PwC Japan有限責任監査法人|リスク・アシュアランス部門|川本様、栗岡様
Post Date:
2025-03-01 /
Category:
IT・デジタル, 外資系,

本日はPwC Japan有限責任監査法人リスク・アシュアランス(以下、RA)部門の川本様、栗岡様にインタビューの機会を頂戴し、同部門の特徴、人材育成の仕組み、求める人物像などについてお話しいただきました。(※法人名、組織名、役職、インタビューの内容等は取材当時のものです。)
ご経歴について
EL
ご経歴をお伺いできますでしょうか。
川本様
私はIT系のベンチャー企業の勤務経験を経て、2006年にPwC Japan有限責任監査法人(以下、PwC Japan監査法人)に入社し、現在までの18年間、RA部門に所属しています。入社当初は主にIT領域の内部統制支援の監査、アドバイザリー業務に携わっていました。2010年代半ば以降はクラウドセキュリティやIT資産管理の領域をリードする役割を担っています。
栗岡様
2020年にPwC Japan監査法人に新卒で入社しました。現在は監査業務と、川本さんがリードするクラウドセキュリティやIT資産管理の領域をはじめとした幅広いアドバイザリー業務を担当しています。
EL
PwC Japan監査法人に入社した理由を教えてください。
川本様
30歳を前に今後のキャリアについて考え、PwC Japan監査法人への転職を決めました。以前に勤めていたベンチャー企業は非常にスピード感があり、個人としても組織としても早く成長できる感覚がありました。当時は売上を伸ばすための業務である攻めの領域を担当しており、新しいサービスをつくっていましたが、企業が中長期的に成長を実現するためには、ガバナンスや内部統制、コンプライアンスといった守りの領域のマネジメントも重要であると感じるようになりました。
そのような中で、まさに守りの領域でアドバイザリーを提供しているPwC Japan監査法人のRA部門の求人を見つけ、とても魅力的に感じたため、29歳で転職を決意しました。
栗岡様
私は大学3年時にフランスのビジネススクールに1年間交換留学に行っており、留学中にPwCの存在を初めて知りました。コンサルティングファームはBtoBの業界のため、それまであまり親しみはなかったのですが、国際色豊かな学生が集まる中で話題に上がることが多く、興味を持つようになりました。就職活動ではPwCの3つのコンサルティング部門へ応募して、いずれも内定をいただくことができました。そのなかでPwC Japan監査法人のRA部門に入社を決めた理由は、アドバイザリー業務に加えて、監査業務もできる点に魅力を感じたためです。
RA(リスク・アシュアランス)部門について
EL
所属されているRA部門について教えてください。
川本様
RA部門ではIT領域の監査業務とアドバイザリー業務を提供しています。もちろん、監査業務とアドバイザリー業務はそれぞれ独立した業務としての提供ですが、1つの部門で2つの業務を経験できるのは、業界内でもユニークだと思います。2024年12月時点では360名のメンバーが所属しており、SIer・事業会社・コンサルティングファーム出身の方や公認会計士、新卒入社の方、外国籍の方などさまざまです。
基本的に全インダストリーに対応しており、クライアントは金融やテック、自動車、ヘルスケア、パブリックセクターなど多岐にわたります。デジタル領域のリスクマネジメントに関するテーマも、サイバーセキュリティ、IT・DXガバナンス、クラウド、データ&プライバシー、社会課題や新たなリスクへの対応など、幅広くサービスを提供しているのがRA部門の特徴です。またRA部門では、一人ひとりのメンバーの希望や個性を大事にしようという考え方があり、チームを分けて縦割りの組織を設けたり、担当分野を明確に決めたりすることはせずに、poolのような組織運営を行っています。いろいろな経験を積んでもらうことで、中長期にはそれぞれのメンバーの関心ごとやバックグラウンドに応じて自然と色が付いていくため、将来的にはそれぞれの専門性を活かして活躍してもらいたいと思っています。
EL
他の部門と連携することもあるのでしょうか?
