特集|アクセンチュア 金融サービス本部 スペシャルインタビュー

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本日はアクセンチュア株式会社、金融サービス本部のマネジング・ディレクターである近藤龍司様、マネジャーであるYuka S.様にインタビューの機会を設けていただきました。金融サービス本部の組織、担当業界の状況およびプロジェクト概要、求める人材像などについてお話しいただきました。

Ⅰ.ご経歴について 

EL:まず初めにご経歴について教えてください。 

近藤様:私は、2006年に新卒でアクセンチュアに入社しました。入社後は戦略グループに配属となり、それ以来金融機関のお客様と仕事をさせていただいております。今から約5年前に、戦略グループから金融サービス本部に異動し、現在は金融サービス本部内のマネジメントコンサルティングプラクティスのリードを担当しています。 

EL:Yuka S.様にもお伺いしてよろしいでしょうか。

Yuka S.:私は中途入社でアクセンチュアに入社しました。大学卒業後はクレジットカード会社に入社し、10年ほど勤務した後、2016年にアクセンチュアに入社しました。入社後は金融サービス本部のTalent & Organization(以下、T&O)という人事組織専門のチームに在籍し、昨年マネジャーに昇格しました。

Ⅱ.組織について

EL:金融サービス本部のミッションについて教えてください。

坂本様写真①[石坂]

 

近藤様金融サービス本部のミッションですが、一言で言うと金融機関の変革を描き・実現するということです。常に市場は動いていますが、その市場の状況に合わせて、金融機関のお客様が常に企業価値を向上し続けることができるよう、サポートすることが我々の仕事であると考えています。 

自社だけで企業変革を実現しようとすると、変革のための専門人材が必要となります。一方で、現業を抱えながら、変革をしていく人材を社内で育てていくことはなかなか難しいというのが実状です。我々はChange型の人材を提供し、変革型のサービスを提供することで、お客様である企業の皆様が、長期的なスパンで時代に見合った価値を社会に提供し、企業価値を向上し続けていける形に変えることをサポートしていくこと。それが我々の仕事なのです。 

EL:金融機関というのは主に銀行や証券会社でしょうか。いわゆる、新しい金融サービスも含めた金融も対象となるのでしょうか。

近藤様:そうですね、銀行・証券・保険といった業界のお客様に加えて、異業種参入のような新しい金融も含めてお客様と考えています。大手金融機関の変革をサポートしていくということも、新しい金融サービスの担い手の皆様と金融の産業自体を新しいものに変えていくことも我々の仕事です。金融機関の皆様方および新たな金融の担い手の方々と、次世代の金融産業を創出していくということ我々の社会的な価値だと考えています。

EL組織を理解したくお伺いしたいのですが、MCの下にT&ODistribution & Marketing (以下、D&M)などの各機能が入るのでしょうか。

近藤様インダストリー別の組織、すなわち銀行/証券/保険に分かれている組織と、テーマ別の組織としてD&MDistribution & Marketing;金融機関のトップライン向上を専門とする組織)、F&RFinance & Risk;金融機関の経営・財務・リスク管理を専門とする組織)、T&OTalent & Organization;金融機関における人・組織に着目した変革を専門とする組織)などと組織が分かれています。また、業界横断・テーマ横断の組織として、マネジメントコンサルティングというプラクティスもあります。こういったプラクティスにMCという職種のメンバーが所属しています。我々が所属しているのは各プラクティスですが、一人ひとり色がついていて、例えば私はMC職ですが、銀行の中にもMC職のメンバーがいます。以上のように、組織と職種というのが分かれているという状況です。ややこしいですね(笑)とはいえ、基本はプロジェクト単位で仕事をしており、プラクティスを跨って仕事をすることが多いです。 

 EL金融業界の中の業種ではどのような構成比率でしょうか。

近藤様銀行業、証券・資本市場業、保険業、それぞれ同程度の比率でバランスよくなっています。

銀行業は、銀行本体やノンバンク・決済プレイヤーの皆様がお客様になります。銀行の中では、メガバンクや地方銀行がお客様としていらっしゃいます。低金利のなかでどのように利益を出していくのか、と同時に、グローバルでどう競争優位を築いていくか、というようなことが最大のアジェンダであると考えています。グローバルの中で邦銀が競争優位を築いていくためには単純にグローバルに出るだけでなく、海外でのデジタル・イノベーション活用やグローバルレベルでのオペレーティングモデルの最適化、ということが重要なところです。グローバルプレイヤーと海外各市場で伍していくためには、本社含めたグローバル全体としてどのようなイノベーティブな取組をしているのかというのは極めて重要になってきます。

