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Special Interview

EYストラテジー・アンド・コンサルティング|パートナーインタビュー |人とテクノロジーの「掛け算」で企業と社会の課題を解決する

Post Date2022-10-21 /
Category外資系, IT・デジタル,

「CIO(最高情報責任者)と共にテクノロジーを活用して社会・ビジネス課題を解決する」を究極のミッションに掲げるTT(テクノロジー・トランスフォーメーション)ユニット。業界課題の先にある社会課題を見据えるという忽那桂三パートナーに、チームの強みや仕事の醍醐味について伺いました。

テクノロジーだけではない、業界に精通したコンサルタントを目指す

EL

では初めに、忽那様のご経歴からお話しいただけますでしょうか。

忽那様

キャリアの始まりはベンチャー系のSIerです。ベンチャーへの憧れといいますか、いろいろなことが経験できることに惹かれていたんですね。システム開発やその後のフォローアップ、営業など幅広くやらせてもらいました。その後、1000分の1秒単位のミリセックの世界で目まぐるしく動く金融分野に興味を覚えまして、オンライントレードのシステム開発で先端を走っていた会社に移りました。ここではアメリカにも行かせてもらえて、現地の開発者と一緒につくったトレードシステムを日本に持ち帰るという、貴重な経験を積むこともできました。2000年代初めの頃のことです。

当時はまだシステム障害に対応する技術も今のようには発達していない状況で、いろいろな面で私自身のアーキテクトとしての能力が鍛えられた時期でした。その一方で、プロジェクトマネジメントのスキルを磨くこともできたのは収穫でした。どんなシステム構成に対して、どういう人たちをどんなチームに配置し、どのように案件を実現させていくか。今のコンサルタントとしての仕事に通じる下地づくりができたと思っています。

ただ、システム開発ならどんな仕事も任せてもらえると自負していた私の力量が、本当の意味で試されたのはその後でした。事業部を1つ持たせてもらい、自らセールスにも出たものの、いくら売り込んでも一向に成果が上がらない。頭を悩ませていたとき、業務系のご年配のスペシャリストと組んでお客様を訪ねてみると、急に耳を傾けてくれるようになった。それでわかったんです。私はそれまで技術的な優位性にばかりフォーカスして話を持ち込んでいたのですが、お客様の関心は実はそれ以前の、どうすれば業績が上がるか、改善するか、利益が出るかという、まったく違う部分に向いていたのですね。

SIerの世界であれ、コンサル業であれ、お客様から案件をいただこうと思うのなら、IT目線の知識や技術だけでは用をなしません。お客様が生業とするその業界に対する深い知見がなければ見向きもされないのだと、そのとき痛感したのです。この体験が、その後EYに移ってから私が力を入れることになった、業界ごとに専門力を高めていくセクターフォーカスの仕組みづくりへとつながる最初のきっかけとなりました。EYへの入社は2011年です。金融系SIerの後にもう1つプラントエンジニアリングの企業でのマネジメント経験を経て、コンサルタントに転身しました。

「TTユニット」を支える3つのアドバンテージ

EL

忽那様が所属しておられるテクノロジー・トランスフォーメーション(TT)ユニットについてご紹介ください。どのような特徴がありますか。

忽那様

3つ挙げさせていただきます。第一に、今の話とも関係しますが、テクノロジーの専門ユニットでありながら、業界目線を併せ持ったコンサルティングを提供していること。その起点となった私自身の問題意識は申し上げたとおりですが、それに加えて、EYという企業自体が社会課題解決を見据えた理念によって動いていることも大きく関係しています。「Building a better working world〜より良い社会の構築を目指して〜」という世界共通のパーパス(存在意義)を掲げているわけですが、これにはお客様の経営課題解決を通じて、その先にある社会の問題に対峙していく覚悟が込められています。複雑化する現代の課題に対処するには、1社ではなく業界全体をカバーする、あるいは業種を超えた目線と結びつきが不可欠なんですね。

同じようにTTユニットにおいても、「CIO(最高情報責任者)と共にテクノロジーを活用して社会・ビジネス課題を解決する」という、TT独自のパーパスがあります。手段はなんでもいい、テクノロジーありきでもありません。究極の目的は、顧客企業と社会の課題解決です。その点がおそらく、他社ファームとの大きな違いではないでしょうか。

