Loading...

企業インタビュー 詳細

Special Interview

EYストラテジー・アンド・コンサルティング|パートナーインタビュー|世界標準の業務マネジメントを実現するテクノロジーコンサル

Post Date2022-10-19 /
CategoryIT・デジタル, 外資系,

基幹システムSAP導入プロジェクトをテコに顧客企業の戦略構想とグローバルマネジメントを支援するTSD(テクノロジー・ソリューション・デリバリー)。その牽引役を務める2人のパートナーに、チームのミッション、醍醐味、求める人材についてお聞きしました。

付加価値の高いピュア・コンサルティングを求めてEYへ

EL

自己紹介を兼ねて、それぞれのご経歴についてお聞かせください。沖様からお願いします。

沖様

世界的基幹システムとして知られるSAPの導入ベンダーへの就職が、私のキャリアの始まりです。SAPの導入コンサルタントとして10年ほど経験を積み、大手コンサルティングファームに転職しました。ここでもSAP関連のビジネスを中心に構想策定や業務支援型のPMOのコンサルティングなどに携わり、2020年にEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下、EYSC)に移ったという流れです。現在は構想策定、システム導入に伴うBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)、ルール形成などといったご支援を中心にコンサルティングを行っております。

鈴木様

私も似た経歴で、実は沖と前職は一緒です。1998年にSIerからキャリアをスタートして、十数年ほどSAPのビジネスにかかわりました。次に入ったコンサルティングファームでITコンサルティングに軸足を移し、約10年を経てEYSCに転職したのが2020年です。私の専門領域は一貫して変わらず、SAP導入にまつわるご支援、特にグローバル展開への対応に重きを置いて担当しています。沖はどちらかというと国内案件の上流部分、つまり構想策定にフォーカスし、私はグローバル案件が中心、そんな役割分担です。

EL

お二人は前職のコンサルファームで同僚だったのですね。EYに移ろうと思われた理由も同じなのでしょうか。

沖様

ある意味でそこは共通しているのですが、我々がやりたいこと、こだわりたいと思っているお客様へのサービスのあり方が、前職ではだんだんと薄れてきてしまったというのが大きな要因です。簡単に言うと、大規模なシステム開発案件をより重視する方針が強まってきて、我々でなければできないコンサルティング本来の仕事が置き去りにされかねない印象がありました。特に鈴木が手掛けているような、グローバル展開を見据えた全社プロジェクトとしての戦略策定などはその最たるものですが、コンサルティングよりも開発を含めた規模拡大が優先されるという、それは我々の目指すところではないと思いました。

鈴木様

善し悪しの問題ではなく、方向性の違いということです。コンサルティングビジネスにおいて、先端テクノロジーやSAPの導入案件は比較的規模が大きく、運用支援も含めて収益に結びつきやすい領域といえます。ですから、我々が提供するサービスにもそうした開発案件は含まれるのですが、あまりその方向に傾きすぎると、業務も人材も下流フォーカスのほうへ比重が移り、企画や構想、付加価値の追求といった上流フォーカスの部分が手薄になってしまいます。そういう方向性は、私や沖の望むものではありませんでした。

沖様

その点、EYは付加価値の高い上流部分をビジネスの中心に置くという方針が明確にありますし、我々の所属するTSDの基本姿勢でもありますので、自分たちのやりたいこと、目指すことに継続して取り組めることに魅力を感じたのです。

上流を目指し、グローバルを志向するSAPビジネスの本筋

EL

テクノロジーコンサルティング部門におけるTSDチームの役割や特徴についてお聞かせください。

沖様

先ほど申し上げたことと関係しますが、上流とグローバル、この2つの方向性が我々のご支援するSAPプロジェクトのキーワードです。規模は大きくても日本国内で終始するような開発案件にはあまり関与せず、日本起点のグローバルプロジェクト、もしくはその手前の構想段階、計画立案といったものを主眼に据えています。

具体的な進め方としては、構想策定をスタート地点として、その中で例えばSAPの導入だけでは業務改善が果たせそうにないとなった場合は、AIやIoT、ブロックチェーンといった新しい技術の導入も検討し、テクノロジーコンサルティングの他のチームとも連携しながらベストな布陣で構想を固め、デリバリーへの道筋を描いていくことになります。