地方銀行に関してはいかに地域を活性化していくかということが、重要なアジェンダとなっています。人口が減少していくなかでその限られた人材資本をいかに有効活用していくかということで、やはりデジタルへの注目度は高いと思います。 

証券業に関してですが、伝統的な証券会社ですと、テーマとしては伝統と革新の融合が一つのアジェンダです。デジタルを活用したワークスタイル変革や、トップセールスに偏っていた稼ぎ方を変えていかなくてはいけないというアジェンダ、またフィデューシャリー・デューティという部分で回転売買型からアセットを管理する形に変わっていかなければいけないというアジェンダがあり、ビジネスモデルそのものを変えていくということがテーマとしては多いかなと思います。

それ以外にも稼ぎ方を変えるという意味で、海外でどう稼ぎに行くかということが一つ大きな論点であり、リテールだけではなくてホールセールとして海外で稼いでいくためにオペレーティングモデルをどう変えていくかということが一つ大きなアジェンダとなっています。

加えて、新しい金融の担い手としてのお客様がいらっしゃいます。最近では仮想通貨取引を生業としているプレイヤーであったり、ネット型の証券会社であったり、こういったところも我々のお客様です。 

保険業界に関してですが、最近ですとこれまでの保険を超えていく、ということが生保・損保ともにやっていることです。数年前からやっていますが、何かが起こってから金銭的な補償を行う、というだけではなく、予防を含めた価値提供を如何に行うかが主なアジェンダとなっています。健康になるためのサービスへの取組や、損保の場合には事故を予防するような社会を構築していくこと、保険の対象物であったモノの価値を高めていくというようなことに、重きを置いて取り組んでいます。特に世の中の流れ自体がシェアリングや、自動運転サービスに移っていくので、そういった中でいかにサービスを提供していくかということが検討されているところです。

銀行、証券、生保、損保など業種を問わず金融機関全体に関して一つ言えることは、データに着目をして新しいビジネスを展開していくことはどの業種も考えている、ということです。短期的に何ができるのかということを繰り返し考えつつ、中・長期的には今保有していないデータをどのように得ていくかという部分で、他の産業とのコラボレーションが始まっている状況です。

また業界共通のテーマとして、人材をいかに確保していくかということがあります。如何に事業やプロセスを変えようが、結局人が変わらないと何も変わらないという実状があります。テクノロジーが人の心を変えてくれることはないので、そういったところに我々としてはチャレンジしていかないといけないと思っています。AIやロボティックスと声高に叫ばれていますが、効率化して余力を作った後に、我々人間が何をしたいか、ということが原点だと思っています。我々は、効率化するだけではなく、人間がいかに本当に幸せに働いているか・新たなテクノロジーで得たリソースを活用し、如何にクリエイティビティを高めて新たな価値を社会に提供いただくか、という部分までお客様とともに業界のリーダーとしてやっていきたいと思っています。そんな事例をYuka S.から紹介したいと思います。

ELYuka S.様のお仕事としては働き方改革がメインとなりますでしょうか。

差し込み画像(佐々木)

Yuka S.私は今、金融のお客様に対して働き方改革のプロジェクトを実施しています。先ほど伝統と革新の融合という話がありましたが、まさにそのようなテーマに昨年から参画していて、最初は効率化施策としてRPAやAIを活用した最新のデジタルテクノロジーを導入する、ということから始めました。ただテクノロジーやツール導入しただけでは残業時間も減らず、また働き方そのものが変わらない、という状況であまり効果は上がりませんでした。私たちアクセンチュアは、数多くの変革支援の実績から、デジタルテクノロジーのツール導入だけではなく、働き方そのものを変えるマインドや行動の変化を伴う必要があることを認識していました。 

現在は、お客様と、人材のマインド、カルチャー、マネジメントの在り方も変える必要性を議論し、お客様が目指すべき新しい働き方とはどのようなものかを共に考えています。新たな働き方を考える一方で、お客様が伝統的に守ってきた失ってはいけない価値と、反対に捨てなければならない価値は何かも議論しています。例えば、金融業界では、日々マーケットが動く中で1分1秒を争うような時もありますし、やはり他社より早く何かを手掛けることはその先の顧客にとっての価値になることがあります。この場合、『スピード』という価値は守り続け、その中で新しい働き方はどう実現出来るのかを考えていきます。また、伝統的にアナログな働き方をどのようにデジタルを活用した働き方に変えていけるか、コンプライアンスが厳しくクリアすべきハードルは多いですが、一つずつ課題を整理し検討を進めています。  

