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企業インタビュー 詳細

Special Interview

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 ,Deloitte Digital,宮下様、熊見様、上野様

Post Date2022-02-10 /
CategoryIT・デジタル, 外資系,

本日はデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下:DTC)のDeloitte Digitalの取り組みについて、宮下様、熊見様、上野様にインタビューの機会を設けていただき、組織の特長や魅力、今後の方向性について、事例を含め詳しくお話しいただきました。

Deloitte Digitalについて

EL

まずはDeloitte Digital、及びお三方の役割を教えていただけますでしょうか。

宮下様

Deloitte Digitalとはグローバル60カ国、18000人以上が関与するデロイトのサブブランドで、国内の組織としてはDTCのCustomer & Marketing(以下C&M)が主体となって「For Business」と「For New Value」という2つのテーマを基軸に活動を推進しています。
For Businessでは、デジタルを駆使した企業のビジネスの高度化、効率化といったデジタルトランスフォーメーション(dX)の支援を行っています。お客様の課題によっては、デロイト グローバル、C&M以外の組織との連携はもちろんのこと、プラチナスポンサーをつとめる日本ディープラーニング協会などパートナーとのアライアンスによるご支援も行います。
For New Valueでは、デジタルを広義に捉え、コンサルティングの知見およびデジタルを駆使した社会課題解決、エンターテイメント、スポーツなどにおける新たな価値創造に取り組んでいます。例えばスポーツにおいては、Customer Experience(CX)の知見やデータ分析により日米独のスポーツ観戦体験の調査および顧客視点での体験向上にも取り組んでいます。
こうしたDeloitte Digitalの活動におけるコンセプト設計を熊見のチームが担当し、システム実装を上野のチームが担当し、Deloitte Digital Japan全体の責任者を私が担当しています。

熊見様

私はDeloitte DigitalにおけるDeputy Leaderおよびマーケティング・CX領域における部門責任者(M&CE:Marketing & Customer Experience Unit)を担当しています。戦略領域を核としつつ、テクノロジーと連携した戦略から業務設計までを手掛けており、マーケティング戦略・デジタルマーケティングの構想や、要件定義を担当しているとご理解いただければと思います。また、Adobeなどのデジタルプラットフォーマ―を活用したデジタルマーケティング推進の責任者でもあります。

上野様

Deloitte Digitalの中で、テクノロジーユニットをリードしております。テクノロジーの実装や保守を含めて、テクノロジー領域を中心にEnd to End(以下E2E)でサービス提供およびサポートをさせていただいております。
一方で、上流の構想策定に関わらないのかと言うと、そういうことではございません。構想の段階である程度テクノロジーでできること、できないことを現実的な線も含めてアドバイスをしていくことや、実装に関しては主体となって関与していくことで、E2Eでテクノロジー側面を上流から後工程までしっかりカバーをしています。

