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企業インタビュー 詳細

Special Interview

EYストラテジー・アンド・コンサルティング|Advanced Manufacturing & Mobility (AM&M)セクター|早瀬慶パートナー
百年に一度の大変革期、「新たな座組」の創出により社会づくりを進める

Post Date2021-05-14 /
Category外資系, 製造・通信・メディア,

今日はEYストラテジー・アンド・コンサルティング、Advanced Manufacturing & Mobility(AM&M)セクターの早瀬慶パートナーにインタビューし、入社の経緯やチームの特徴、注力するプロジェクトやその魅力についてお話しいただきました。

社会づくり、モビリティエコシステムづくりに力点を置く組織運営

EL

最初に早瀬様のご経歴を教えてください。

早瀬様

私は大学卒業後にスタートアップ企業からキャリアを開始し、IPOを経験した後にコンサルティング業界に入りました。複数のファームで自動車業界を中心に戦略策定や事業構想、M&Aなどのプロジェクトに従事し、2020年4月にEYに参画しました。25年近くのコンサルタント生活の中で、一貫して「自動車」や「モビリティ」といったテーマを追いかけています。最近では国や地方自治体のMaaS(Mobility as a Service)や「モビリティ社会の実現」のご支援も行っています。
モットーは「現地・現物」です。現在は新型感染症の流行により、海外に行くことは難しいですが、基本的には南極以外の、車が走っているほとんどの国・地域に足を運び、とにかく現地で自分の目で確かめて、現地の方々とFace to Faceでコミュニケーションしながら課題解決に取り組んできました。現在は、川勝将人パートナーと2名のリーダー体制で、AM&Mセクターを運営しています。

EL

御社のAM&Mセクターを他のファームと比較したときの特徴を教えてください。

早瀬様

一つは、AM&Mに限らずEYの特徴ですが、Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)をパーパスに掲げている点です。個社から依頼された特定のテーマのプロジェクトだけでなく、社会づくり、モビリティエコシステムづくりにもフォーカスしています。
もう一つは、これもEY全体の特徴ですが、海外メンバーとコネクトしてクライアントの支援をできることです。競合ファームでも「グローバル連携」を謡っていますが、私は他社も経験した上で、EYがもっとも上手くグローバルと連携していると感じています。これはEYの組織の成り立ちやDNAに起因するものです。グローバル連携を特に意識しなくても、自然とグローバルと繋がる。これがカルチャーとして馴染んでいるのです。
さらにAM&Mセクターはカバーしている業種が広いことが特徴です。自動車だけではなく、重工や化学、トランスポーテーション(運輸)もカバーしています。昨今クライアントが単独で解決できない難易度の高い課題が増えている中、様々な業界の経験者やチームとプロジェクトを組成し、多角的な提案や実行支援ができる、これが他のファームにないEYのAM&Mの特徴です。
一方、正直に言うと、特に日本のAM&Mセクターでは、保有しているケイパビリティが、まだまだ足りていません。しかし、私に限らず他社で多くの経験を積んだメンバーが続々とEYに参画しています。彼らが従来からのメンバーと連携し、さらにはグローバル連携やダイバーシティ・アンド・インクルーシブネス、またパーパスなど、EYの特徴を活かすことにより、競合と並ぶケイパビリティや体制を迅速に構築し、クライアントの期待に応える実績を作ることが早期に実現できると考えています。

「座組を作ること」がコンサルタントとしての新たな付加価値

EL

続いて、最近の主要プロジェクトについて教えてください。

早瀬様

 

これまでとは異なり、クライアントの経営課題は部門の枠を超えるのはもちろんのこと、会社の枠、さらには業界の枠を越えていく、未知の、また高難易度のテーマが多くなりました。
そのような状況下では、業界内での仲間づくり、すなわち「座組を作る」支援は1つの柱です。私たちはそのポイントを「競争と協調」に置いています。今までライバルだった競合とも一定のところまでは「協調」して進め、市場や標準化等が出来たステージから「競争」に入るということです。
例えば、バスの運行会社やタクシーの運行会社、物流領域ではコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの荷主、実際にそれを運んでいる大小物流業者が「一緒のテーブルに座って」いただき、将来のエコシステム構築に向けて話をする。このような座組を私たちがセットして課題解決に向けて1歩、2歩と議論し、解決策の検討を進めていきます。これは、他社ではなかなかない案件ですし、今後さらに求められるテーマでもあります。

EL

「一緒のテーブルに座って」いただく競合他社や他業界メンバーの「人選」も、御社が行っているのでしょうか。

早瀬様

そうですね。私自身、今ご支援している半数が、AM&Mセクター以外の企業です。というのも、現在トレンドとなっている「モビリティ」は、他業界でも中期経営計画や将来事業戦略の柱の一つにするような例が増えてきているからです。そのご支援を通じて、今までご縁がなかったクライアントや業界・国・地域の方々とのリレーションができ、別々のプロジェクトの話が次第につながり、次のステップから一緒に活動を進めようという判断に至ることが多くあります。また、大企業に限らず、中小企業や地方自治体・消費者などの産官学民の課題に対して、これまで培ったリレーションを活用して、私たちがハブとなり解決策を示していく。このように数珠つなぎに関係者を集めることができるため、私たちがプレイヤー集め=座組形成をすることが多いのです。一企業にとって、他業界の企業とビジネスの話をするのはなかなかハードルが高いことです。ですからこの橋渡しだけでも、かなりの付加価値として評価いただいています。

