントの仕事にはとかく激務のイメージがつきまといますが、当社に関する限りそれは誤解です。もちろん、繁忙期はあります。プライベートとの両立に悩むこともあるでしょう。ですが、一人で苦しむことはありません。カウンセラーは個人的な課題も含めて一緒に悩み、解決することを課された存在です。一人ひとりのライフサイクルに合わせた仕事の仕方をサポートするために、必要とあれば上司だけでなく、クライアントにも掛け合う準備はできています。男性も同じです。育児休暇の取得を言い出せないような環境は、ここには一切ありません。

EL

そういうことが、EYだからこそのDE&Iなのですね。それでは、最後に候補者の方々に向けて、お一人ずつメッセージをお願いします。

佐々木様

コンサルタントとして金融の世界に関わりたい、そういう方々と、ではその先に何がしたいか、何ができるかということを、一緒に考えていきたいと思っています。EYでは「Building a better working world〜より良い社会の構築を目指して」を世界共通のパーパスに掲げています。誰かの役に立ちたい、社会をより良くしたい、そんな気持ちを大切に、課題を解決するために一緒に力を合わせていける、そんな仲間を歓迎したいですね。

青木様

日本のEYはまだ成長過程にあります。いわば、第2の創業期のような段階にある、その大切な時期をともに過ごし、第2の創業メンバーになろうと言いたいですね。そして、他ファームのように規模を追求するのではなく、コンサルのど真ん中を堂々と進んでいく存在であり続けたい。スケールメリットを追いかけると、どうしてもIT系に走らざるを得ません。我々はそうではなく、あくまでも顧客企業の課題解決と社会平和を希求する姿勢を愚直に貫いていたい。そう願っています。

企業プロフィール

Profile

EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

この企業の詳細情報
  • 青木 計憲 様

    EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 パートナー /EY Japan 金融サービス・コンサルティングリーダー /保険コンサルティングセクターリーダー

    30年以上 外資系コンサルティングファームにて、国内の日系および外資保険会社に対しての事業戦略立案、デジタル戦略立案、組織変革、オペレーション変革、エコシステム形成、IT実行支援、経営統合支援を含む広範囲の領域にわたってコンサルティングサービスを手がける。 前職では外資系会計系ファームのコンサルティング部門の金融統括リーダーおよびクロスビジネスの保険セクターリーダーを7年間兼務。 2019年5月よりEY Japanのコンサルティング部門で日系保険会社統括リーダーに就任。

  • 佐々木 惠美子 様

    EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 パートナー /EY Japan 金融サービス・コンサルティングリーダー /ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス・コンサルティングリーダー

    大手都市銀行のIT部門において、勘定系・決済系システムの企画・開発に従事後、2003年にEYに入社。主に銀行・証券・保険会社に対するITの内部統制の評価および構築支援や、内部監査コソーシング、セキュリティ管理態勢の支援などに従事。 2012年にパートナー昇格。以降は、金融サービスにてITリスク業務を提供する傍ら、ダイバーシティの活動に注力し、現在は、ConsultingのDE&Iリーダーを務める。 公認情報システム監査人(CISA)、システム監査技術者(METI)

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