川本様
私たちは社内でxLoS(クロスロス、Cross Line of Services)と呼んでいるのですが、PwC Japanグループ内のさまざまなチームと部門や組織の壁を越えて協働しています。RA部門にも幅広い業界の知見を持ったメンバーがいるのですが、クライアントの課題が複雑な時には、部門や会社を越えて知見を借りることも多いです。PwC Japanグループのカルチャーとして、スムーズに協力できる体制ができているため、いろいろな専門家と連携して課題解決にあたります。
なお、xLoSが浸透している理由として評価の仕組みに工夫があります。PwC Japan監査法人では売上だけではなく、他者への貢献や協働も一つの評価指標になっています。仕組みとしてもカルチャーとしても、誰かと連携することが浸透していて、助け合いの精神のもとワンチームでクライアントに価値を提供できるのが私たちの強みだと思っています。
PwC Japan監査法人で働く魅力について
EL
PwC Japan監査法人で働く魅力を教えてください。
川本様
クライアントの根本的な課題解決をサポートできることが私たちの強みであり、PwC Japan監査法人で働く魅力だと思います。実際の業務の場面では、表面的な課題と根本的な課題の両方が見えてきます。例えばサイバーセキュリティのアセスメントにおいて、サーバーの設定ができていなかったり、ログがモニタリングされていなかったりといった課題がたくさん出てきますが、これはあくまでも表面的な課題です。なぜこのようなエラーがなくならないのかと突き詰めていくと、最終的に組織のサイバーセキュリティの意識を高める必要があるということに行き着くケースも多いです。
設定ミスのような表面的な課題をどれほど改善したとしても、根本的なところに目を向けない限りモグラ叩きのような状態になってしまい、課題解決にはなりません。そこで、私たちはマネジメント層とコミュニケーションを増やし、一緒に根本的な課題に向き合っていきます。企業のマネジメント層にダイレクトにアプローチするのは簡単ではないと思われるかもしれませんが、これまで長きにわたりアドバイザリーを提供してきた実績や、監査業務を通じて培ってきた関係性があるため、それを実現することができるのです。
中途採用の面接で、システムエンジニアの候補者の方が「自分の業務が根本的な課題解決につながっているのか疑問に思う」と話してくれることがよくあります。他により良い解決策があったとしても、自社の製品やソリューションを使わなければいけないという事情があり、悩んでいる方が多いようなのです。私たちのサービスの入り口はサイバーセキュリティや生成AI、データマネジメントなどさまざまですが、最終的にはガバナンスのあり方に行き着くため、私たちは「全てのサービスはガバナンスに通じる」と考えています。繰り返しにはなりますが、マネジメント層の方々と一緒に根本的な課題解決に向き合えることには醍醐味や、やりがいを強く感じます。
栗岡様
職場環境も魅力の一つだと感じています。コンサルティング業界といえば個人主義といったイメージを持っていましたが、チームワークを重視する環境がありました。また、年次に関係なくフラットに接してくれる方が多いのも特徴です。役職が上の方に対しても自身の意見を気軽に主張できる環境で、お互いを尊重し合いながら働ける良い職場だと感じています。
業務・働き方・人材育成について
EL
これまで経験してきた業務について教えていただけますでしょうか?
栗岡様
監査業務とアドバイザリー業務を幅広く経験してきました。財務諸表監査の一環で行うシステム監査や、政府のためのクラウドサービスセキュリティ評価、大手企業サプライヤーのセキュリティ体制評価、IT資産管理体制評価、地方中小企業の新規事業展開支援、データ利活用支援等、数多くのサービスに携わっています。
プロジェクトは、期間が3ヶ月〜6ヶ月ほどの短期間のものが多く、複数プロジェクトを同時並行で進めるマルチアサインが基本となります。入社後のこの5年間で、10種類ほどのサービスを通じて20社以上のクライアントに対するプロジェクトに携わってきました。業務内容はサービスごとに異なりますが、いずれもITリスクに関するプロジェクトという点で共通しており、リスクマネジメントをコアスキルとして多様な業務経験を積むことができています。
EL
グローバル案件についてはいかがでしょうか?
