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PEファンドとは?概要や転職難易度、必要な資格について解説

Post Date2020-03-12 /
Categoryキャリア・働き方特集 サービス別特集 

ポストコンサル転職において、その選択肢の1つとしてPEファンドがあります。
詳細は記事の中で説明いたしますが、未公開株を扱っており、個人投資家に対して門戸をあまり開いていないため、詳しくご存知の方は少ないかもしれません。
今回はPEファンドとは何か、ポストコンサルでPEファンドに行く方にはどのようなスキル/人物像が求められるか、解説していきます。

PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)とは

PEファンドとは、オルタナティブ投資の1つで、複数の機関投資家や個人投資家から集めた資金を基にベンチャー企業を中心とする事業会社や金融機関の未公開(=プライベート)の株式(=エクイティ)を取得し、その経営に深く関与することで企業価値を高めた後に売却をします。そうすることで高いIRR(内部収益率)を獲得することができるとされています。
企業に対して投資するだけでなく、経営にも参画するというのがPEファンドの特徴といえます。

PEファンドの類型

PEファンドは、企業のライフサイクルのどのタイミングで投資、経営参画するかによっていくつかの類型があり、戦略も異なります。
ここでは代表的なPEファンドの類型を紹介いたします。

バイアウト

ある程度成熟した企業に対して出資し、多くの場合買収(過半数株式を取得)という形で企業の経営に深く入り込み、企業価値を向上させたのち売却することで収益を上げます。
(いわゆるPEファンドという際にはバイアウトファンドを指す場合が多いです。)
買収という形で実質経営権を握るため、既存の経営者を入れ替えて、ファンド自身で採用した経営者に現場での実行を担わせることが多いです。
PEファンドの類型の中で最も安定的に高い収益を出すことができるとされています。米国のPEファンドやエンダウメントは年20%ほどのリターンを出しています。

事業再生

経営危機に陥り株価が著しく低下した企業に出資し、経営に参画することで企業価値を向上させ、売却することで収益を上げます。
事業の方向性を変えるターンアラウンド、リストラや大幅なコストカット断行等による再生を目足ます。経営再生をできれば高い収益を上げられる反面、そのまま倒産してしまえば全て損失となるというリスクもあります。

ディストレスト

経営破綻した企業の株式や債券等に投資します。破綻した企業の債券転売や企業価値を高めてからの売却を実行します。

ベンチャー・キャピタル(VCファンド)

(※PEファンドの類型の一つではあるが、一般的にはPEファンドとは別で用いられることが多い)
優秀なベンチャー企業に対して出資し、経営は優秀な創業経営者に任せます。事業が軌道に乗って上場し、株価が大きく跳ね上がったところで株式を売却し、大きな利益を得ます。ユニコーン企業となりうる企業に投資することができれば莫大な利益が発生するため、ハイテクベンチャーの多いシリコンバレーなどでよくみられる投資方法です。
一方で、ベンチャー企業が上場まで至るのは非常に難しく、倒産リスクも高いため、ハイリスクな投資方法とも言えます。そのため、基本的には資本の保有比率は他の類型より低くなることが多いです。

代表的なPEファンド

カーライル・グループ
世界規模で展開する投資ファンドです。「バイアウト」「グロース・キャピタル」「リアルエステート」「レバレッジド・ファイナンス」の4分野で投資ファンドを運営しており、テレコムやヘルスケアなどの幅広いセクターに投資しています。

ベインキャピタル
世界でも最大規模のプライベート・エクイティ・ファンドです。世界14ヵ所にオフィスを構えています。
プライベート・エクイティ投資及びベンチャー・キャピタル投資を行うことが多いですが、上場株式やクレジット商品への投資にも携わっています。

ユニゾンキャピタル
1998年にゴールドマンサックスの出身者等により独立系ファンドとして創業しました。
日韓の連携が強く、韓国ファンドも運用しており、注力分野は消費財/サービス/小売、ニッチ製造業、ヘルスケア等です。

インテグラル
日本国内の上場・未公開 企業等を対象とした日本の独立系プライベート・エクイティ投資会社として、2007年9月に創業しました。『Trusted Investor』を経営理念として、経営陣との信頼関係を礎にし、長期的視野に立ってエクイティ投資を行います。

リサ・パートナーズ
企業・債権・資産のビジネス領域において、投融資からアドバイザリーまで横断的に広範囲に事業を展開しています。 投資とアドバイザリー機能を併せ持ちながら、企業再生、企業投資、債権投資、不動産投資、不動産ソリューションなどをメインに、投資銀行業務に取り組んでいます。

サーベラス・グループ
サーベラス・グループは、主に不採算企業の建て直しを図り、企業の事業再生に向けた投資を行うことが多いです。投資先企業の事業再生に向けた技術開発、新製品のマーケティング、社員育成、オペレーション改善、戦略的買収の支援等、長期的な視野に基づいている投資が多いです。