2つ目に挙げたいのが、システム開発に(囚われない)テクノロジー案件を主眼とすること。EYを除く大手コンサルファームの主眼は今、大規模システム開発案件の受注に置かれていますが、我々は全社を挙げて、これとは完全に一線を画する方針で動いています。なぜなら、開発部隊が後方に控えていると、純粋なコンサルティングとしてお客様の課題に対処しているつもりでいても、どこかでシステム開発を取らなければという意識が働いてしまうからです。無理にでも自社が得意とする、重きを置くソリューションに誘導せんとする力学が働くとすれば、それはもはやお客様にとって本当に必要な解決策とはいえません。

もっとわかりやすく言いましょう。例えば、ソリューションベンダーにおられる方がセールスに立たれるとき、売り物が自社製品しかない状況の中で、本当に自社のラインナップだけでこのお客様の課題解決ができるのかと、そういうジレンマは多くの方が感じておられるはずです。そこに縛られず、ベストな解決策が提案できたらスッキリしますよね。同様にテクノロジー案件といえども、システム開発そのものが不要なケースもあります。例えば、BPR(業務プロセス改善)ではワークフロー構築はマストではない。そんなとき我々であれば、「いえ、この改善策にシステムは要りません」とはっきり申し上げることができます。それも、他社にはない強みだと思っています。

3番目は、これはTTだけでなくEY全体の特色でもありますが、ユニット間、チーム間の緊密なコラボレーションです。我々EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社のテクノロジーコンサルティング部門には現在、TTのほかに次の4つのユニットがあります。テクノロジー・ソリューション・デリバリー(TSD)、データ&アナリティクス、デジタル&エマージングテクノロジー、そしてサイバーセキュリティ。これらが案件に応じてフレキシブルに手を組んで、それぞれの専門家を出し合うことで1つのプロジェクトチームを編成する。いわば、スキルの掛け算です。

さらに加えて、業界ごとに分かれるセクター部門や、マーケティングやファイナンス、危機管理といった個別のコンピテンシーごとに組織されたビジネスコンサルティング部門もあり、それらが縦横無尽に絡み合うことで、ユニット単体では提案できない幅広い視野からの課題解決が可能になるわけです。

例えば、売上を1.5倍に伸ばしたいというお客様のご要望があったとして、現状の売上は客観的に見て高いのか低いのか、伸ばせる余地はあるのかと、まずは会計的な知見からのアセスメントが必要になるでしょう。ここはファイナンスユニットの出番です。次に、自社製品の強みは何か、市場全体から見てどうかと、マーケティング領域からの検証を行うとすれば、CRM系ユニットに協力を求めます。売上が拡大すれば人員も増えるでしょう。人事と組織をどうするか、セキュリティに問題はないかと、次から次に課題は生まれていく。その解決に社内外のあらゆるリソースを活用して応えていくというのが、EYが得意とするコラボレーションのあり方です。こうして個社の課題を突き詰めると、社会全体の課題に行き着くわけですね。だからこその、セクターフォーカスです。

セクターフォーカスを基軸に縦横無尽のコラボで課題に挑む

EL

まさに人智の掛け算によってベストな体制が組まれるのですね。チームビルディングの醍醐味といったところかと思いますが、具体的にはどんな連携事例があるのでしょうか。

忽那様

そうですね、プロジェクトを設計し、チームを配置する。ここが一番面白いところかもしれません。最近の例で言うと、官公庁などのパブリックセクターと、ライフサイエンスの業界を結ぶプロジェクトが挙げられます。行政が保有する健康医療に関するビッグデータをベースとして、広く国民の健康増進に役立ち、増大する医療費の圧縮にもつながる仕組みづくりをするものですが、それが完成したとして、民間企業に実際に活用してもらわないことには社会実装に至りません。そこで、我々が関連業界に対して働きかけを行いながら、プロジェクトを実効性のあるものにすべく動かしているという状況です。すなわち、官と民をまたいだクロスセクターの活動です。

こうした案件も、もとは1社のお客様と経営課題に関するお話をする中で、健康づくりに貢献したいとか、医療費削減に協力したいとかいった思いが顕在化することがわかり、それを達成するためのアイデアとして行政との連携が浮上してきたものです。こうしたクロスセクターの動きも、他社にはなかなか見られないのではないかと思います。