EL:最新のシステムを入れて、業務が効率的になっても残業時間が減らないというのはどういったところに問題があるのですか。

Yuka S.:例えば、目指すべき働き方が不明瞭な場合や、短い時間でアウトプットを出すことを評価されない組織では、空いた時間でまた新たな仕事を生み出してしまうことが多々あります。

ELカルチャーや組織風土の問題もあるのでしょうか。

Yuka S.:そうですね。まだまだ多くの方は、法令で定められた時間であっても、残業をすることが当たり前という意識があり、そのマインドを変えなくてはいけないと思います。新たに人材を採用する際も、残業時間が多くないかを気にする学生に肯定的な見方が出来なかったり、時間制約のある社員とそうでない社員が同等に活躍出来ていなかったりする場合も多く変革の必要性を感じています。

ELそもそも意識、カルチャーが変わらないといけないと思うのですが、その難しさにはどのような点があるでしょうか。

Yuka S.:カルチャーを変えるには長い時間がかかるということが難しい点です。私たちはカルチャーというのは一人ひとりのBehaviorの集まりと定義しているのですが、Behaviorを生み出す根源には人の意識があり、まずは意識を変えていかなくてはならないと考えています。そして、取るべき行動を刷り込んで、その行動が取れているかモニタリングし続けて、出来ていない場合には改善をしていく、このサイクルを回し続ける必要があります。例えば、新しい働き方ガイドラインはこうです、とか、会議ではこのように振舞ってくださいということを一回伝えただけでは人の行動が変わらないため、何度も伝え続けていく必要があると考えています。

近藤様そうですね、変わることは辛いと思います。これまでのやり方を変えるのは辛い。という中で、我々も社内で働き方改革をやっていますが、私も変わることが辛かったですし、我々でさえ反発があり、なかなかチェンジするのも難しいのが実状ですね。変わることが辛い中で、それでも変わらないといけない。そのために、産みの苦しみを味わいながら、お客様とともに一緒に伴走できるかということがすごく重要だと考えています。

いかにいい構想を立てようが、いいテクノロジーを導入しようがが、変革のきっかけにはなりますが、人の行動が変わらなければ何も変わらないのが実状で、成果を念頭に置きながら、いかに粘り強く今の環境に耐えながら変化させていくかということが重要ですね。 

Yuka S.:アクセンチュアは働き方改革を始めて4年目に入ったところですが、働き方改革はそれくらい長い取組になるもので、やはりすぐには根強いカルチャーは変えられないと思います。

EL労働時間を短くするためにオペレーションを変えるとなると、色々と他のチームとの絡みというのもあると思うのですが、どのように仕事をしていらっしゃるのでしょうか。

Yuka S.:私の所属はT&Oなので、保有するケイパピリティは人材・組織のことが中心になるのですが、金融サービス本部の中にはテクノロジーコンサルタントや実際にデジタルテクノロジーを駆使して開発をするメンバーも多くいるので、そのメンバーと日々相談しながら進めています。こういう課題をお客様から聞いているのだけど、テクノロジー観点からはどのようなやり方に実現性があるかなど、相談できるメンバーは近くにいるのでそのようにしてお互いの専門性を活かしあっています。

近藤様実際にいかにデジタルといえども人の行動を変えていく、お客様を変えていくということを行うためにはやはり会いに行って話してやってみてもらう、というようなことが最も有効です。人が現場にいますし、実際に営業の第一線といいますか、例えば全国を回りお客様の現場の方々と様々なトライアルを実施し色々変えてみる、ということが一番重要だったりするわけです。そこまで徹底的に変えることにこだわることが最も重要なところです。

EL構想を考えること自体にそんな価値は無いということですね。

近藤様構想自体を考えることも重要です。ですが、我々がやりたいことは企業や事業を変えていくということで、そこにコミットできるかどうかだと思います。特に「変革する」ということに対して、強いこだわりを持たないといけないと思っています。

EL継続的なモニタリングやサーベイにより、変わることの支援をしているということですね。

近藤様そうですね、それは一つの支援の形であると思うのですが、実際に変革が難しいのであれば、自分たちも現場に行って変革のサポートをします。そこまでやりきれるかどうかというのが、我々の存在意義・存在価値だと思っています。

