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ベンチャーキャピタルの概要、及びコンサルティングファームからのキャリアパス

Post Date2020-03-25 /
Categoryキャリア・働き方特集 サービス別特集 

近年、国内でもベンチャー、スタートアップ企業が増えていく中で、「○○社が△△ベンチャーキャピタルから□億円資金調達した」というようなニュースもよく聞くようになりました。
ベンチャーキャピタル(VC)という言葉を知らない方は少なくなってきましたが、ところでこのVCは具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。
今回の記事ではVCのビジネスモデルから主要プレイヤー、コンサルタントとの違いまで解説していきたいと思います。

ベンチャーキャピタルとは

そもそもベンチャーキャピタルとは、PE(プライベート・エクイティ)ファンドの1つで、創業期のベンチャー企業の株式を購入し、IPOによって企業価値が向上した後に株式を売却した際のキャピタルゲインによって利益を得る投資ファンドです。

基本的なビジネスモデル(出資/収益モデル)やキャリアパスなどはPEファンドと同様です。
PEファンドについては過去に記事でまとめておりますので、そちらもご参考ください。

PEファンドの概要、及びコンサルティングファームからのキャリアパス

 

一般的なPEファンドと異なる点として、ベンチャー企業の場合、倒産リスクは高くなりますが、利益や企業価値が指数関数的に伸びていくことがあります。
50社中1社が大きな成長を遂げれば運用益がプラスになるということも多々あり、投資の失敗が許容されやすいという特徴があります。

また、企業規模が急速に変化していくため、ベンチャー企業には「ステージ」があり、各ステージでVCの投資額や支援内容が異なります。

ステージごとのVCの投資と主要プレイヤー

シードステージ

事業立ち上げ前の段階を指します。ビジネスモデルは仮説段階で、製品・サービスもβ版やプロトタイプ版であることがほとんどです。
事業のスタートや企業設立のために資金が必要となり、収益はまだ出ていないため赤字の状態となります。

一般的にシード段階では多額の資本は必要ではないため、VCの投資額も少額となっています。1社あたり数百万円程度であることがほとんどで、多くとも数千万円ほどの投資となります。

《主要プレイヤー》

フェノックス・ベンチャーキャピタル
米国シリコンバレーに拠点を置き、アメリカやアジア、欧州で主に初期投資を専門とするVCです。北米、東南アジア、ヨーロッパ各国に拠点を持ち、グローバルなネットワークを活かした海外展開支援に特に秀でています。

日本ベンチャーキャピタル株式会社
1996年に設立された老舗ベンチャーキャピタル。事業の初期段階から経営に参画することに重きを置いており、スタートアップから経営者と共に事業計画を立案。成長の初期段階から積極的に経営に関与し、経営に必要な助言や販売面でのアドバイス、上場に関するサポートをはじめ幅広い支援を行うなど、「ベンチャーと共に歩んで行く」姿勢を貫いております。

Incubate Fund
総額281億円の資金を運用し、関連ファンドを通じて200社以上のベンチャー企業への投資活動を行っている独立系VC。特に2011年以降の5年間においてはインキュベイトファンドとして総額170億円の資金を運用し、関連ファンドを通じた投資社数が150社を超えるなど、シード・アーリーステージの投資/育成において国内最大規模の実績を有しています。

 

アーリーステージ

事業が本格的に動き始め、商品・サービスの認知が進む段階をアーリーステージと言います。
事業を軌道に乗せるまであと少しという段階で、いまだ黒字化を果たせていない場合が多いです。

また、事業を拡充させていくために生産設備や人材、市場調査にコストがかかり、調達額はシードステージよりも大きくなります。
多くの場合、1社あたり1千万円から数千万円程度の資金調達となります。

《主要プレイヤー》

株式会社ジャフコ
1973年の創業以来、国内外で累計3,950社に投資し、1,000社の新規上場に関わってきた、国内最大の独立系VCです。所属する社員の多くが新卒からジャフコに務めており、新卒採用をしているほぼ唯一のVCでもあります。

サムライインキュベート
IT業界を中心に、シード/アーリーステージにあるベンチャー企業の経営や人事等に積極的に関与して、収益が上がる仕組みを作りだしているVCです。コラボレーションを生むために、100社以上のスタートアップ企業やインキュベーター等が集まるカンファレンス「サムライベンチャーサミット」を主催していることでも知られています。

B Dash Ventures株式会社
次世代を担う有力インターネット企業の輩出」を目的に、国内外の有望なスタートアップや有力ベンチャー企業への投資を行っている。また、国内外のインターネット業界のキーパーソンとスタートアップが参加する招待制イベント「B Dash Camp」を年2回開催、国内最大規模のイベントとなっています。

 

ミドルステージ

経営が軌道に乗り、収益が急速に伸びていく時期です。
一方で会社規模も数十人程度となり人件費がかさむようになり、設備投資も引き続き行うため資金繰りは未だ厳しいことが多いです。
また、この段階から数年先の成長を見据えて、資金調達計画を立てる必要が出てきます。

VCからはIPOも見込める企業として注目されるようになりますが、アメリカではアーリーステージからミドルステージに至る企業は1000社中数社程度と言われています。

調達額は数億円から十数億円と調達額の規模が大きくなります。

《主要プレイヤー》

株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
知名度、資金力、投資実績、人材レベル、全てにおいて国内トップクラス。1社に対する投資規模は約3~5億円と、日本のVCでは破格の大型投資を行うことが特徴で、豊富な投資実績と優れたトラックレコードが、国内海外の投資家からの厚い信頼につながっています。