PEファンドの収益モデル

PEファンドの出資のモデル及びリターンのモデルは基本的に以下の図のようになります。
出資からExitまでは多くの場合5年ほどを要します。

出資モデル

投資家
PEファンドの資金の大半を占めるのは投資家からの出資です。PEファンドの場合、企業を買収するだけの資金が必要となるため、ほとんどが生損保や大学基金などの大口機関投資家で、個人投資家は超富裕層を除いて門戸が開かれていません。
投資家はファンドが運用に失敗し、元本割れを起こした場合でも出資額以上の損失を受けることはありません。
また、PEファンドへの出資の他、年2%ほどの運用手数料を支払います。

運用会社
PEファンドを運用する運用会社です。通常のファンドの運用会社と同様、投資先の開拓及び出資を行うほか、投資先に対して経営参画します。
ファンドの運用に失敗し、赤字となった場合はそれらを負担することとなります。
また、運用額に応じて投資家からの運用手数料を受け取ります。

投資先
PEファンドから出資を受ける企業です。

リターンモデル

※数字は目安です。

投資家
投資家は自身が出資した元本を返済されるほか、運用益のおよそ80%を受け取ります。

運用会社
運用会社は運用益のおよそ20%を報酬として受け取ります。

近年のPEファンドの採用傾向と難易度

PEファンドの採用市場では、2014年頃から求人が一貫して増加傾向にあり、多少の不況下においても変わらず求人が続いています。外資系大手ファンドでもある程度そうですが、特に日系の大手・中規模ファームが採用枠を増やしています。これは、海外からの資金に加え、日本でも多くの資金がPEファンドに充てられるようになり、ファンドの規模が拡大した為だと考えられます。これに伴い、特に日系ファンドにおいて、多くのファンドで20代後半~30代前半の若手を中心とした採用が増えています。近年の特徴の一つだといえるでしょう。全体としては、大半がアソシエイトクラスの採用で、VP以上の採用は多くありません。

PEファンドにおいて、外資系投資銀行または戦略コンサルティングファーム出身者が過半数以上を占めていることに変わりはありませんが、特に内資独立系PEファンドにおいて、上記以外の業界の人材を採用するケースも増えています。具体的な例を挙げると、

・Aさん(工学研究科修士号取得)
大手自動車メーカーの車両設計・商品企画部門⇒内資独立系PEファンド

・Bさん(公認会計士)
監査法人において会計監査業務に従事⇒内資独立系PEファンド

・Cさん(MBA取得)
国内大手総合商社⇒内資金融系PEファンド

・Dさん(弁護士)
法律事務所⇒外資系PEファンド

などです。
一方で、求人が増加しているからといって、各社が採用基準を緩めているわけではありません。また、一部を除き各ファームの採用枠は1-2名と非常に限られており、数少ない採用枠に多数の候補者が応募されています。ファーム側としても、少数精鋭体制のため、採用には時間と労力をかけ慎重に臨みます。プロフェッショナルなスキルに加えて、人間性も重要な選考基準となっています。これらのことを踏まえると、難易度は非常に高いといえるでしょう。

コンサルティングファームからPEファンドへのキャリアパス

ポストコンサル転職の際、PEファームを選択する方も数多くいらっしゃいます。
ここでは、コンサルタントからPEファームに転職するにあたって理解しておくべきことを解説します。

PEファンドとコンサルティングファームの違い

PEファンドが企業の経営に深く入り込むということを知ると、コンサルティングファームと同様の業務なのではないかと考える方もいるかと思います。当然、経営者目線でより企業価値を高めるという点では共通していますが、いくつか異なる点もございます。
この違いを理解した上での意思決定をお勧めいたします。

① ソーシング

実際にソーシングを行うのはディレクター以上の長年の経験者が中心ではありますが、ファンドの実務者にもバリュエーションやDD、その他M&Aやファイナンスに係る実務の知見が求められます。

② 参画する年数

コンサルティングファームが数カ月~1年単位のプロジェクトで動くのに対し、PEファームは数年、長ければ10年程度経営に参画することとなります。

③ 経営を行う上での立場

コンサルティングファームはあくまでも外部からのアドバイスをするという立場ですが、PEファンドの場合、企業を買収することが多いため自身が経営権を持ちます。
現場の経営には自身で採用したプロ経営者を送り込むことも有りますが、その経営者たちと二人三脚で現場での改革にあたります。

④ 成果の定義

コンサルティングファームにおける成果は単純な利益の増加だけでなく、業務改善による労働時間の削減などの数字では見えにくい部分も含まれますし、すぐさま効果が表れるのではなく例えば中計の3年間をかけてじっくり進めていくものもあります。
一方で、PEファンドの成果は企業価値向上が全てであり、いかに業務改善したかは重視されません。(もちろん企業価値向上につながる業務改善であれば間接的には評価されます。)

⑤ 成果に対する報酬額

コンサルティングファームは月単価での契約が多く、成果報酬型だとしてもクライアントの利益と連動しているわけではありません。
一方で、PEファームにおいては利益を上げ、企業価値を向上させた分だけ報酬が増加します。ファンド社員の個人報酬も売却報酬時のキャリーに左右されるため、より成果を意識したアクションを進めます。