EL自分たちが現場に行って変える、というのはどのように関わるのですか。

近藤様:例えば、我々自身が現場に赴いて話をし、実際にやってもらって納得してもらい、成果の有無を確認しながらその結果を経営者の皆様と話して、やり方やプランを変えていくという形で、色々と試しながらやるというようなことです。環境や色々なものが変わる中で、でも最終的に掲げる成果はこだわりたいものなので、そこを見据えて柔軟にやり方を変えていくのが我々なのかなと思います。

EL直近プロジェクトの具体例をうかがわせていただけますでしょうか。

近藤様直近のプロジェクト事例ですと、大手の金融機関の皆様との働き方改革というのが顕著なのですが、あとは金融ビジネス自体を変えていくということが一つ重要課題になってきていると思っています。金融は英語でファイナンスと言いますが、ファイナンスのFinという言葉は終わりという意味であり、結局物事の一番終わりに来るのが金融だったのですが、それをもう少し手前からやり出すということを各社考えています。  

例えば損保会社ですと、これまで何か起こったときの金銭的な補償が中心だったのを、リカバリーのサポートや、そもそも予防サービスのような物事の価値を保全するというようなことまで踏み出してきているというところです。そういったプランニングや実現する組み方などを我々がご支援している例もあります。

 

坂本様写真②[石坂]

金融機関のお客様の一つである中小企業は、様々なことに悩みを抱えています。これまでの金融はあくまで金流を支援するということだったと思います。本来的には人材不足なら人材を支援しなくてはならないといけないと思いますし、販路が問題なら販路の支援をしなくてはなりません。デジタルを活用してビジネスのマッチングなどの領域にも踏み出している金融機関も見受けられます。 

金融機関のお客様たる企業や生活者の欲望を、より本質的にサポートしていく。その際にはやはり業務範囲の問題があるのですが、従来は法令の問題もありましたが、海外が変わることによって日本も変わり、行政も変わろうとしています。皆がイノベーションを求めている世の中において、新しいことに踏み出すタイミングなのかなと思います。 

お客様とともに世の中・社会に対してどのような価値を提供していきたいかというところに、我々の重心もより置かれてきています。 

EL:話が少しそれるのですが、海外で働く機会がどの程度あるのか教えてください。

近藤様:我々が海外に行くというプロジェクトはそれなりに多いとは思います。おそらく全体の2割程度がそのようなプロジェクトかと思います。出張ベースで行こうと思ったら機会は多くあり、最近では日本なのか海外なのかというのはあまり意識しなくなってきています。

EL:グローバルに拠点があるファームの場合、日本のコンサルタントが海外に行く必要性は低いと思うのですが、日本から海外に行って何をされているのでしょうか。

近藤様:例えば日本の銀行の海外の拠点のビジネスやプロセスを変える、ということを行っています。その場合は現地のアクセンチュアメンバーと一緒に協業したりしています。日本の金融機関の実情をわかっている我々の日本のメンバーと、現地の実情を理解できるメンバーのミックスで行うことが非常に重要だと考えています。

Yuka S.様:私は海外で仕事をする機会は普段無いのですが、アクセンチュアにはグローバル全体で専門家にコンタクト出来るサイトがあり、グローバルの金融サービス本部所属のメンバーやT&Oチームのメンバーとやりとりすることが頻繁にあります。海外の金融機関の取組事例が先進的な場合があるため、その事例を見つけてメールやSkype等でコンタクトすれば友好的に教えてもらえます。おそらくアクセンチュアのカルチャーがそういう問い合わせがきたら教えよう、というものだと思うのですが、このように海外メンバーともつながることが可能です。

また、公開可能な資料はグローバル共通のプラットフォームの中に掲載されていて、作成者情報も掲載されてますので、作成者に直接プロジェクトのポイントや詳細を聞くことができるので、実際に今のプロジェクトでもかなりヒントを得ることができました。 

近藤様:そういった仕組みが重要というだけではなく、やはりカルチャーが重要なのだと思います。お客様のためにアクセンチュア全体でカバーする、というカルチャーがあり、これはアクセンチュアが誇るべきカルチャーの一つでもあります。このようなカルチャーは数年でできるものではなく、先人たちの半世紀以上の積み上げがあってようやくできているものであると考えています。