Deloitte Digitalが大切にしている価値観「HX」について

EL

続いて、Deloitte Digitalが大切にしている価値観について教えていただけますでしょうか。

熊見様

価値観として、「HX(ヒューマンエクスペリエンス)」を大切にしています。デジタルとはいっておりますが、だからこそ人間的価値を重要視しており、これはDeloitte Digitalのグローバル全体で共通して発信しているメッセージにもなっています。
デジタル時代だからこそ人間回帰しているというのは本当で、デジタルを活用するのはあくまで人間です。つまりは、人の気持ちが理解できない限り、デジタルコンテンツやサービス、その伝達手段が、心地よいものにはならないと考えています。
だからこそ、人間の気持ちに寄り添ったサービス体験をどう考えられるのか、その時に必要なテクノロジーには何が最適なのか、そういったことが考えられる人が我々のクライアントには信頼されますし、組織のカルチャーとしても合っていると思っています。
また、組織の風土としては、話しやすい関係性をいかに作れるかということも大切にしていています。これまでも仕事だけでなく、食事やスポーツ、イベントや社会貢献活動などに、Deloitte Digitalのメンバーで参加するなど、和、コミュニケーションを非常に大切にしてきました。ですからDeloitte Digitalは人間関係がとても良い組織だと思います。
おそらく他社様も勤務形態を柔軟にするなど、取り組まれていることも様々あるかと思います。我々も仕組みや制度の整備として柔軟に働けることや、リモート環境など充実させております。
しかし、それ以上に我々が大切にしていることは、ひとりひとりの人間関係です。プロジェクトが大変な時は全員で頑張る、個人として大変な時にも柔軟に話し合えるなど、信頼の基礎基盤があるか否かは本当に大切だと考えており、人間同士のつながりを最も重視しています。
また、同じようなタイプの人だけではなく、様々なタイプの人たちと関わることで、良い相乗効果が生まれるとも考えています。例えば、我々の組織の中にはクリエイティブという職種もあり、私のチームの1つには全員が外資系の広告代理店に在籍していたクリエイティブデザイナーが集まっています。非常に有名なハイブランドのクリエイティブに従事していたメンバーもいますし、そういった経歴の人とテクノロジーをかけ合わせた時に、どのような新しいサービスが生まれるのか、それを実践するために、コミュニケーションを円滑にする取り組みを行っています。ちなみに、クリエイティブチームはダイバーシティ率が80%程度で、外国籍、女性の方も多く在籍していますが、様々な境遇の方が働きやすく、シナジーを効かせて仕事をする基盤があります。
全社の活動としてはTalent Happinessを最重要施策として強化しています。クライアントファーストはもちろん、メンバーファーストということを現CEOが掲げ、従来のコンサルワークのイメージを払拭する仕掛けが整備されている状況です。
その中でもDeloitte DigitalはTalent Happiness強化のさきがけとして、社員満足度が非常に高い組織だと認識しています。もう1つ、組織のキャッチフレーズとして「本音の会話と本気の遊びと本物の仕事」があります。勉強会しかり、懇親会、あらゆる施策にメンバー全員が参加して、組織がどうなれば良くなるのかを考え続けていることが、組織に対する満足度が非常に高いことの一因になっていると考えています。

上野様

現在、DTCは従来のコンサルタント像である、Traditional職だけではなく、多様な人材を同一の評価体系でなく、それぞれ評価していきたいという考え、制度があります。
Specialist職やStudio職、Delivery職など、それぞれの働き方に応じた職種、それに応じたKPIが用意されています。もちろん根幹には、私たちが大切にしている文化があって、その文化を支えるための職種での設計がされています。
それぞれの職種のメンバーが互いに尊敬、尊重し合って、それぞれの専門性を持ち寄ってE2Eでデリバリーしていける体制がDTCでは築かれています。

宮下様

多様性を力にする事です。前述の通り、Deloitte Digitalには多様なメンバーが参画していますが、元プロ野球選手や、元アナウンサーのメンバーも所属して様々な活動を一緒に推進しています。
元プロ野球選手の久古健太郎さんは、8年間、ヤクルトスワローズで活躍したあと、キャリアチェンジとしてDTCに入社しました。元アナウンサーの若林理紗さんはSDGsの番組等を担当していましたがDTC入社後はSDGsの課題解決をはじめとした活動にも参加しています。
二人は、セールスフォース・ドットコムとデロイトが共同で開発したDX人材育成プログラム「Pathfinder(パスファインダー)」というデジタルを駆使したキャリアチェンジプログラムにも取り組んでいます。このプログラムは、アメリカで退役軍人の方々の就労が円滑に進まないという状況がある一方で、デジタル人材が不足しているという社会課題の解決のひとつとして推進されてきた取り組みです。
こうした活動は、構想策定の専門性が高いメンバー、その構想を実現するためのSalesforceや、Adobeなどのシステム実装ができるメンバー、それをオペレートするメンバー、さらにはクリエイティブのアウトプットを作成、デザインするメンバー、スペシャリストといった多様なケイパビリティを持ったメンバーにより実現できるもので、それぞれの強みを活かすことができる環境があると考えております。

Deloitte Digitalで手掛けているPJ事例(テーマ・期間・成果等)

