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金融業界からコンサルティング業界へ転職

Post Date2022-08-23 / Update-date2023-07-06 /
Categoryキャリア・働き方特集 金融コンサル特集

ここ数年、他の業界の流れと違わず金融業界からの転職も増えてきており、その中には金融業界からコンサルティング業界に転職する人も多くいます。ここでは、金融業界からコンサルティング業界への転職を成功させるポイントなどについて、詳しくご説明します。

  1. 金融業界からの転職市場の特徴・傾向は?
  2. 金融業界からの転職理由は?
  3. 金融業界の転職先の例
  4. 金融業界からのコンサル転職で年収は上がる?
  5. 金融業界からのコンサル転職を成功させるためには?
  6. 金融業界からコンサルタントに転職した事例
  7. まとめ
  8. 関連記事一覧

金融業界からの転職市場の特徴・傾向は?

ここ数年、金融業界から転職しようと考えている人が増えてきています。その背景には少子高齢化や低金利の長期化、貸出による利ざやの減少などが原因で金融業界の業績が低迷してきているということが挙げられます。また、金融業界では業務にAIなどのIT技術を積極的に活用していこうという動きが活発化してきています。金融機関としても競争力を維持するために効率的な経営を課題として掲げる企業も多く、銀行では店舗の閉鎖を進めていて今後も人員整理がどんどん進んでいくことが予想されています。

厚生労働省が発表した「雇用動向調査の概要(令和元年)」によると、金融業・保険業の離職率は10.7%となっています。金融業界の中でも銀行の離職率は高く、「3年で3割・5年で半分」と言われることもあります。

一方で、金融業界に勤めている人は転職市場において高く評価されることが多いです。特に銀行員で無形商材の法人営業などに携わっていた人は実績やスキルを評価され、有利に転職活動を進められるケースがあります。また、金融業界に勤めている人は数字に強く、真面目で辛抱強い人が多いと言われています。データをもとに論理的に考えることができる人も多いため、金融業界出身者は面接などでうまく自分自身のスキルがアピールできれば転職しやすいと言えるでしょう。

金融業界は他の業界と比較して新入社員研修などが充実しており、ビジネスマナーをしっかりと身につけている人材が多いのも特徴です。ビジネスパーソンとしてのビジネス基礎力が高いので、特に若い世代はどの業界にも転職しやすいと言えるでしょう。特に20代はポテンシャルでの採用になるケースが多く、コンサルティング業界や不動産業界への転職が人気となっています。一方で、30代以上になると即戦力になるかどうかを求められる場合が多いと言われています。別の業界に転職するのではなくて同じ金融業界に転職して、即戦力として働く人や、専門知識を活かして金融コンサルタントとして活躍する人も多くいます。転職市場において市場価値が高いのは、一定の経験を積んだ20代後半から40代半ばの人材だと言われています。

金融業界は独自のルールなども多く、入社後に多くの資格を取る必要があります。特に若年層の社員は勉強しなければいけないことも多く、資格取得のために多くの時間を使います。金融業界に在籍していた時に取得した資格は転職を希望する業界によっては大きく評価されることがあります。

金融業界からの転職先としては、同業種である金融業界に転職する人もいれば全く違った異業種への転職を希望する人もいます。金融業界の転職に関する調査によると、金融業界から異業種への転職は2019年の上期(4-9月期)で約6割に到達しました。「銀行・信託銀行・政府系金融機関」に絞って見ていくと約7割の人材が金融業界以外の異業種への転職でした。

金融業界からの転職理由は?

金融業界からの転職理由は様々なものがありますが、大きく分けて5つの理由があります。以下で、詳しく説明します。

ワークライフバランスを大切にしたい

一般的に金融業界は忙しい場合が多く、ワークライフバランスを重視したい人が転職を希望するケースは多いです。新型コロナウイルスの影響でリモートワーク化が進み、業務が改善されたケースもありますが、まだまだ他の業界と比べると忙しい業界だと言えます。またメガバンクに勤める銀行員の場合、数年スパンでの地方などへの転勤も多く、家族との時間を確保できないと悩んでいる人も多いです。配偶者の仕事や子どもの学校などの関係で単身赴任になるケースもあり、家族とのコミュニケーションの時間をもっと確保したいと考えている人がたくさんいます。

裁量権のある仕事がしたい

金融業界はリスクを回避する傾向が強く、若いうちからあまり裁量権のある仕事を任される機会が少ないことも特徴の一つです。古い体質が残っている場合もあり、若手から上司に新しい提案がしにくい、または提案が通りづらいことも多いです。また意思決定にも他の業界に比べて時間がかかる場合が多く、スピード感を持って働きたいという人にはストレスがたまる環境になってしまう場合があります。経験が浅くても、若いうちから裁量権のある仕事がしたいと考えて転職を検討する人もいます。