EL:それは全世界で共通のカルチャーなのでしょうか。

近藤様そうですね、「皆が教えたがる」のですが、そこはすごく重要だと思います。

 メンバー全員が知識・知恵を出し惜しみするということは全くないです。我々自身が変わり続けるために、ときには自分の得意領域を捨てていかなければならない。マーケット自体が変わっていく中では、人に教えることで自身の余力を創出し、その余力で新しいことを学び成長し続けなければならないことを皆が認識しているからだと思います。 

Ⅲ.アクセンチュアでの働き方について

EL:社内の働き方改革を34年やられているということですが、その取組内容と、また特に女性の働き方について教えていただけますでしょうか。

近藤様社内の取組ということでは、コンサルティング業界のリーダーとして我々は働き方を変えていかないといけないと思っています。単純な残業時間の問題ではなく、新しい働き方を進めていくということだと思っています。でなければコンサルティング業界自体が時代に取り残されてしまうという危機感があります。 

デジタルの部隊が数年前から立ち上がり、麻布にアクセンチュア・イノベーション・ハブ東京という、お客様や協力パートナーと一緒にイノベーションを創出するための環境を構えたりしています。ソフト面では、これまで左脳型のアプローチで行ってきたのですが、右脳型のアプローチも加えて、「ACCENTURE _FORM」という新しい方法論を全世界で取り入れる等も実施しています。そういったこともあり、ようやく生産性があがってきたところです。背景としては、時代の要請もあり、これまでは時間をかけて論理的に考えれば答えが出る世界だったのが、今はそういう時代ではなく、お客様が求めている解も変わってきています。私の実情としても、イノベーションや良いアイデアは、生活が充実していないとなかなか出ないです。 

変えるべき所と変えてはいけない所があると思っていますが、ワークスタイル自体は変えていかないといけないと思っています。そうでないと優秀な人材を確保できないと考えています。お客様の利益のために我々が存在しており、お客様にChange型の人材をチームとして提供していくことが重要だと考えています。いかに優秀な人材にパフォーマンスが高い状態をキープしてもらうか、パフォーマンスを出しやすい環境で働いてもらうか、ということを意識して、このような取組をしています。 

今述べたことが働き方改革でやってきたことですが、繁閑やプロジェクトによりますが今の社員の残業時間は、1日平均1~2時間程度だと思います。

 ただし、誤解してはいけないのは、作業をするための残業は少なくても良いと思いますが、今世の中が変わっていっている中、やはりインプットの時間や自分で考え続けるために時間を当てていくことが今後重要だと考えています。早く帰れるから何も自己研鑽せずにOKかといわれるとそうではなくて、インプットや思考・思索に時間をあてるための働き方改革とだと考えています。

 EL:Yuka S.様は、当時お子様が2人いる状況で御社に入社されたとのことですが、入社されてみていかがでしたでしょうか。

Yuka S.様:子供がいることにハンデを感じたことは無く、他の社員と同等に扱ってもらっていると感じます。私は9時から18時までの勤務が基本で残業もそれほど出来る環境には無いのですが、残業をしないことが評価面でネガティブに働いたということは一切なく、本当に自分のやっていること、出しているアウトプットに評価されていると感じています。

近藤様:女性だからとか、子供がいるからとか、LGBTだからとか、そういったことはお客様の企業変革に関係ありますか、という感じです。価値というものに関して、人の属性など関係なく、価値を出し、企業変革に貢献できればよい、ということだと思います。全ての人がお客様の企業変革にフォーカスできるように、個別の事情を汲みながら環境を整えていく必要があると考えています。

Yuka S.:働き方改革を推進している中でお客様からも、労働時間が減ると成長のラーニングカーブが緩くなってしまうのではないかと良く聞かれます。私たちアクセンチュアの社員もそうですが、旧来は例えば12時間かけてやっていたことを8時間でやりきろうとしていますので、生産性を1.2倍にも1.3倍にもあげてやり切る必要があります。そのため、限られた8時間は非常に集中力が必要になりますし、旧来と同じ成果を出すのは生半可なことではありません。今までよりチャレンジングな環境で働いていると思います。私自身も、業務時間内は集中して働き、しっかり休んでからまたフレッシュな頭で次の日の9時から18時までを全力で駆け抜ける、という働き方をしています。