ニッセイ・キャピタル株式会社
日本生命グループのベンチャー投資を担う機関。豊富な資金力を背景に、創業間もないシード・アーリーステージの企業から、IPO目前のレイターステージの企業まで、幅広いステージに投資が可能。これまで1000社を超える企業に出資しており、そのうち200社を超える企業が株式上場を達成しています。

 

レイターステージ

スタートアップの最終局面で、経営が黒字化し、IPOやM&Aを意識する段階です。
事業としても海外進出や新規事業へと拡大していきます。

VCと契約している場合は上場することでExitに入る段階です。
IPOに関わる資金が必要となるため、調達額は数億円から数十億円になります。

《主要プレイヤー》

WiL
成長期を迎えたテクノロジーベンチャーへの投資、そしてグローバル進出/拡大、特に日本/米国進出へのサポートをメインに活動しています。その一環として実績のあるベンチャーファンドへの出資、出資先ファンドのポートフォリオ企業のグローバル進出支援も実施しており、時には出資先ファンドのポートフォリオ企業へ出資することもあります。

DBJキャピタル株式会社
企業・研究所・大学に存在する優れた知財・技術の事業化、知財・技術のカーブアウト等について、バリューアップチームによる強力なハンズオンにより、ベンチャー企業の立ち上げをサポートします。

 

《その他の主要プレイヤー》

グローバル・ブレイン株式会社
経験豊富なプロフェッショナルによる徹底したハンズオン支援でベンチャー企業の成長にコミットする、独立系ベンチャーキャピタル。韓国、台湾、東南アジアのベンチャーコミュニティーとの連携、米シリコンバレーでのネットワークを活用し、日本VBの世界展開、海外VBの日本進出を双方向で支援する。また、CVCファンドの運営にも強みを持ち、大手事業会社のCVC運営を支援できる希少なVCとして実績を積んできています。

株式会社東京大学エッジキャピタル
「知」の社会還元に向け、東大等の技術や人材を活用するベンチャー企業への投資を行うユニークなVC。現社長の郷治氏は1990年代に経済産業省で「投資事業有限責任組合法」の起草に関わっていた元官僚。法人化後の東大における産学連携推進の理念に共感し創設メンバーに加わりました。

コンサルタントとの違い

こちらも基本的な部分はPEファンドと変わりありません。
(以下の、”コンサルティングファームからPEファンドへのキャリアパス”をご覧ください)
PEファンドの概要、及びコンサルティングファームからのキャリアパス

 

ただ、大きな違いとしては、「ソーシング」部分がよりVCの方が重くなります。というのもPEファンド(特に大手)の場合は長年の経験者がリレーションで獲得してくるものが多くなりますが、VCの場合はベンチャー側からの話というよりも、どのポジションであっても自身でアンテナを広げ、多くの方とリレーションを作り、自身で「面白い!」と思えるベンチャーを発掘せねばなりません。特に近年のテクノロジーの変化やベンチャー界隈の盛り上がりでは売り手市場(ベンチャーサイドが選べる立場)になっており、早くから将来性のある企業を見つけ、良い条件で投資することの難易度が上がっております。

求められる経験/人物像として、VC特有のものとしては、以下のものが挙げられます。

業務範囲が広い

VCの場合、ハイリスク・ハイリターンの投資のため、特にシードステージ、アーリーステージにおいては比較的多数の企業に投資します。
そのため送りこめる人材にも限界があり、また、投資先企業にもあらゆるリソースが不足していることも多いため、経営の方向性のサポートのみならず、採用/ファイナンス等、実務面でサポートすることもあります。

例えば、エンジニア中心のスタートアップ企業で、プロダクトはできているものの、事業面やファイナンスの知識がある人材がいないため、事業計画やビジネスモデルの詳細化を支援することなどが挙げられます。

強いアスピレーションが必要

国内でベンチャー界隈が盛り上がる中で、複数社に関われて、その中で大きな成長をサポートできる可能性のあるVCは近年転職先としても非常に人気であり、ベース給与はそれほど高くなくともVCで働きたいという方が多くいらっしゃいます。前職は、元々ベンチャー企業で働いていた方を除くと、コンサルタントや金融系の方が比較的多いですが、多くの方がベース給与を落として転職されております。(なお、VCでも投資が成功した際のキャリー報酬は有りますので、そちらも考慮したうえでの判断ではありますが)

とは言え、ベース給与が下がってでもVCに転職する場合には、個人のキャリアや経験の広がりへの意識のみならず、日本におけるベンチャー事業全体や、自身の所属するVCが投資する企業や事業を成長させ、社会に浸透させていきたいという気持ちは非常に重要です。一言でベンチャーと言ってもあらゆるステージの会社や、異なるバックグラウンドの人材がいらっしゃる中で、VCは単なる投資家ではなく、その方々とうまくコミュニケーションを取りながら、時に何でも引き受けて、成長に向けて搬送していく形となります。
日本におけるベンチャー企業の立ち位置を変えたい、出資先の経営者と目的を同一にして事業成長にコミットできる方が向いている職業と言えるでしょう。

まとめ

今回の記事ではVCの概要や代表プレイヤー、コンサルタントとの違いに触れました。
上述の通り、コンサルティングファームから転職される方も増えており、VC自体も増加/拡大しております。大企業による、自社の新規事業開発のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の設立も増えております。とはいえ、米国と比較するとその規模や投資額はまだ大きくなく、国内のベンチャーの更なる盛り上がり、そのためのリスクマネー供給のため、VCの役割は重要です。
上述通り、スキルのみならずアスピレーションが必要な仕事にはなりますが、特に大企業であっても新規事業を経験されている方、コンサルティングファームの立場からクライアント企業のゼロからの事業立ち上げに携わった方には向いているキャリアと考えます。

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