特集|金融インダストリー(銀行・証券)

金融インダストリー特集

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銀行業界トピックス

地方銀行のドミノ再編

イメージ銀行2014年に関東・九州地方で県内トップバンクが絡む経営統合が相次ぎ表面化してから次々と発表される地方銀行の経営統合・合併。現在、改めてこの再編ラッシュが激化するのではないかと推測され、その引き金となるのが「株式持ち合いの解消」と言われています。

 この「株式持ち合いの解消」はアベノミクスにおける成長戦略の隠れたターゲットと言われ、中でも特に注目されているのが国内3メガバンクにおける解消です。

これまでも3メガバンクは解消に向けた努力を行っており、2000年代前半に合計20兆円あった持ち合い株を2015年3月には6兆円程度まで減らしています。しかし、それでも国際的に見ると自己資本に対する持ち合い株の割合が高く、欧米のグローバル金融機関が10%を切るのに対して40%を超える現状があります。金融庁は3メガバンクに対し更なる解消を迫り、意向を受けた3メガバンクは今後3~5年で3割程度削減することを打ち出しました。

とはいえ、現状を見てみると3メガバンクは既に売れるところは売り切り、壁にぶち当たっているとの話も聞こえてきます。追い込まれた3メガバンクが今後売りに動くと注目されているのがそれぞれが有している“地方銀行の株”です。この地方銀行の株を手放すという話は単なる持ち合い株の削減の意味に留まらず、次の地銀再編の引き金になる可能性が高いとされています。

 その裏付けとなる動きがすでに顕在化されています。

16年4月にトモニホールディングスと経営統合予定の大正銀行は三菱東京UFJ銀行が出資する持分法適用会社であり、再編に当行が一枚かんでいるとされています。他にも当行が取り持った再編話が進んでいると言われ、一つの再編が他の地銀の危機感を煽り、次の再編の呼び水となると考えられています。

 また、最近の地銀再編の特徴として、“県境を越えた広域再編”がいくつも出現しています。人口減少による地域経済の衰退をはじめとした地銀を取り巻く経営環境の悪化は今後も続き、更なる再編へと駆り立てている状況と言えます。

 ドミノ倒しの様相を呈する地銀の再編は、3メガの株式持ち合いの解消や取り巻く環境の悪化によって、止まるどころかさらにスピードを増すことになると予想されています。

 

銀行業界におけるFinTechの影響

 金融×ITを融合させた「FinTech(フィンテック)」という言葉が日本にも浸透してきています。海外では流通業やIT系企業が金融事業に進出したり、大手金融機関がITベンチャーを買収したり、ビジネスモデルに大きな変化をもたらしており、2016年以降は日本の各金融機関も規制緩和をにらみつつ、動きが活発化すると見られています。

 銀行業界が注目するフィンテックの焦点は、既存のビジネスを変革するサービスの行方です。大手銀行幹部は「フィンテックがもたらす衝撃は、銀行がバックオフィスになってしまう危機感」と表現するほどの影響力と考えられています。事実、日本よりフィンテックが浸透している海外では、米アマゾンや中国のアリババ集団など電子商取引を扱う流通系企業が金融業に参入し、決済サービスを始めることで顧客を囲い込み、決済履歴が“中抜き”され始めています。

 こうした海外の先進的な動きを目の当たりにし、金融庁はフィンテック関係で動きが少ない邦銀に発破をかけ、国内も動き出しました。しかし、現状は「金融庁へのアピール」という側面で動き出したにすぎず、フィンテックが広義に使われすぎてしまっています。

現在の日本でのフィンテックの話題は人工知能(AI)やロボット活用による既存ビジネスの事務効率化、スマートフォン等のモバイルを活用した個人財務管理となっており、この現状はすでに決済分野で先行する海外から周回遅れとなるという指摘も聞こえています。

 変革を起こすサービスの本命は暗号通過による決済であるとされています。取引情報を暗号技術によって分散型の電子帳簿に記録する「ブロックチェーン」技術がビットコインに代表されるように、決済にすでに使われています。日本のメガバンクも含め、世界の30金融機関がブロックチェーンを活用した決済の検討を共同で開始しています。

 ブロックチェーンの普及で、インフラコストは100分の1程度に低減できるとする試算もあります。銀行業界はネットワークに接続できる利用者を限定したクローズドシステムを前提としてきました。データベース基盤を必要としないため、決済インフラを抜本的に変える可能性を秘めています。

 