鈴木様

大枠の考え方としては、顧客に対して付加価値を高めるところに注力するという大方針がまずあります。そのうえで、その付加価値が上流部分の構想策定であれ、次の段階の導入フェーズやグローバル展開であれ、あるいは今の沖の話にあったニューテクノロジーとの組み合わせであれ、そこを見極めて重点的にサポートするというスタンスです。

もう1つ加えると、我々はよくEnd-to-Endという言い方をしていますが、構想策定に始まり、実際の導入、その先のサポートに至るまで、一気通貫で高品質なサービスを提供できるケイパビリティを備えていることが、我々のユニット、ひいてはEYSC全社の強みだと思っています。構想策定のフェーズを導入経験のあるメンバーが対応し、逆に導入フェーズにおいても構想策定の知見を持つメンバーが参画する。その両面のケイパビリティが同じ組織の中にあり、相乗効果を現すことによって決して画餅には終わらない、地に足の着いたご提案が可能になるのだと自負しています。

EL

先ほど沖様がおっしゃった他チームとの連携も、そうしたEnd-to-Endの実現に生かされているわけですね。

沖様

そうですね。TT(テクノロジー・トランスフォーメーション)のメンバーや、データ&アナリティクス、あるいはサイバーセキュリティのチームからも必要に応じてスタッフが集い、それぞれのスキルや知見を生かして協働するスタイルです。ひと口にSAPの案件といっても多種多様なタスクがあり、分析もあればPMO(プロジェクト管理)的な要素もありますので、SAPの専門性だけでない、他の領域とのコラボレーションが欠かせないのです。

鈴木様

したがいまして、TSDが中心となって動かすプロジェクトであっても、その構成メンバーにはTSD以外からも参加してもらい、一種の混成チームを編成するケースが大半です。そういう組織ですから、人材の多様性が非常に高いことも特色の1つに挙げられると思います。特にTSDは外国籍のメンバーが多く、フランス、オーストラリア、シンガポール、中国などのEY Globalからの出向も含めて実に多彩です。EY自体がもともと受容性の高い、異なる文化や価値観を受け入れて活力に変える風土にありますが、TSDにはさらにそれが色濃く反映されている印象がありますね。

沖様

我々の前職もグローバルなファームだったのですが、EYに来てその程度がまったく違うのに驚かされました。案件の数にしても、他国のメンバーファームとの交流にしても、まさにグローバルが日常です。

常にクライアントに伴走する一蓮托生のパートナー

EL

TSDで担当しておられるグローバル案件というのは、EYのグローバルネットワークから入ってきたものにジャパンとして参画されるケースが多いのでしょうか。

鈴木様

いえ、そうしたインバウンド案件もありますが、現在は日本から海外へ展開するアウトバウンドの案件が増えています。繰り返しになりますが、グローバル展開を視野に入れた構想策定を起点として、その実現までをしっかりサポートさせていただく格好です。

そのようなご支援を通じて感じるのは、日本企業の多くはまだグローバルプロジェクトの動かし方に慣れていないといいますか、必ずしもグローバル展開の成熟段階に至っていないケースが多いということです。ですから、我々コンサルタントには、そのスキームのつくり方、いわば型づくりから、お客様と一体となって進めていく姿勢が求められます。お客様のすぐ近くにいて、伴走しながら、試行錯誤のプロセスを共有する。グローバル案件というとドライなイメージがあるかもしれませんが、そういう近しい距離感が大事だと考えています。

EL

沖様ご担当のプロジェクトではいかがでしょう。クライアントとの接点、関係性について特徴的なことはありますか。

沖様

お客様と一緒に動く、苦楽をともにするという意味では同じですね。構想策定の場合、短くて2〜3カ月、長いもので約1年のスパンとなりますが、その間にお客様の10年先、20年先を見越した構想を固めていくわけですから、非常に濃密な、集中した時間をともに過ごすことになります。また、業務支援のプロジェクトでいうと、これは導入ベンダーが別に入るケースが多くなりますので、我々はよりお客様に近い立ち位置から、ベンダーとの間に入ってお互いの要求の摺り合わせをしたり、プロジェクトが正しい方向へ進むよう調整をしたりといった役割を担います。こちらは2、3年がかりで伴走することが多いですね。