EL

Deloitte Digitalでの代表的なプロジェクトについて教えていただけますでしょうか。

熊見様


グローバルでのデジタルマーケティングのプロジェクトが多いです。その中でもWeb/ECのトランスフォーメーションは代表的なプロジェクトの1つです。コロナ禍の影響で様々な業界においてコミュニケーションのプラットフォームとしてのWebサイトの需要が非常に高まっています。店舗展開が十分にできない、あるいはリスクが高まる中で、Webがお客様にとってより重要な玄関口になったことから、世界のWebサイトやECを新しく刷新しなければならないという引き合いが多くあります。
その戦略レイヤーから入り、「そもそもどういったWebサイト/ECにするべきか」、「どういうお客様がターゲットで、どういう提供価値を出し、どんなコンテンツが必要なのか」を整理することから始まり、そこで終わるのでなく、実際にサイトを構築することを含めて、戦略から実装まで一気通貫でご支援しています。
構想、要件定義、詳細設計、開発、それから保守に至るまでを全て当社に対応してほしいといったご依頼をいただいておりますが、その背景は、ベンダーが変わることで、最初の戦略で描いた考え方が薄まっていってしまい、構築フェーズへの連携が十分になされないというのはよくある話です。
戦略を考えた当社が最後まで作り込み、完成させるところまでやり切るということが、本当の意味での変革にコミットしたパートナーであると考えております。
またプロジェクトの進め方の特徴として、世界各国のメンバーと連携しながら推進することが多く、特に開発フェーズはグローバルのメンバーと仕事をすることがベースとなります。あるプロジェクトでは日本に加えて、US、インド、欧州といった、4拠点のグローバルのメンバーが参画し、英語を中心にしたコミュニケーションでお客様にデリバリーしていきます。

上野様

先述のプロジェクトに、私が管轄するC&MT(Customer & Marketing Technology)チームのメンバーも参加しています。戦略検討段階からテクノロジーで支える役割で参画しており、このメンバーはアメリカ、インドの開発メンバーと協働しながらプロジェクトを推進していき、一部対応している保守フェーズに関してはグローバルのデリバリーリソースもメンバーに加えつつ、サポートしていく体制を取っています。
Deloitte Digitalの様々な人
さらにそこで終わりではなく、引き続き後続の変革プロジェクトもご相談を頂き、継続してご支援を続けているという状況です。
また、デロイト トーマツ内の他部署と連携したプロジェクトとしては、例えばアナリティクスの専門会社、サイバーセキュリティの専門会社と協業することもあります。

熊見様

他部署と連携するといった意味では例えばM&Aのチームがあります。Webサイト/ECのような話が出てくる手前でM&Aをしていることもあり、デューデリジェンスをする際はデューデリジェンスの機能を持っているファームでないと基本的にはM&Aを実行できませんし、M&A後のフェーズでWebサイトはどうするかという問題も当然発生してくるため、当社グループ会社から協力依頼が入ってくるケースがございます。
他にもグローバルプロジェクトの代表的な課題として、例えば税制の課題でグループの税理士法人のチームと組むこともあります。ビジネスの発生起点や士業をグループにもつプロフェッショナル・ファームという観点で、グループ会社とのコラボレーションやシナジーという強みもあるのが我々の特徴であるかと思います。

Deloitte Digitalがこれから目指すこと

EL

今後のDeloitte Digitalのビジョンについて、お話をお聞かせいただけますでしょうか。

宮下様

先ほどお話したPathfinderの事例ではSalesforceの知見を活かして社会課題を解決する取り組みでしたが、このようにデジタルを広義にとらえた新しい価値創造で培ったノウハウをビジネスに回していくFor New ValueとFor Businessが循環するモデルをより強固なものにしていきたいと思っています。
従来のコンサルティングの仕事は、一つの企業、一つの部門の課題解決に取り組んでいたのですが、昨今は複数のエコシステムと呼ばれるプレイヤーが一体となって企業の枠を超えて時に社会の課題を解決していくことも求められてきていると考えています。
これからは従来のビジネスの親和性が高い企業とのアライアンスに加えて、パーパスに重なりのある多様なプレイヤーと社会課題を解決していくといった、新しいエコシステムを創造していくようなビジネスも展開していきたいと考えています。

