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Special Interview

企業インタビュー 詳細

KPMG FAS|Greater Operation Practice(岡本 晋 様、伊藤 勇次 様)

Post Date2021-09-16 /
CategoryIT・デジタル, M&A, 外資系,

株式会社KPMG FASの執行役員パートナー 岡本 晋様、伊藤 勇次様にインタビューの機会を設けていただきました。KPMG FAS Greater Operation Practice(GOP)の特徴、最近の取り組み事例、今後の展望についてお伺いしました。

ご経歴について

EL

これまでのご経歴とKPMG FASに参画された背景を教えてください。

岡本様

私は銀行でキャリアをスタートしましたが、入行以後金融改革の影響で銀行の業績が落ち、経営破綻する金融機関も出るような状況もあり、30歳を過ぎた頃に、コンサルティング業界に転職をしました。

最初は大手のERPベンダーで、アプリケーションコンサルタントとして、会計領域とサプライチェーンマネジメント(SCM)の領域を経験し、その後は15年ほど日系・外資系のコンサルティングファームでSCM領域における企業改革の支援をして参りました。

KPMG FASに入社したのは5年半ほど前で、当時の当社はポスト・マージャー・インテグレーション(PMI)の部門の強化を図っており、SCM領域で蓄積してきたナレッジを新たな領域で活かしていきたいという私の思いに合致する会社だと感じ、ジョインすることを決めました。現在KPMG FASではストラテジー・アンド・インテグレーション部門(以下、「S&I」)において、M&Aに絡んだオペレーション変革支援サービスを担当しています。

伊藤様

私は新卒でアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)に入社しました。戦略チームに在籍し、大手企業に対して事業戦略の立案や新規事業の立ち上げ支援などの戦略コンサルティングに従事していました。2000代年以降はアクセンチュアがIT領域やBPOにも力を入れていく中、IT戦略や基幹システム構築に向けた構想策定なども広く経験をしました。

その後、国内のファームに移り6年間、引き続き戦略策定支援からシステム構築支援までの経験を積み、2014年の暮れにPwCコンサルティングに転職しました。PwCコンサルティングではこれまでの領域からCRM領域のコンサルティングへとシフトしていきました。

PwCコンサルティングで3年ほど経った頃、これまでのキャリアで培ってきた経験・知見を、もっと直接的に企業変革に結びつける仕事に特化したい、いわゆる事業再生という領域でこれまでのケイパビリティを適用していきたいと考えていました。

当時からKPMG FASでは、ファイナンスだけではなく、事業面の変革を含めたトータルサポートができる会社を目指しており、お互い方向性が合致したことから2017年11月にKPMGに参画しました。現在はリストラクチャリング部門(以下、「RS」)に在籍し、事業再生における事業変革や、再成長局面におけるバリューアップのご支援をしています。

EL

Greater Operation Practice(以下、GOP)の概要についてお伺いできますでしょうか。

伊藤様

GOPは「オペレーション変革の専門家を束ねるチーム」です。

M&Aや再生を生業とする当社において、オペレーション変革の専門家の活躍の場は多岐に渡ります。M&Aにおいては、オペレーションの側面からのデューデリジェンスや、買収・統合後のバリューアップ計画の策定、さらにはディールがクローズした後、現場に入り込んでのバリューアップ支援といった業務が主な活躍の場です。事業再生においては、対象会社の事業性の検証(ビジネスデューデリジェンス)や、再生・再成長に向けての変革構想の策定、それに基づく事業計画の立案、その後の変革の実行支援など、さまざまな局面で活躍しています。

一方で当社の組織体制となると、お客さまの属するセクターや提供サービスを軸とした設計となるため、オペレーション変革の専門家は組織の各所に分散しがちという課題がありました。

そこで人材に焦点を当てて、オペレーション変革の専門家の育成・強化を図ることを目的に、組織横串のバーチャルチーム(GOP)を立ち上げたわけです。現在約30名のメンバーがいます。

GOP(概要 プロジェクト事例)