上記トピックスのようなケースで求められるコンサルタントの主な役割

Pre M&A(PMS:Pre Merger Strategy)

・M&A戦略策定支援

経営戦略を実現する手段としてM&Aを採用する際に、自社の事業の強み・弱みや自社を取り巻く外部環境を分析し、事業のどの領域を補完・強化していくべきか、またどのようにその戦略を実行していくべきかを検討し、M&A戦略を立案することを支援します。さらにM&A対象会社に求める要件を洗い出し、今後のM&A実行計画を策定します。

 ・ターゲット選定支援

近年、様々な理由からM&Aを活用する企業が増加していますが、残念ながら、M&A対象企業の選定を誤り、思うように利益が上がらないなどの失敗事例が多く存在しています。

当然のことながら、M&Aを検討する際は、シナジーを獲得するためのM&A戦略を策定し、戦略合致した企業を選定する必要があります。

M&Aを成功に導き、統合後のシナジーを獲得できるパートナー企業のリストアップを行います。

 ・ビジネス・デューデリジェンス

ビジネス・デューデリジェンスとは、M&A対象会社の経営状況や経営資源(人・もの・金・情報・ブランドなど)を調査し、事業統合に関するシナジー効果分析・リスク評価等を実施し、買収可否の判断や事業計画の修正に役立てるものです。

法務デューデリジェンス、財務デューデリジェンス、人事デューデリジェンスなどと並行して機密保持契約あるいは基本合意後に実施するケースが多いですが、その後の取引価格算定や最終契約締結に向けて、最も重要な判断根拠となると言っても過言ではありません。目的に応じて、調査の力点や報告内容が変わるため、実施前に目的とスコープをきっちり定めることが肝要です。

 

 PMI(経営統合)支援

PMI(Post Merger Integration)とは、当初計画したM&A後のシナジーを獲得する為に、実質的な組織統合マネジメントを推進していくプロセスのことを指します。

経営統合の基本合意が完了した企業に対して、統合後のシナジーをいち早く発揮することを狙いとして、新会社の経営戦略立案経営管理制度の構築業務管理体制構築の3つの側面から経営統合を支援します。

M&Aを成功に導くためには、このPMIをいかにしっかり実施していくかと統合前のディール遂行時からPMIに着手することが鍵となります。

 

証券業界トピックス

リテール証券会社における対面営業チャネルの変遷

 イメージ証券個人投資家の取引チャネルとして、店舗のある証券会社の存在感が従来と比べて低下してきています。個人が初めて投資をする際に選択する取引チャネルとして、1990年代には「店舗のある証券会社」が64%と高いシェアを誇っていましたが、2012~13年には27%とシェアは大幅に低下し、その反面「店舗のある銀行」「ネット専業証券」のシェアが上昇しています。

 その理由の1つにネット専業証券の商品サービスの進化が挙げられます。ロボ・アドバイザーによる投資一任運用サービスは既に日本市場でも導入が進んでおり、対面営業チャネルで拡大してきたラップ口座サービスも、オンラインと競合する時代となりつつあります。対面営業チャネルを主力とするリテール証券会社は、オンラインチャネルとは異なる価値の提供が求められています。

 このような状況から、一部のリテール証券会社は売買手数料を中心とする「フロー型」から手数料収入が預かり資産残高に比例する「ストック型」へと収益構造の移行を進めてきました。また、顧客の保有資産のに関連して様々な収益機会を捉えることを模索し、対面営業では従来の商品に加え保険、不動産売買仲介、相続・事業承継コンサルティングなどサービスを多様化させています。

 上記のような収益構造の改革は、営業員にとっては大きなチャレンジとなります。顧客の預かり資産を拡大する為には、顧客に合わせた最適なポートフォリオを提案するスキルやコミュニケーション能力が必要となり、加えて当然のことながら保険、不動産、事業継承、相続など各分野の専門知識も要求されます。また、回転売買の抑制により、1人の顧客からの手数料収益ではなく、顧客数の増加というミッションも課せられています。

 しかし、1人の営業員が対応できることにも限度があります。そのため、営業員を組織的に支援する下記のような取り組みが進められています。

 「営業支援ツールの導入」

個々の営業員の提案の質にバラつきが生じないようにする為の方策。ヒアリングした様々な顧客情報を入力することにより一連のサービスを効率的に提供していきます。

 「チームによる口座数の引き上げ」

得意分野が異なる営業員が互いの担当顧客に対し連携して提案を行ったり、ポートフォリオ策定や口座モニタリングを支援するスタッフや事務・問い合わせ等を代替するアシスタントを配置することで、営業員はより多くの顧客対応が可能となり、提案力の向上にもつながっています。