求める人物像について

EL

最後にどのような方と一緒に働きたいか、入社後に活躍されている方の特徴を教えていただけますでしょうか。

宮下様

「本音の会話と本気の遊びと本物の仕事」に共感をいただける方、そして戦略策定、システム構築などご自身がもつ強みを、多様性を武器にする組織で活かしてみたいと思っていただける方にぜひご入社いただきたいと思っています。

熊見様

まずは「人間性の高さ」。一緒にいて楽しく、仮にDTCを卒業したとしても一緒に仲間でいれるような人に参画頂きたいと考えています。個としてのスキルも大事なのですが、この組織に在籍して一緒に仕事をして良かったと思える、仲間と思えるような人ということが、最も大事であると考えているからです。人を大事にする価値観に共感してもらいたいですし、それが一丁目一番地です。
その上でどんなスキルを持っていてほしいかという点では、我々には戦略、業務設計、テクノロジー、クリエイティブなど様々なレイヤーの案件がある中で、「様々なケイパビリティを持った人たちと一緒にチャレンジ」していくことが楽しいと思えるかどうかがポイントであると考えています。
加えて、「グローバル」といったキーワードに興味がある方であれば、我々の強みであるグローバル案件でプロジェクトを実施してくこと前向きにとらえられるのではないかと考えています。

上野様

お客様の課題に対して、多様性のある個々の専門性を活かしたチームを形成して、解決していくというアプローチをE2Eで取り組んでいますので、他人の能力や他者を尊重して、一緒に仕事をしてお客様の課題を解決しようと思っていただける方、このような方は当社に向いているので、非常に馴染みやすいと思います。本当に多種多様な方々と一緒に仕事をしていくのが面白いと思っていただける方に入社いただきたいと思っています。
加えて、自身が専門性を持つフェーズよりもっと上流から見渡してお客様の課題を解決していきたい、でも今の専門性だけでは少し難しいかもしれないと考えている方、現在所属している会社ではより前のフェーズ関与するのが難しいと思われている方、そういった方々にはぜひ参画頂きたいと考えています。ちょっと今はと思っているような方でもぜひ飛び込んでください。ご自身が専門性を持ったフェーズから少しずつ上流へストレッチしていくことで、より前のフェーズに対応する力を付けていくことができるようになります。
E2Eでサービス提供しているDeloitte Digitalだからこそそのような成長可能な環境を提供することができると考えています。
Deloitte Digitalの活動やどのようなメンバーが働いているのかを楽しみながらご紹介するオンラインイベント「Deloitte Digital Weekend Meetup」の開催も企画していますので、興味のある方はぜひ参加頂きたいですね。

EL

本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

企業プロフィール

Profile

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

  • 宮下 剛 様

    デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 パートナー Deloitte Digital Japan Lead / Customer & Marketing組織責任者

    CRM組織全般において戦略立案からデジタル変革まで業界横断で手掛ける。近年はCRMおよびデジタルの知見を活用した社会課題解決、NPO支援、スポーツビジネス、元プロスポーツ選手のキャリアチェンジ開発等にも取り組む。早稲田大学大学院非常勤講師。

  • 熊見成浩 様

    デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 パートナー Deloitte Digital Japan Deputy Lead

    約20年間コンサルティング業界に、数百件のコンサルサーヴィスを提供。「マーケティング」領域に専門性をもち、深い顧客インサイトの理解と、プロダクト&サーヴィス、価格+インセンティヴ、コミュニケーション、複合的チャネルなどを統合的に考えることで顧客価値を最大化する。早稲田大学大学院非常勤講師。

  • 上野 聖 様

    デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 パートナー

    ベンチャー、大手ERPベンダー、大手コンサルティングファーム経験を経て現職。小売、商社、自動車部品等において、フロント系業務(SFA/コンタクトセンタ/マーケティングオートメーション/eコマース)、基幹系業務(会計・販売・購買・在庫・生産)の業務改革支援とそのIT基盤(CRM/ERPシステム)の導入支援を手がける。特に大規模システム開発案件を強みとし、システム構想・システム化計画、要件定義、アプリケーション設計・開発、移行、トレーニング、保守まで一貫した実績を持っている。

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