EL

GOPとしては、どのようなサービスを展開していきたいとお考えでしょうか。

岡本様

より難易度が高まっているサプライチェーン改革をもっと手掛けたいですね。 かつては事業戦略が最上位にあって、サプライチェーンいわゆるオペレーションの議論は2階層目という考えが大勢を占めていました。しかし現在は、「事業戦略=オペレーション戦略」と考える企業が増えています。

例えば、これまではサプライチェーンの領域ではQCD(品質・コスト・納期)のパフォーマンス向上や効率化に関する課題が多数を占めていました。最近ではサステナビリティ、コンプライアンス、クライシス対応といった経営課題に対して自社グループのサプライチェーン全体をどう再構築すべきか、という視座での議論が経営層で始まっています。

さらには、「機能としてのバリューチェーンをどう組んでいくのか」という観点だけでなく、ビジネスモデルのレベルでの議論、つまり「過去に設立した法人や拠点が、今でも本当に必要なのか?」「製品を作って世界中にデリバリーするより、物を作らずにライセンスビジネスに切り替える方が良いのではないか?」といった検討が必要なケースも増えています。

当然オペレーションの知識が必要ですし、ビジネスモデルを検討するため、経営管理・会計の専門家と語れるだけの知識も必要になります。オペレーションを軸に自らをどんどん高度化させ、当社内の専門家、さらにオールKPMGとしての取組みをリードできるような対応力を高めていきたいと考えています。

伊藤様

事業再生の局面では、常にオペレーション人材と会計の専門家である会計士がコーワークしています。事業再生計画策定における数値計画が具体性、蓋然性の高い事業変革、業務変革に基づき策定されており、それらの変革実現をKPMGが支援することにより確実なものとなる、このようなサービスを持続的に提供できる専門家集団として今後成長していきたいと考えています。

またデータアナリティクスやデジタルの知見も取り込んでいきたいと考えています。特にスピードが求められる事業再生の局面では、社内外の様々なデータを短期間に多面的に分析することが重要で、データアナリティクスの活用は必須です。また変革の実行においてはいわゆるBPRだけでは十分ではなく、デジタルを活用したオペレーションの効率化やさらにはビジネスそのものの変革も必要なケースが出てきています。データアナリティクスは当社内のアナリティクスチームとの協働作業、デジタル化に関してはKPMGコンサルティングとの協業も行っています。これらをもっと加速させたいですね。

 

EL

GOPメンバーにとってのキャリア上のメリットはどのようなものでしょうか?

伊藤様

オペレーションの専門性を磨く上で、さまざまな局面で仕事をすることは非常に有効だと思います。例えばデューデリジェンスでは短期間かつ限定的な情報で事業課題全般を洗い出す必要があるため、包括的な視点や仮説立案・類推力、スピード感が鍛えられます。変革実行の支援では結果・成果がすべてですから、選択と集中、メリハリという視点が鍛えられます。事業性の検証や事業計画の立案においては、戦略思考や業界知見が鍛えられるのは言うまでもありません。

また、先ほど申し上げたように会計士とチームアップして一緒に働くことも多いですし、案件によっては戦略チームとコーワークすることもあります。オペレーション領域にとどまらない業務機会が多いこともキャリア上のメリットになると考えます。

岡本様

当社はグローバル案件が多いことも特徴です。オペレーション領域においてもグローバルサプライチェーンに関わる大規模な案件もあります。その際には、KPMGの海外メンバーファームや、テーマによっては税理士法人などのグループ会社との協業が必要になりますので、クライアントのグローバル事業全体であったりプロジェクト全体をアーキテクトする能力・感覚が身についてくるものと思います。

 

EL

プロジェクト事例を教えてください。

岡本様

私が担当している製造業のクライアントのプロジェクトをご紹介します。M&Aを通じてグループに入った会社も含めてグローバルにサプライチェーンを展開している企業ですが、ビジネス開拓における現地の裁量を尊重する文化があり、それに影響される形でビジネスオペレーションのやり方も現地の拠点任せになっていました。

グループ全体として売上成長が鈍化する中で、生産リソース最適化の観点からグローバルで需給調整プロセスを定義し標準化していこうということになりましたが、販売計画の作り方もシステムもデータの定義も拠点ごとに異なっていましたので、それをどのようにして1本化していくか、ということをグローバルでサポートしています。