EL

御社の中には自動車AM&Mのセクターのほかに、TMT・コンシューマなどの別のセクターもありますが、社内連携も盛んにされているのでしょうか。

早瀬様

各産業の知見やインサイトを入れなければならない場合は、他のセクターやユニットと連携することは必須です。モビリティやMaaS等のテーマでは、私たちがハブとなっていろいろなセクターをつなげる役割が期待されていますし、他のテーマでもクロスセクターで行う案件が増えています。ここには、競合他社と比べてもEYのカルチャーとして「コラボレーションが当たり前である」ということが上手く作用しています。あえてコラボレーションという言葉を使わなくても、EYでは連携するのが日常です。これは私が競合他社から移ってきて感じたEYの特徴のひとつでもあります。

短期的な利益追求のみならず、長期的価値に真摯に向き合う

EL

続いて御社で働く魅力を教えてください。

早瀬様

 

今では、さまざまな企業や業界でパーパス経営を取り入れていますが、Big4の中ではEYは最も早くパーパスを掲げたファームです。昨今、社会アジェンダに対する感度が高まっていく中で、Building a better working worldというパーパスを掲げたこと自体が魅力ですし、パーパスの具体的な内容も、社会・産業全体でこの先やるべきこととして、意義深いものです。

このように自分たちが掲げていること・やっていること・もしくはこれから進めていくことが一気通貫しているので、非常にやりやすいです。売り上げを求める人は社会創生のプロジェクトができないとか、社会づくりと言いながら売り上げを求めるような案件を行うのは矛盾しており、非常に苦しいことです。そのような矛盾が無いのは精神的にヘルシーです。またパーパスに基づく意思決定が一気通貫しているので、対内外に出すメッセージがぶれないことも良い点です。最近、特に若手の方から、「コンサルティングファームで社会作りや社会貢献ができるのか」という問いを多くいただきますが、まさにBuilding a better working worldを実践しているファームだと胸を張ってお答えしています。

先ほど話したグローバル連携やセクター間コラボレーションが当たり前で、壁がないという点も魅力です。クライアントに徹底してフォーカスするため、国やテリトリーは関係ありません。このクライアントはこのセクターのクライアントだから、うちではやらないということもありません。これはクライアンがEYを選ぶ理由の1つだと思います。また、コンサルティング以外に、アシュアランス、タックス、ストラテジー・アンド・トランザクション、ローといったサービスラインがあります。EYとしてワンストップでサービス提供できることは、クライアントにとって利便性が高いですし、私たちにとっても、わざわざ外部に協力を求める必要がなくEY内部で連携できるのは、スムーズでやりやすいですね。

EL

セクターとしての今後の事業の方向性を定めたり、案件獲得する際、パーパスを軸に意思決定をされていると伺っています。

早瀬様

その通りです。EY全体で掲げるパーパスと連動する形で、AM&Mセクターとして私たちが対峙するクライアントや社会を想定した存在意義を定め、これに基づいて戦略やアクションを決定しています。プロジェクトに限らず、AM&Mとしてどうすべきか、すべきではないかを判断する際の重要な基準であり、活動指針となっているのです。

EL

例えば、パーパスには反しているが、会社やセクターとして利益が取れそうだという場合にもパーパスが優先されるのでしょうか?

早瀬様

そうですね。私たちはコンサルティングファームとして、クライアントの課題解決に向けて価値提供することで対価を得るビジネスモデルですので、当然利益を優先させるべき、との議論はあります。しかしながら、たとえ短期的に金額規模として大きくない、あるいはほぼ無償に近いものであったとしても、長期的な視点から、私たちが定めたパーパスに照らしてやるべきことであればやると考え、組織運営を行っています。

具体的な例として、日本のある自治体からご相談いただいたケースを紹介します。いわゆる過疎地域にあるこの自治体は、「街を生き返らせたい」との要望をお持ちでした。これに対し私たちは、“短期的な利益をほぼ度外視”で、これまで培った経験、アイデア、リレーションを使って、ブレーンストーミングや実証実験をしながら解決に向けた支援をしています。長期的に街の再生、関連産業の繁栄に繋がればビジネスモデルとしても矛盾はないと考えています。

もちろん、企業ですので利潤追求は必要です。ですが、長期的には社会の発展、自動車産業や関連業界の繁栄に繋げることができるという考えで、EYでは必ずしも短期的な数字が優先されるわけではないことを体現した一つの例としてご紹介しました。