EL:先ほど近藤様がおっしゃった左脳型から右脳型へという中で、実際Yuka S.様が入社してみて感じられる部分はありますでしょうか。

Yuka S.:今まさにお客様とどのような働き方を目指すかという話をしていますが、左脳型のアプローチとは従来のアンケート分析や、ヒアリングを通じてあくまで今起きている課題を整理していくようなアプローチ方法なのですが、一方、右脳型の場合は、デザインシンキングを用いて、考えや想いを付箋に書き出して貼ってもらうやり方を取っています。将来の働き方を想像した時に想定されるメリット・デメリットは何か等、まだ見えていない世界を想像していただくことや、自分の考えを深掘りしていただけるのが特徴で、新しい発想が出やすくなります。

近藤様:これまでは論理的に展開して“こうあるべきだ”という世界でしたが、今は“こうありたい”というWILLが重要になってきています。正解があれば良いのですが、正解がなかなか定義できないのであれば、どうありたいかということが極めて重要であり、そのようなアプローチをとらなければいけないということです。我々自身も改革の主体者としてどうありたいかということが重要になってきています。

Yuka S.:仕事をしていく中で、このデータとこのデータを分析したら答えが出る、過去の事例を真似たら大体間違いないというような世界ではなくなっていると思います。新しいプロジェクトが立ち上がる時、マネジャーはそのデリバリーチームを引っ張っていくことになるのですが、私はいつも真っ白な布を開いた感覚で、これは一体何色にすべきだろう、つまり、どういうゴールにもっていくべきだろうということを最初に考えています。もちろん参考にする事例もありますが、やはりお客様によって課題の背景や、やりたいことが多様化している中で、このお客様にとっての正解は何か、ということをゼロベースで考えながら進めていて、1年後にはこういう色になったんだ、と結果を見られることがとても楽しいです。

近藤様:お客様をどう変えたいか、新しい産業として金融がどうありたいか、ということが重要になってきている中で、自発的に考えることの時間が、結果的に重要になってきています。その時間を見つけることが、我々にとって生産性を上げる方法論です。

Ⅳ.金融サービス本部の今後の構想について

EL:近藤様がリードとして考えられている金融サービス本部の今後の構想について教えてください。

近藤様やはり魅力的な人材とともに魅力的な環境で働いてもらって、お客様のために最高の価値を出していくことが我々の仕事です。そのために、我々自身が変わっていくことが非常に重要だと考えています。いかに変わり続けられる組織を作るか、ということが一つの大きなミッションだと私自身は思っています。コンサルティングファームが、メガデジタル企業といかに競争していくか、という状況に今後なりうるので、そういったプレイヤーに負けないような環境作りをきちんとしていく、ということがこれからやりたいことです。そのためには、皆が働いていて楽しい、社会に価値提供をしていることが実感できる、そういったことが究極的に重要だと考えていて、そのような環境を創り出していくことが必要と思っています。ただ、変えてはいけない部分もあり、やはりお客様のことを一番に考え、自らの立場に関係なく意見を言える、「Client First」・「Think Straight , Talk Straight」というカルチャーは変えてはいけないと考えています。魅力的な組織にしつつも、そういった我々の根本的なもの、先代から受け継いだものをきちんと継承していくというのが重要だと思っています。アクセンチュアしかできないと言えることは、お客様を変えていくために色々な人が立場を超えて、自分が本当に信じている意見をぶつけながら、一つのプロジェクトを作っていくということだと思います。コンサルティングのメンバー、デジタルのメンバー、ストラテジーのメンバー、テクノロジーのメンバーなど一つのテーブルに集まって議論を交わすというカルチャーはやはり絶対に変えてはいけないものなので、それをいかに継承していくかということがもう一つのやらなければいけないことだと考えています。

佐々木様②[石坂]Yuka S.:先ほど『伴走』という言葉がでましたが、まず最初にお客様にとってベストな戦略を描いた上でデリバリーしていき、その過程で必要なシステムやテクノロジーを取り入れていく等、一気通貫した『伴走』ができるので、私自身もお客様の中に入り込むことが出来ます。あたかも、お客様の社員です、というくらいの気持ちで一緒に仕事をしていますので、課題に直面した時には一緒に悔しい気持ちにもなります。そこまで自分が入り込み、変わったことを一緒に喜べるということがやりがいになりますし、お客様からも一気通貫で『伴走』してこれると安心して任せられる、ということもあると思います。私自身はMCという立場でお客様に次はこんなことに挑戦しませんかと提案したり夢を語ったりする場面があるのですが、裏側ではテクノロジーとして実現できるのかどうかを社内に相談できるメンバーが多くいるので、お客様の前では自信を持って話をすることができます。やはり一気通貫で『伴走』できることはアクセンチュアの強みだと実感しています。