当初、プロジェクトは完成品のグローバル需給調整から始まりましたが、現在ではグローバルサプライチェーンにおける環境規制や貿易規制などコンプライアンスやガバナンスに関わるプロジェクトが立ち上がって、非常に広範囲にご支援させていただいています。コンプライアンス、税務などKPMGグループの総合力を活かしてクライアントの経営課題に対応するという点で、GOPとしての特徴的なプロジェクトと言えます。

伊藤様

再生領域のプロジェクトのお話をさせていただきます。

地方のサービス業の事業再生の事例です。お客様は30年以上の歴史がある老舗のサービス業で、その地域では非常に高いブランド力を持った企業でした。

ただ、このコロナ禍でサービスを受ける顧客が減少し収益が悪化、銀行経由でご支援の依頼をいただきました。

立て直しに向けて、内部環境、外部環境の調査をしっかり行った上で、事業戦略の検討をしていく中で、再生方針として近隣地域の同業他社と提携、統合していくことで自社単独の再生より財務面・事業面のメリットが享受できるのではないかという結論に達し、同業他社との提携に向けた調整から資本、組織統合方針、提携から統合の過程におけるバリューアップ施策までご提案させていただきました。

地方のファンドや銀行を巻き込みながら財務体質を改善する。つまり、資本の見直しや増資で財務健全性を高めていき、事業面では、他の企業と連合を組み、自ら持っているブランド力をよりお客様に広めていけるように、それぞれの企業の良いところを集約させ、お客様に喜ばれる新しいサービス、さらに強いサービスをご提供し収益を上げていくことにしました。

EL

新しいサービスとは例えばどういったものになりますか。

伊藤様

このクライアントはある一定の顧客層には強いブランド力があったのですが、その顧客層以外、例えば既存の顧客層が就学児童だとするとその両親に対しての新たなサービスであったり、強いブランドを活かして既存の顧客層に対する違うサービスの提供などを提案しています。既存顧客やその周縁の機会顧客のニーズをSNSや口コミ、外部データを十全に活用したデータアナリティクスを行い、定性的な顧客体験をカスタマージャーニーを作り想定することで、お客様と企業がより結びつきを強化できるサービスを企画・開発しました。また、その実行の原資はファンドからの増資や、リストラで得た余剰資金を活用し、再生を図ったというプロジェクトでした。

EL

ありがとうございます。他の事例を教えていただけますでしょうか。

伊藤様

今のコロナ禍で大きな打撃を受けている小売業の再生に関するプロジェクトです。ある百貨店の事例ですが、顧客分析や商品分析を我々のデータアナリティクス技術を用いて緻密に実施し、計画策定に繋げました。

フロア毎の商品別売上や、買い合わせ状況などを多角的に分析し、その情報を百貨店の会員カード情報と組み合わせ、どういったセグメントのお客様がどういう購買傾向にあるのかを緻密に分析しました。

例えば、百貨店の売上の核となる食品について、「食品だけで売れているのか」、「上層階の衣服や家具などと買い回りされているのか」といったことを実際のデータから分析しました。また、百貨店で行われる催事についても、催事毎に買い回り頻度と買い回りの対象商品を分析し、どのような催事が効果的かを検証しました。

小売業は相応の施設設備を構えていますので、再生過程でもできる限り売上を落とさない、アグレッシブさと堅実さを両立させた事業施策、業務施策の立案が必要になっており、データアナリティクスを活用した綿密な分析と、豊富な事業再生支援の経験に基づく堅実な施策づくりがお客様の役に立っていると思います。

 

EL

GOPでのキャリアで、アサインをクロスしていくような仕組みや考え方などを教えていただければと思います。

伊藤様

採用面接はGOPのディレクター、パートナーがさせていただき、候補者の能力や、FASという新しい領域に踏み込む意気込みをお伺いしながら、所属を検討します。

将来、戦略領域にもチャレンジしてみたいという方であればS&I、財務領域にもチャレンジしながら事業と財務の連携を志向されるのであればRSに所属していただくことになると考えています。