将来のために経験を積みたい

金融業界だけではなかなか経験できない仕事も多く、将来のステップアップのために別の業務経験を積みたいと考える人もいます。例えば、銀行に勤めている人であれば数多くのクライアントを担当することがあります。その中で魅力的な企業に出会った時にクライアント側の業務を経験したいと考えるケースもあり、金融業界に在籍していてはできない業務に魅力を感じる人もいます。金融業界にいても様々な経験を積むことができますが、違う立場で仕事をしてみたいと考える人も多いです。

風通しの良い会社で働きたい

金融業界は年功序列制がまだ強く残っている場合も多く、昇給や昇進は上司に気に入られないといけないケースも多いとされています。そのような理由から人間関係も複雑になることが多く、人間関係で悩む金融業界の人はたくさんいます。上下関係はあまりなく、フラットな関係で業務が行える風通しの良い会社への転職を考える人も多いです。スタートアップやベンチャー企業、コンサルティングファームなどは風通しが良い会社も多く、そのような企業に転職したいと考える人もいます。

金融業界に対する不安がある

少子高齢化や低金利の長期化などが原因で、金融業界の業績が低迷してきています。また銀行では店舗の閉鎖を進めている企業も多く、銀行員の出世先であるポストの減少がしているという現状があります。また、利益減少による早期退職を募集する銀行が出てくるなどの理由から金融業界全体に対する不安を感じる人も多く、転職を考える人が増えてきています。

金融業界の転職先の例

金融業界からの転職先にはいくつか選択肢がありますが、今回はその中から3つの転職先を紹介します。

金融業界

金融業界からの転職先として、同じ金融業界への転職を検討する人は多いです。同じ金融業界への転職だと即戦力として活躍できるフィールドがある場合も多く、特に経験を積んだ30代以上の方で同じ金融業界から求められている人材はたくさんいます。同じ金融業界からの転職ということで、選考において実績やスキルについて厳しく見られるという可能性も考えられますが、自身のスキルや実績をしっかりとアピールできれば問題ないでしょう。日系の銀行に勤めていた人材であれば、外資系の銀行や生命保険会社、損害保険会社などに転職するケースも多いです。

スタートアップ・ベンチャー企業

スタートアップ・ベンチャー企業は発展途上の会社が多く、金融業界のように体制がすでに整っている企業よりも自分の実力で企業に対する影響を発揮することができます。また、スタートアップ・ベンチャー企業は会社と事業を円滑に運営するための社内体制を整えたいと考えており、金融業界の人材が欲しいと考えている会社も多く存在します。金融業界とスタートアップ・ベンチャー企業では社風なども大きく違っている場合が多く、大きく環境を変えてチャレンジしたいと考える人もいます。金融業界で大きな組織の中で仕事をするより、自分の経験や能力を存分に発揮したいと考えている人はスタートアップ・ベンチャー企業を志望することが多いです。

金融コンサルタント

金融業界からのキャリアアップとして金融コンサルタントに転職する人もいます。金融コンサルタントとは銀行・証券・保険などの大手金融機関に対して、BPRの企画・設計や経営戦略の策定などの様々なコンサルティングサービスを提供する仕事です。金融機関のコンサルティングを行うにあたって、その金融機関での知識や知見があれば、業務において大きな力を発揮できます。金融コンサルタントは企業の経営課題を発見し、課題解決のための提案を行うことで業績アップを目指します。金融業界は経営にあまり深く介入せずにアドバイスを行うようなケースが多いですが、より踏み込んでクライアントと一緒に目標達成を目指したい方などは金融コンサルタントに向いている可能性があります。金融業界には古い体制が残っている場合も多く、年功序列制で自身が適切に評価されていないと感じる人もいます。その一方で金融コンサルタントは実力主義な部分も多く、個人個人が適切な評価のもとで仕事に取り組める環境です。

金融業界からのコンサル転職で年収は上がる?