ちょうど今、日本の本社での導入を終えて、米国展開を進めつつあるプロジェクトがあるのですが、現地に対して日本からいかに有効にガバナンスを効かせるか、そういうことにも知見を働かせながらご支援しています。米国で本稼働を迎える際は、もちろんお客様と一緒に現地まで出向き、間違いなくシステムが動くことをご支援することになると思います。そうした関係性ですから、マインドはお客様の会社のメンバーになったつもりで、実務ではEYとしてのナレッジを余すところなく発揮する、そんなスタンスで臨んでいます。

EL

今後の案件や業務のトレンドとしてはどのように捉えておられますか。

沖様

「SAP ERP」の保守期限が2027年で終了となる、いわゆる「SAP 2027年問題」がありますので、それに向けて現状のシステムをどう切り替えるか、それが1つ大きなテーマとしてあります。SAPの導入、あるいは更新を考える場合、一般的には世界に通用する基幹システムを通じてグローバルマネジメントのレベルを上げていくことがお客様のニーズの根底にあると思います。グローバルマネジメントのレベルを一気に進めたい企業もあれば、段階を踏みたい企業もあり、そうした経営判断に応じたいろいろな需要が現れています。

鈴木様

そうですね。最新パッケージである「SAP S/4HANA」への移行を第1段階とすれば、次の段階ではDXを踏まえたデータドリブンな経営への展開が考えられます。この最初の段階までしかビジョンを持たないというお客様はほとんどいらっしゃらなくて、第2段階はほぼ間違いなく視野に入っています。つまり、基盤を構築した次の段階としてどうそれを活用するかが課題になるわけで、そこに向けての構想をきちんと固めていくことが、我々コンサルタントに期待されている役割なのだと思います。

自分起点で成長できるフレキシブルでプロダクティブな環境

EL

さまざまな業種でリモートワークが浸透しつつありますが、TSDチームではいかがですか。働き方の面で最近の特徴はありますか。

鈴木様

もともとコロナ禍になる以前からEYの働き方は極めてフレキシブルでしたが、仙台や鎌倉、福岡といった場所に住むメンバーがごく普通に働いている現状を目のあたりにすると、いよいよ定着してきたなという感があります。グローバルメンバーとの連携も、以前にも増してしやすくなったのではないでしょうか。

ただ反面、face to faceのコミュニケーションが減ったことも事実ですから、そこを補う仕組みは必要ですし、メンバーの状況を把握することには意識的に努めなければならないと思っています。

沖様

メンバーが孤独感や疎外感に苛まれることがないようにするのが一番の課題ですね。そのための仕組みとして、上司やカウンセラー、同僚といった階層の異なる仲間とのone-on-oneの面談の機会をできるだけ多く設けることが、会社の方針として定められています。仕事のことだけでなく、プライベートな話やメンタル面の相談も含めて、一人のメンバーを会社全体でサポートする体制です。

メンバーが過重労働に陥らないよう管理することも、我々マネジメントの仕事です。TSDの場合、特に気をつけたいのが海外との会議で現地時間に合わせた場合のシフトですね。ややもするとコンサルタント特有の強いコミットメントがあるため、無理にでも対応してしまうケースもありますが、そこは我々が目を光らせて健康優先を徹底させますし、お客様にも今と昔ではコンサルタントの働き方も大きく変わっていることをお話しして、ご理解いただくようにしています。

EL

カウンセラーやバディはどのような方が担当されるのでしょうか。

沖様

縦と横の関係でアサインしています。縦というのはカウンセラーで、その人のキャリアについて責任を持ってケアできる立場にいる人間が受け持ちます。それに対して横から支えるのがバディです。その人と同程度のランクにいる先輩などに担当してもらいますが、性別や出身、専門などの属性ができるだけ近い人同士で組んでもらうような調整も必要です。

鈴木様

カウンセラーの場合、本人のキャリア志向に合わせた人選も大事です。例えば、ロジ関連の領域で自分の力を伸ばしていきたいメンバーであれば、サプライチェーン関連で専門性が高く実績もある人物を選ぶという具合に。そうすると、仕事の面での効果も望めますので、ケアであると同時に人材育成的な意味合いも持たせられることになります。もちろん、そのメンバーが参加するプロジェクトの中での、現場に即したone-on-oneの機会もふんだんに、多面的なコミュニケーションを確保する。それがEYの流儀といえます。