先に申し上げたように、M&A、事業再生における様々な局面で業務を経験していただくことで、実践の場を活用した育成・強化を一層図っていきたいので、GOPというチームの枠組みを使って、アサイメント上の工夫もしていく予定です。また、GOPとしてのトレーニングプログラムも企画しています。

EL

現在はコロナ禍でリモートが中心になっているとは思いますが、働き方についてお聞かせください。

伊藤様

コロナ禍のもとで、リモートワークの割合が高くなっていますが、プロジェクトの特性によっては、出張もしくはお客様先で仕事をする場合も少なからずあります。

労働時間で申し上げると、M&Aにおけるデューデリジェンスや事業再生案件においては短期的な検討が求められる性質上、時期によっては稼働が高くなるときもあります。

とは言え、基本的には法定勤務時間を守るようにしており、短期でも労働時間がかさんでしまった場合には、その方は次のプロジェクトまでゆっくり休めるように、E-ラーニング等で時間に余裕を持てるような調整をしています。

今後の展望について

EL

今後、KPMG FASの中でGOPが果たしていきたい役割があれば教えてください。

岡本様

どれだけ緻密にM&A戦略や事業再生計画を立てても、オペレーション変革がうまくいかなければ効果は出ません。変革を成功させるためには現場まで入り込んでのハンズオン支援が必要な場合もあります。財務諸表上の結果、ビジネス成果にこだわる当社において、オペレーション変革の専門家としての役割は大きいと思います。

また、先ほど申しあげた通り、グローバルサプライチェーンは今やビジネスモデルの議論から始める必要がある経営課題であり、そこには法人・拠点の統廃合や撤退などの事業再編やM&Aもからんできます。それを具体的なオペレーションにどう落とし込むか、会計、税務、リスク・ガバナンス、IT、デジタル技術活用など、さまざまな分野の専門家とコラボレーションしながらアーキテクトの視座でお客さまを支援する。これを当社におけるオペレーション人材の強みにしていきたいですし、GOPが果たしていく役割だと思っています。

EL

最後に、GOPへの応募を検討されている方にぜひ一言メッセージをお願いいたします。

岡本様

今までコンサルタントとしてCRM、SCMなどのオペレーション領域を手掛けてきた方が、新しい領域、より高い視点で問題に取り組む、「別の次元の経験」をできるのがFASの業務だと思っています。私自身もM&Aの経験が少ない中で、KPMG FASに入社してから、これまでは勉強の連続でした。躓きながらでも、新しいチャレンジを自分の成長機会と捉えて、積極的に取り組める人材を我々は求めています。

伊藤様

一般的なコンサルティング会社は「施策の実行」に対してコミットしますが、当社はGOPに限らず「成果の創出」まで含めた変革にコミットしてご支援させていただいています。

ですから、若い方々からすると、お客様の経営から現場の変革まで密着できる良い機会になりますし、中堅以降の方々にとっては、これまで培ってきた経験やナレッジを実際のお客様の成果の創出に直接貢献できる良い機会になります。

その後のキャリアとしても、事業会社でいえば経営企画部長レベルではなく、成果の創出をコミットできる実業のチーフオフィサー(COO等)というところにつながっていきます。

GOPにジョインいただいて新たな経験を積んでいくことは大きなチャレンジになると思いますが、チャレンジングな環境を楽しめる方は是非一緒に仕事をしたいと思いますので、ご応募をお待ちしています。

Profile

企業プロフィール

株式会社KPMG FAS

この企業の詳細情報
  • 岡本 晋 様

    執行役員パートナー

    日系及び外資系のコンサルティングファームにおいて、サプライチェーンマネジメント領域における幅広いコンサルティングサービスを提供した経験を有する。2015年にKPMG FAS入社後は、主にM&Aのシナジー分析、セパレーションイシュー分析、ポストディールにおける統合支援、バリューアップ支援等の業務に関与している。

  • 伊藤 勇次 様

    執行役員パートナー

    20年強の外資系及び日系コンサルティングファームにおいて、事業戦略策定支援や中期経営計画策定支援、また全社業務改革など企業変革支援の経験を豊富に有する。KPMG FASに参画後は事業再生、事業再成長に係る支援に数多く関与。
    2021年度よりKPMG JapanのC&Rセクター統括リーダーに就任。

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