 今後対面営業チャネルは、顧客と直接対話ができる強みを活かし、提案の質と幅にてオンラインとの差別化を目指していくこととなります。その為の戦略的な組織構築が、競争力を左右することでしょう。

 

証券業界におけるFinTechの影響

 金融とITを融合させた「FinTech(フィンテック)」。金融におけるテクノロジーの活用自体は数十年に渡って進められていますが、現在注目されているフィンテックでは、特にITベンチャー企業などのフィンテック企業による機動的な金融サービス開発が特徴として挙げられています。こうした中、日本の金融機関は自前での開発主義に拘らず、フィンテック企業と連動し、スピーディーに提供していこうとする動きを強めてきています。

 証券業界におけるフィンテックの活用は、1つは個人向けの資産運用サービスやクラウドファンディングの分野、もう1つは中期的な課題としてブロックチェーン技術を活用した証券決済の革新が挙げられます。このうち前者の分野では、インターネット証券会社が個人投資家向けに株式・投信の投資対象選定をサポートするサービスを提供しており、また「ロボ・アドバイザー」とも称される、インターネットを通じたラップ取引などのサービス提供を開始したり、導入検討を表明する証券会社も出てきています。こうしら動きは今後さらに加速が見込まれ、資産運用ビジネスに変革の流れをもたらす可能性があるものとして注目されています。

 

上記トピックスのようなケースで求められるコンサルタントの主な役割

ストラテジックマーケティング

経営的な観点から統合化されたマーケティングを指します。特に市場環境への革新による適応、組織的な「売れる仕組み」作りといった視点は、機能別の施策を越えて企業組織としての取り組みに関わります。これまでは競争市場戦略や市場適応戦略などが中心でしたが、昨今では、成熟環境下で関係性マーケティングの観点から取り組むことが多くなってきました。顧客満足からさらに顧客ロイヤルティへと理念に近い経営の指向性が打ち出されてきています。

【戦略市場計画】
・市場環境分析
・環境シナリオ分析と成長戦略
・製品市場戦略

 【競争市場戦略】
・戦略ドメイン
・競合分析と対応戦略

 【顧客満足と関係性マーケティング】
・顧客満足型経営
・関係性マーケティング、顧客ロイヤリティ

 【市場適応】
・消費者の行動分析
・セグメンテーション、ターゲティング
・製品サービスのコンセプト、ポジショニング

 【マーケティング機能別戦略】
・製品サービス政策
・価格政策
・コミュニケーション政策
・チャネル政策

 

金融インダストリーの主なコンサルティング内容

上記トピックス以外にも、業界が大きく変化する中でコンサルタントに求められる役割は多岐に渡ります。クライアントとなる金融機関がグローバルでの競争を勝ち抜くために戦略立案から業務改革の実行まで、様々なコンサルティングサービスを提供していきます。

【経営戦略】
・経営戦略、事業戦略の策定
・販売・マーケティング戦略の策定
・システム統合構想策定支援
・事務センター統合策定支援
・新規事業立ち上げ・海外進出支援

【経営改革】
・各種業務プロセス改革(BPR)
・海外拠点統合(システム/業務プロセス)の支援
・バーゼルⅢに即したリスク管理高度化/プライシング支援
・収益構造改革(経費削減等)
・債権評価
・不良債権売却支援

【会計財務および経営管理】
・国際会計基準(IFRS)の決算業務プロセス構築/システム構築・改修
・決算業務プロセス構築支援(SEC対応/連結決算対応)
・管理会計(生産性分析/収益管理/原価管理/リスク管理)高度化支援
・業務支援システム構築支援(人事管理/融資稟議/コンプライアンス対応)
・財務会計システム(ERPパッケージ)の導入
・財務決算BPO支援(US/JPGAAP、連結)
・内部統制導入/評価支援
・グローバル連結経営基盤構築支援

【顧客リレーションシップ管理(CRM)】
・マーケティング支援(顧客分析/商品分析等)
・CRM基盤、統合顧客DB構想策定支援
・顧客接点高度化支援

【ITマネジメント】
・ITコスト最適化支援(サプライヤー集約・ITコスト分析)
・ITビジョン策定(ITガバナンス策定支援)
・システム開発プロジェクトPMO支援
・RFI/RFP策定
・ベンダー選定支援

 

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