EL

今後みなさんと一緒に働く方にはどんなスキルやマインドを求めますか。候補者へのメッセージも含めてお願いいたします。

沖様

絶対に必要なスキルというのは特にありません。今現在、自分が持っている何か軸のようなもの、あるいは得意なものがあれば、そこを起点として、働きながら必要なスキルを伸ばしていけばいいと思います。例えば、TSDではグローバル案件が日常化していますが、英語があまり得意でなかったとしても気にする必要はありません。SAPなりITなりの知識があるなら、それをきっかけに成長する中で自然と英語力も向上します。逆もしかりで、英語はできるけれどSAPの経験は乏しいという人にも同じチャンスがあります。足りない部分を補うためのサポートを、我々は絶対に惜しまないことを約束します。

鈴木様

マインドの面から申し上げるなら、自主性の高さというのは1つ挙げられると思います。自分の強みを起点に成長していこうにも、それに向かって自発的に動くマインドがなければ実を結ぶのは難しいでしょう。足りない力を伸ばすために自分としてどう動くのか、それを自ら決めて挑戦する姿勢をぜひ持っていただけたらと思います。

沖様

そういう意味では、EYにはどんなことにもチャレンジしやすい、個人の主体性を尊重する風土が根づいていると思います。あれこれとお仕着せを押しつける文化ではありません。ただ、冒頭で申し上げたように、我々が目指すコンサルタントとしての方向性に賛同し、同調いただける方と一緒に働きたいと願っています。

鈴木様

そうですね。より付加価値の高いサービス提供を求めて上流を目指し、グローバルを志向してともに歩みましょう。その中で、会社と同時に自分自身の可能性もどんどん広げていっていただきたい。EYSCはそのチャンスに満ちた会社です。

企業プロフィール

Profile

EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

この企業の詳細情報
  • 沖 崇寛 様

    テクノロジーコンサルティング テクノロジーソリューションデリバリー パートナー

    EYストラテジー・アンド・コンサルティングにおけるテクノロジーソリューションデリバリー部門のパートナー。主にSAPを中心とした基幹システムを刷新するための構想策定、PMO・業務支援アドバイザリーのプロジェクトを推進している。 国内ベンダー企業、大手総合系コンサルティングファームなどを経てEYに参画。現在はストラテジー・アンド・コンサルティングにて、大規模システムの刷新プロジェクトにおける構想の策定や、PMO・業務支援のプロジェクトを推進する役割を担う。

  • 鈴木 雄大 様

    テクノロジーコンサルティング パートナー

    EYストラテジー・アンド・コンサルティングのテクノロジーソリューションデリバリーに所属。SAPビジネスにおけるグローバルインバウンド/アウトバウンド案件対応をリード。 1998年日系SIerに入社。自社の会計業務・経営企画担当を経て、SAPビジネスに10年間従事し、経理・会計領域を担当。その後、2008年にグローバル総合コンサルティングファームに転職し、引き続きSAPビジネスに従事。グローバル案件を対応し、小売・保険・エンターテインメント・重工業・ゲームなど幅広い業界を経験する。 2020年2月にEYに入社。以後、医療機器メーカーのSAPグローバル案件を担当している。

この記事を読まれた方に
オススメのインタビュー

Other Interview

弊社で転職相談を実施するメリット

充実したサポート体制に
よる高い顧客満足度
業界出身者による丁寧な業界分析や、充実した「面接対策サポート」、密なコミュニケーションなどにより、お客様より高い評価をいただいております。※詳細は転職体験談をご覧ください。
転職相談者への中立的な
キャリア相談
転職相談に来られる方に対し、1人1人のご経験やご志向・ご事情に添って、転職を必ずしも選択肢としないキャリア相談を提供させていただきます。
高い内定率と
高年収決定
ファーム内定者年間500名を誇り、弊社ヘッドハンターが株式会社ビズリーチ主催の「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2023」にてコンサルティング部門のMVPを受賞する等、ハイクラスの転職支援において高い実績をあげております。
コンサル業界出身キャリア
エージェント多数在籍
コンサルティング業界出身者が多数在籍し、豊富な業界知見と多くのコネクションに加え、クライアントの立場も踏まえた生きた情報をもとに、ご支援いたします。

コンサルティング業界
転職に特化した
業界経験者による
プロフェッショナル転職支援サービス