近藤様:ビジネス側もテクノロジーのやり方に口を出すし、テクノロジー側もビジネスにこう変えるべきじゃないかと口を出せる、これが一番いいところかなと思います。

EL:それぞれ専門性のある立場から違う分野にも意見を言えるということですね。

近藤様:その「おせっかいさ」がいいところかなと思います。それを担保するために我々はあくまで「Think Straight, Talk Straight」、といっているので、あえてごちゃまぜのカルチャーやピラミッド型ではない「ごちゃまぜの組織」を作ることが極めて重要だと思います。

Ⅴ.アクセンチュアが求める人物像について

EL:パーソナリティの部分で、求める人物像を教えてください。

近藤様Run型の人材とChange型の人材がいると思うのですが、ビジネスをRunする、オペレートするという人材よりも、世の中をChange、変えていきたいということが重要だと思います。現在お持ちのスキルも大切だと思うのですが、それをベースにさらにWILLをもって産業を変えていきたい・お客様と共に企業変革をやりきりたい、ということが一つ重要なことだと考えています。もう一つ重要なのは自分自身が常に変わり続けたいかどうか、ということです。いま身につけているスキルは数年経つと廃れるので、新しいスキルを身につけ続けなければいけないということがこれからの時代だと思います。50年後も続くスキルなんて無いですし、アクセンチュアに来て一番身につけられる能力は変わり続けられることだと思います。自分自身を変身させ続ける能力というのが重要で、それを身につけられるかどうかがおそらく今後極めて重要だと思います。また、私はキャリアは思い出だと思っていて、一緒に喜びあえ、泣きあえるという体験や経験を通じて知り合った仲間というのが人生振り返ったとき重要だと思います。そうした仲間と出会える、という意味でアクセンチュアは非常に魅力的だと思います。 

Yuka S.:一緒に働くメンバーは、さきほどのWILLという話がありましたが、やはり自分のやりたいことがある人、オーナーシップがある人に仲間になってもらいたいと思っています。今、私がマネジャーという立場だからこそ思うのは、目まぐるしく毎日が過ぎる中では指示を待っていては、お客様に提供できる変革のスピードが落ちてしまいます。それに対して、今のチームメンバーは、一人ひとりが自主的にどう思うか、どうしたいかを常に発信してもらえているのでとても助かっています。その源泉は何かというとやはりオーナーシップ、WILLがあるかどうかだと思います。アクセンチュアには、部下からの意見を頭ごなしに否定するカルチャーは無く、上司と部下同士でも建設的にお互いに話し合うカルチャーがあるので、一人ひとりWILLを持った人材が集まるとすごく強いチームになるということをここ数年で強く実感しています。

EL:最後に候補者の方にメッセージをお願い致します。

近藤様是非、アクセンチュアにご入社いただいて、お客様とともに産業を・事業を変えていくということを一緒にやっていきたいと思っています。その熱意・WILLがある人は是非門戸をたたいていただければと思います。 

Yuka S.:私は前職があり中途入社したのですが、お客様の変革を支援することは正解が無い世界の中で、ハードルが高いし難しいことだと感じています。でも少しでも何かを変えれた時のやりがいは、決まっているルーティンを回し続けたり、前例のあることを繰り返す世界では味わえないものがあるので、是非チャレンジして一緒に働く仲間になっていただきたいと思います。

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 プロフィール

マネジングディレクター 近藤 龍司 (Ryuji Kondo) 様

金融サービス本部 マネジメント・コンサルティング・グループ統括 マネジング・ディレクター

2006年に新卒でアクセンチュアに入社。入社後、戦略グループに配属され、金融機関のお客様を対象とした経営コンサルティングに従事。2015年4月に金融サービス本部に異動。2017年にマネジング・ディレクターに昇進し、現在に至る。

マネジャー Yuka S.様 

金融サービス本部 Talent & Organization(人材・組織)チーム マネジャー

新卒でクレジットカード会社に入社。2016年にアクセンチュアへ中途入社後、T&Oチームに配属。現在は金融のお客様の「働き方改革」プロジェクトに従事し、RPA等のITソリューションの導入や人材の意識変革にも取組中。2017年にマネジャーに昇進し、現在に至る。

 

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