⑥ 成果に対するコミット

決してコンサルティングファームが成果に対するコミットが低いわけではありませんが(むしろ世間一般で見ると非常に高いと思われますが)、PEファームはそのビジネスモデルから分かる通り、投資家に対してリターンを支払う必要があり、コンサルティングファーム以上に(短期~中期での)成果に対する強いコミットが求められます。そのため、一例ではありますが、必要な場合には人員含むコストの大幅削減、市場への見え方を意識したマーケティング改革等、を進めなければなりません。

PEファンド転職で求められる経験/人物像

M&Aに関わる経験

企業の買収、売却を業務として行うため、M&Aに関連する経験を求められます。具体的には、モデリングやバリュエーション、DDコントロール、ドキュメンテーション等のスキルを求められます。モデル作成のテストを行うPEファンドもあります。
そのため、コンサルティングファーム出身者と同等、もしくはそれ以上に投資銀行出身者が多いです。なお、ファーム出身者の場合、戦略ファームでのDDプロジェクト経験、FASでのファイナンス経験が長い方、が求められることが多いようです。

現場に入り込めるフットワークの軽さ

上記でも触れている通り、成果を出すためには現場経営者(ファンド採用の人物の場合も多い)や現場社員と2人3脚で改革を進めていかねばなりません。特にマネジャー以下のポジションですと、投資先数社に対してバランスとりながら常駐して、日々コミュニケーションを取っていく仕事の進め方になります。現場経営者に頼り切るのではなく自身の足/頭を使った情報収集等、現場の把握は必要になりますので、投資先の社員と良好な関係を築ける、そのためには信頼されるような立ち振る舞いや仕事でのパフォーマンスが求められるでしょう。

経営者や現場と対峙する胆力

現場との関係は重視される一方、立場は投資家ですし、時には鬼になる必要も有ります。
既存ビジネスの取捨選択、人員の削減、等難しい話を進める場合にも、気後れせずに、かつ一方で投資家として上からの立場で進めるのでなく一定の現場の理解も得ながら、実行していく必要があり、単に頭の良さだけではない胆力が求められます。

PEファンドへの転職で求められる経験・スキル・資格

現職の会社・ポジションによって求められるスキルが違います。ここでは求められる経験やスキルをバックグラウンドごとに分けて説明したいと思います。

【投資銀行/FAS系ファーム/M&Aアドバイザリーファーム】
M&Aエグゼキューション経験を求められます。具体的には、案件の創出/DD対応/バリエーション/案件のクロージング などです。これらは、PEファンドが行っている業務に直結するため、即戦力として採用されるケースが多いです。投資銀行出身者が多いのはこのためです。

【戦略コンサルティングファーム】
ビジネスDDのプロジェクト経験や、ファイナンスの基礎スキルが求められます。PEファンド向けプロジェクト経験は特に歓迎されます。競合分析や投資後の成長シナリオ策定、事業計画策定のスキルを求められます。

いずれのバックグラウンドを持つ方でも、3~4年の実務経験を有することが求められます。新卒採用を行っているファンドはほとんどありません。さらに、外資系PEファンドの場合、高いビジネスレベル~ネイティブレベルの英語力も欠かせない条件の一つです。

PEファンドへの転職で注意すべきこと

一言でPEファンドといっても、当然のことながら投資スタイルやチーム構成などにばらつきがあります。転職にあたっては各社の特徴を十分に比較検討したうえで、自身の考えやスキルにフィットするPEファンドを選んで入社することが大切です。

他にも重要な点として、PEファンドとコンサルティングファームで働くことの相違点を十分に理解する必要があります。コンサルタントの仕事と異なり、PEは守備範囲が広く、基本的に経営課題であれば何でもやらなければいけません。そのため、特定の分野のスペシャリストではなく、オールラウンドに全ての業務を高いレベルで遂行することが求められます。企業経営に深くかかわるため、時には、リストラや抜本的な改革など、痛みを伴う辛い仕事もやり遂げなければなりません。さらにPEファンドでは、一度始まった案件の担当から外れることはなかなか難しいので、担当企業で思わぬトラブルに見舞われ、経営再建が困難になる場合などには、インセンティブボーナスも少なくなる上、自身のキャリア形成も厳しいものになってしまいます。

このように、一度担当した業務を、責任を持ってやりきる胆力と、大きなリスクを伴うことへの覚悟が必要な職種です。安易な憧れや、不明瞭な志望動機で転職活動を進めてはいけません。

まとめ

数年前まではポストコンサル(特に戦略ファーム)の代表的例は(成熟企業へのバイアウトを行う)PEファンドであり、かつ現役ファームコンサルタントの中でも憧れの一つではありました。現在はベンチャーやスタートアップが盛り上がる中でその経営ポジションや、VCを選ぶ方も多くなりましたが、未だに一定数はPEファンドを選ばれており、またコンサルティングファームのプロジェクトの中でもファンドとの協業案件(DDや投資後の戦略策定/実行をコンサルファームと協力して行うもの)も増えております。
上記の通り、高いビジネススキルに加えて現場力や成果をあげるための実行力/胆力が求められる難しい仕事ではありますが、同時にその経験はPEファンドに残らない場合でもその後のキャリアに大きくプラスに働くでしょう。

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