「社会づくりをする」――高い視座を持つ方を求む

EL

続いて、AM&Mセクターで求める人材像についてお聞かせください。

早瀬様

まず1点目は、「社会づくりをする」という高い視座を持っている方です。細かな要件は新卒・中途、未経験者・経験者、経験年数によって当然異なりますが、ここまでお話してきたとおり、Building a better working worldというEYのパーパスに共感する方に来てほしいと思います。

私たちは社会をより良くするために、クライアントから依頼を受け、また必要だと考える取り組みをクライアントに提案し、今日一日のやるべきことを決めています。もちろん、年収やキャリア、名声等、皆さんご自身の希望を持つのはよいと思いますが、自分がEYに参画する意味、あるいはコンサルタントとして歩もうとする目的の中に、EYのグローバル、セクター、サービスライン等の枠を超えた優秀な仲間とともに、社会をより良くしていきたいという考えがあるか。今一度振り返った上で、門を叩いていただければと思います。

2点目は、「自身が担う役割をイメージできる方」です。今までの経験に基づいて、という点はもちろん、経験はないけれどもこのようなアイディアがあるとか、このようなことを実現したい、というものを必ず持っていてほしいです。

ご自身のスキルセットや経験が多かろうと少なかろうと、長かろうとも短かろうと、明確に「このように活かしたい」、「こう成長していきたい」、「こういうサービスや組織を立ち上げたい」、「このようなエコシステムをつくりたい」というイメージを明確にお持ちの方に、是非来てほしいと思います。

もちろん経験やスキルの有無は大事ですが、優先順位としては、高い視座・パ―パスへの共感、ご自身が活躍できる・したいという明確なイメージ、最後にスキルや経験がある方、と考えています。

EL

AM&Mセクターの今後の方向性について教えてください。

早瀬様

現在、新年度開始に向けてセクターとしての新・中長期プランを作成しているところですが、「モビリティトレンドに対応する戦略立案や事業構想領域でのサービス体制を圧倒的に強化していく」ことを最重視しています。

AM&Mセクターとして、私たちがクライアントと共に、場合によっては一歩も二歩も前に出て、より良い社会を構築していく必要がある中、この考えに賛同する優秀な他ファーム出身者や事業会社経験者が新たに多く参加しているのは喜ばしいことです。一方でクライアントからの要望の方が多い状況で、ご支援の依頼を受けても、プロジェクト開始までに待っていただいたり、お断りせざるを得ないケースもあるのが実情です。

クライアントの経営課題は、近年複雑化・高度化しており、コンサルタントとして、「業界の垣根を超えて、こういう社会を作っていきたい」という視点や「自分はこういう経験を活かして、業界の変革に向けた貢献が出来る」という意欲あるメンバーに集まってもらい、体制を盤石なものとしていきたいと考えています。

また、当面注力していくテーマとしてはやはり、カーボンニュートラル対応を含めた“CASE”、“MaaS”、“リテール”、そして新たな座組に向けたM&Aです。

“CASE”、“MaaS”については、戦略立案、実証を経てビジネスを立ち上げ、マネタイズするという一連の流れを実現するサービスを強化したいと思っており、我こそはという方には事業会社からでもコンサルティングファームからでも入ってほしいと思います。

“リテール”ですが、特にお客様と最終的に対峙する領域のCRMやDMSを軸に、ディーラーのDX変革、AI/行動経済学等を活用した高度化、他業種を含めたリテールトランスフォーメーションといったところに知見がある方も参画いただきたいです。

EL

最後に候補者に一言お願いします。

早瀬様

今、「百年に一度の大変革期」と言われている自動車業界に限らず、あらゆる業界で企業のあり方が大きく変わろうとしています。社会づくりや業界の垣根を超えたエコシステムの構築は、時代の要請でもあり、私たちへの期待やコンサルタントとして果たすべき役割のスケールはどんどん拡大しています。
EYはコンサルタントとして仕事をするのに良い環境をご用意しています。我こそはと思う方に是非、一緒により良い社会を作っていきましょう。よろしくお願いします。

企業プロフィール

Profile

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

この企業の詳細情報
  • 早瀬 慶 様

    EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
    自動車・モビリティ・運輸・航空宇宙・製造・化学セクターコンサルティングリーダー パートナー

    スタートアップや複数の外資系コンサルティング会社での経験を経て、EYに参画。自動車業界を中心に20年以上にわたり、経営戦略策定、事業構想、マーケット分析、将来動向予測等に従事。
    EYではAMM商用車チームリーダーとして商用車・物流業界を軸としたBtoB、BtoBtoCに関するコンサルティングサービスを提供すると同時に、産業の枠組みを超えたモビリティ社会の構築支援に注力。
    近年は経済産業省、国交省、内閣府、東京都をはじめとする官公庁の商用車・モビリティ領域のアドバイザーを務めるとともに、スマートシティー等の国際会議のプレゼンター・プランナーとして社会創生にも携わる。世界70カ国以上においてコンサルティングの経験を持つ。
    主な著書に『モビリティー革命2030』(日経BP、2016年、共著)。他寄稿、講演多数。

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