川本様
グローバル案件はとても充実しているため、グローバルで活躍したい人には適した環境だと思います。常に複数のグローバルプロジェクトが動いており、グローバル案件をやりたい人がいるのに、案件がないというケースはほとんどありません。
栗岡様
私自身、入社当初からグローバル案件に携わる機会をいただき、2年目には英国、3年目には米国シアトルへの出張を経験しました。若手にも積極的にチャンスを与えてくれるところが、RA部門の魅力だと感じています。
EL
リモートワークを含めた働き方についても教えてください。
栗岡様
RA部門では出社とリモートワークのハイブリッド形式をとっており、プライベートに合わせた働き方ができます。仕事の進め方にも一定の裁量が与えられているため、必要な業務を終えた上で、一日のスケジュールを柔軟に調整することもできます。また、助け合いの精神が浸透している環境であり、突然の休暇が必要な場合や、子育てや介護など、プライベートでサポートが必要な状況でも、働き続けやすい環境だと感じています。
EL
人材育成の仕組みについて教えてください。
川本様
プロジェクトで関わるメンバーとは別にコーチとメンターという存在がいて、キャリア形成に大きな役割を果たしています。コーチはキャリアの相談に乗ってくれたり、プロジェクトのアサインメントの調整をしてくれたりします。案件とは直接関係のないコーチだからこそ、客観的な助言ができるわけです。メンターは評価者でないため、コーチ以上に気軽に相談できる相手です。自身のロールモデルとなるような人を指名することも可能で、メンターを効果的に活用しているメンバーは多いですね。
また、RA部門では研修制度も充実しており、新卒・中途にかかわらず、複数のカリキュラムを用意しています。プロジェクトでのOJTと研修を合わせることで、それぞれのインプットを組み合わせて専門スキルを磨いていける仕組みになっています。
他にも、プロジェクトへのアサインに関しても人材育成を見据えた工夫をしています。メンバーに対して、アサイン可能な案件をオープンにすることで透明性を出し、自身のキャリア構築をイメージしてもらいやすいようにしています。自分自身がどのようなキャリアを作っていきたいのか、そのキャリアを実現するために次にどのような経験を積まなければならないのかを考えてもらうような仕組みになっています。
求める人物像と候補者の方へのメッセージ
EL
一緒に働きたい方の人物像について教えてください。
川本様
一緒に働きたい人物像は大きく分けて3つあります。
1つ目は、当事者意識を持って動ける人です。監査法人に対して、できないところを指摘する「先生」のようなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、私たちの仕事はクライアントの課題解決を伴走サポートすることです。言葉だけで理想論を伝えるのではなく、クライアントと一緒に考えて、動くことが求められます。
2つ目は、常に新しい仕事にチャレンジしたいという好奇心を持った人です。社会の変化に伴って技術が向上し、これまでにない新たなリスクが出てきています。私自身、今ではクラウドセキュリティサービスをリードする役割を担っていますが、私が入社した2006年にはクラウドサービスはそれほど普及していませんでした。今後も新しいサービスやリスクがどんどん登場してくると思いますので、新しいことに挑戦していきたい方とぜひ一緒にお仕事をしたいです。
3つ目は、多様性を受け入れられる人です。部門内だけでなく、部門や会社の垣根を超えて、いろいろな方と協力してプロジェクトが成り立っているので、他のメンバーへ敬意を払うことが重要です。異なるスキルを持つ人をリスペクトし、スキルや経験を吸収して自分を成長させることのできる人にぜひ来ていただきたいと思っています。
栗岡様
クライアントの課題解決に心から興味のある人、そして相手のために行動できる人が向いていると思います。また、仕事を楽しめる人と一緒に働きたいですね。コンサルティングは個人プレーではなくチームワークが重要なので、自ら仕事に対する興味を持ち、前向きな気持ちで取り組む人とぜひご一緒したいと思います。
EL
候補者の方に向けて、メッセージをお願いします。
川本様
現在所属している会社を飛び出すことに不安を感じている人もいるかもしれません。キャリアを積んできたとしても、新しいことに挑戦するとなれば、未知数で不安な部分は多いと思います。私自身も転職する際、守りの領域はまったくの未知数だったため、自分にどのようなことができるだろうかと不安もありました。しかし、実際に一歩を踏み出してみると、それまで取り組んできた経験で活かせることも意外とありますし、新しい経験を積むことでやりがいを感じることもできます。少しでも興味がある方がいれば、お気軽にお声がけいただければと思います。
栗岡様
PwC Japan監査法人には、挑戦や成長できる機会が無限にあると感じています。PwCはグローバルネットワークが充実しており、国内外のさまざまな専門家と連携しながら、社会に貢献しつつ自己成長できる環境が整っていますので、興味をお持ちの方がいらっしゃれば、ご連絡いただけると嬉しいです。
EL
本日は貴重なお話有難うございました。
企業プロフィール
Profile
PwC Japan有限責任監査法人
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川本 様
パートナー
IT系ベンチャー企業を経て、2006年にあらた監査法人(現PwC Japan有限責任監査法人)に入社。国内外大手企業に対する内部統制監査、サイバーセキュリティ・クラウドセキュリティ、IT資産管理の領域をリード。
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栗岡 様
シニアアソシエイト
新卒で2020年にPwC Japan有限責任監査法人に入社。ITリスクに関する監査とアドバイザリー業務に幅広く従事。