EL

今後のチームの方向性としては、どのようなところを強化していかれたいですか。

忽那様

1つにはグローバルな展開があります。国内案件だけでなく、世界規模のプロジェクトにも積極的に関与していく姿勢を見せたいと思います。ご存知のように、日本のEYはコンサルティングファームとしてはまだ小規模な存在で、ここ最近で急成長を遂げてはいますが、真価が問われるのはむしろこれからでしょう。セクターフォーカスを軸に、産官学民の連携を含むクロスセクターにも注力しながら、さらに活発に動きたいですね。

もう1つ、先ほどのコラボレーションにも関係しますが、お客様に対する我々の思いとしては、今後も広範囲にわたる専門分野の連携によって、点ではなく面での対応をしていきたいと考えています。むしろどんどん進化させたい。そのために、経営機能、事業機能、IT機能の3つの領域にまたがるご支援を意識しながら、コラボレーションオファリングを増やしていくつもりです。またそうでなければ、グローバルに打って出ることもできないでしょう。

その3つの領域に関するソリューションと、M&Aを同時に進めていくプランもあります。いわゆるPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)ですね。統合効果を最大化するには、経営、事業、業務、システム、意識などと多面的な統合プロセスを要しますから、コラボレーションに適した案件といえます。そういう仕事にやりがいというか、わくわく感を抱いているメンバーがTTユニットにはたくさんいます。

「やりたいこと」に直球を投げ、自己実現を果たす場所

EL

いろいろなことにチャレンジできるチームなのですね。そうした仲間として、TTユニットではどのような人材を求めておられますか。

忽那様

1つには仕事を楽しめる人。どんなに手詰まりに思える状況でも突破口は必ずあります。またそう考えられる人、ネガティブ思考に陥らない人は伸びるはずです。そうであるために、自分自身のウィルを強く持っていることが、2つ目のポイントです。自分はこうなりたいという明確な目標を持ち、現状とのギャップを客観的に捉えて不足を埋めていける人は魅力的ですね。そのうえでのコラボレーション、チームワークを志向する人なら大きな成果を上げてくれるでしょう。

TTには現在150人ほどのメンバーがいますが、その全体がワンチームです。だからこそ一気通貫の支援体制が成り立つのですが、チームが決めたことを押しつけるような文化はありません。ここは自己実現の場でもあります。自分がやりたいことを存分にやれること、それがコンサルタントという仕事の醍醐味だと思っていますので、それを阻むことはしません。

ただ、専門性は大事です。コンサルタントの命と言ってもいいでしょう。自分はどの領域にフォーカスするのか、そこを見定めて、これなら誰にも負けないという足場を築いていかないと、自分自身を市場でマネタイズすることはできない世界でもあります。

ですから、EYではメンバーの成長を後押しするフォローアップの仕組みも徹底しています。EYグローバルとしてオファーしている研修プログラムでは、特定の習熟度に達すると正真正銘のMBAが取得できる制度まで備えています。ジャパンとしての研修制度も、コンサル未経験の新人向けのもの、マネージャークラス向けのものなどと職階に応じて整備されていますし、カウンセリング制度もありますので安心してください。

EL

よくわかりました。それでは最後に、候補者の方へのメッセージをお願いします。

忽那様

我々TTユニットのミッションをもう一度申し上げます。「CIOと共にテクノロジーを活用して社会・ビジネス課題を解決する」。ここに共感してもらえる方はぜひ来てください。テクノロジーやシステムは手段でしかありません。課題解決そのものに惹かれる方であれば、今までは想像もつかなかったようなキャリアを歩むことができる道がここに開けています。

企業プロフィール

Profile

EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

この企業の詳細情報
  • 忽那 桂三 様

    テクノロジートランスフォーメーションサブリーダー パートナー

    EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社のTechnology Consulting・Technology Transformationユニットをパートナーとして率い、Technology活用によるビジネス変革において社会に貢献する役割を担う。 2015年にパートナーに昇格。20年以Technology領域の様々な業務に従事してきた経験を活かし、Technology変革の専門家としてEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社のService Quality Assurance Executiveを担当。

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