金融業界からコンサルティング業界への転職で報酬面がどうなるのか、気になる方は多いと思います。

一般的にコンサルティング業界の年収レベルは高いです。コンサルティングファームによって、タイトルの名前が違いますし、年収のレンジも異なります。比較的若手のうちに未経験からの転職を行う場合、多くがコンサルタントまたはシニアコンサルタントとしての入社となるため、年収は700万円~1,000万円程度になるイメージです。

(例)
コンサルタント:500万円~600万円
シニアコンサルタント:600万円~1,00万円
マネージャー:1,00万円~1,300万円

コンサルティング業界の昇給や昇進については実力主義的な部分も強く、人によっては金融業界と比べても給与が上がるスピードは早いと言えるでしょう。

その一方で、金融業界の年収も一般的な業界に比べると高い水準にあると言えます。銀行や保険会社、証券会社など業界の中でも年収レンジの幅はあります。金融業界は年功序列制がまだ色濃く残っており、給与が上がるまでには時間がかかる場合が多いです。しかし、金融業界の方が長く安定して働けるというメリットがあります。

金融業界からコンサルティング業界への転職では年収が上がるケースが多いと考えて良いでしょう。しかし、場合によっては金融業界からコンサルティング業界に転職したら年収が下がってしまうケースもあります。転職を決断するには様々な要素がありますが、年収をあげたいという場合には事前にヒアリングをしっかりと行い、自分の希望年収と齟齬がないようにした方が良いでしょう。

金融業界からのコンサル転職を成功させるためには?

金融業界からコンサルティング業界への転職を成功させるためにはいくつかのポイントがあります。今回はコンサル転職を成功させるための5つのポイントを紹介します。

年齢が若いうちに転職を検討する

金融業界からコンサルティング業界への転職を考えているのであれば、20代または30代前半までに転職を検討した方が良いでしょう。銀行員の場合ですと、市場価値が一番高いのは30歳前後だと言われています。20代であればポテンシャルを見て採用してくれるコンサルティングファームも多くあるでしょう。また30代であれば即戦力として期待される部分があるので、スキルや実績についても多く求められる傾向にあります。

アピールできる成果や実績を残す

転職活動の際にアピールできる成果や実績がないとコンサルティング業界への転職は非常に難しいでしょう。金融業界に在籍している間に、転職活動の際にしっかりとアピールできる成果を残しておく必要があります。もちろん転職活動のためだけに成果を残す必要はありませんが、コンサルティング業界への転職を考えているのであればアピールできる成果を生み出せるように努力しましょう。

金融業界の知見をアピールする

金融業界で働いている中で身につけた専門知識は金融コンサルタントの業務に活きる場合も多く、評価の対象となります。また、併せて金融業界で働いた経験で獲得した論理的な思考力やビジネスパーソンとしての基礎力で、様々な業務に対応可能だということをアピールしましょう。

会社の社風について確認しておく

金融業界は上司からノルマなどを課されて、ノルマ達成に向けて業務を行うような働き方をしている人も多くいます。金融業界は比較的にトップダウンで物事が決められるケースが多い業界だと言えるかもしれません。その一方で、コンサルティング業界では自らが提案して実行に移すことが求められるケースが多くあります。金融業界とコンサルティング業界では会社の雰囲気なども大きく違うこともありますので、入社する前に面接や転職エージェントからの情報などを通して会社の社風については詳しく調べておいた方が良いでしょう。

自分の成果やスキルを言語化しておく

金融業界出身であるというだけではコンサルティング業界が求めている人材にはなれません。転職活動の中で自身をアピールするために自分の成果やスキルを言語化しておく必要があります。具体的にどんな場面でどのような成果をあげることができたのか、成果をあげるためにどんなことを実践したのかということを自分の言葉で面接官に伝える必要があります。コンサルティング業界は論理的な思考力や提案力が求められることも多いので、自分の成果やスキルを言語化して伝える練習をしておきましょう。

関連リンク:未経験からコンサルティングファームに転職するには?対策方法を解説!

金融業界からコンサルタントに転職した事例

一口に金融業界からコンサルタントへ転職といっても、そのパターンは無数にあります。金融機関のIT部門から金融コンサルタントへ転職したり、金融機関の営業職から幅広い業界に対する経営コンサルタントへ転職したりと、枚挙にいとまはありません。
その中のほんの一部の例ですが、弊社が転職を支援した体験談をご参照ください。

大手金融機関システム子会社よりPwCあらた有限責任監査法人へ

生命保険会社よりデロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社の金融機関向けアドバイザリーへ

生命保険会社のIT部門からEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社の金融機関向けビジネスコンサルタントへ

大手金融機関よりBig4系ファームの経営コンサルタントへ

国内大手証券の投資銀行部門よりPwCアドバイザリーのシニアマネージャーへ転身

大手地方銀行の営業企画からアクセンチュアのビジネスコンサルタントへ

まとめ

金融業界からの転職理由や金融業界の転職先、コンサルティング業界への転職を成功させるポイントなどについてご紹介していきました。金融業界で働いた経験のある人の市場価値は非常に高いと言えます。金融業界からコンサルティング業界へ転職しようと考えている方は、ご自身の成果やスキルをしっかりと言語化しておくようにしましょう。

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