特集|三菱UFJリサーチ&コンサルティング イノベーション&インキュベーション室 × Executive Link

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本日は、 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(以下、MURC)イノベーション&インキュベーション室(以下、I&I室) 室長の渡邉様にインタビューの機会を設けていただきました。

MURCのI&I室が提供するサービスの特徴や、組織の特徴、およびプロジェクト概要、求める人材像などについてお話しいただきました。 

Ⅰ,ご経歴について

EL(エグゼクティブリンク):これまでのご経歴についてお伺いさせてください。

大学を卒業後に事業会社に入社、その後に監査法人、外資系コンサルティングファームを経て、現在に至っています。

EL:それぞれどのような業務を行なっていたのですか?

1社目の事業会社では審査業務を、2社目の監査法人ではM&Aに係るアドバイザリー業務を行っていました。3社目の外資系コンサルティングファームでは、主に製造業向けの新規事業戦略策定やグローバル進出支援などの戦略コンサルティング案件に従事していました。

EL:監査法人(M&Aファイナンシャルアドバイザリー業務)から外資系コンサルティングファームへ転職されたのはなぜですか?

監査法人ではM&Aの専門スキルを習得する事が出来たため成長実感もありましたが、コンサルタントのゼロベースでものを考え顧客にアウトプットを提供するという、専門スキルに頼らないケイパビリティを身に付けたいと考えたためです。

M&Aはコンサルタントの方と連携して仕事を進める機会も多かったため、彼らの働き方・頭の使い方に身近で接する事ができた事が転職活動につながりました。

EL:MURCに入社されてからは、どのような業務に就かれてきたのでしょうか。

MURCに転職後は戦略コンサルティング部に所属して、シンクタンクならではの様々な戦略案件に携わってきました。その経験から、他の戦略ファームと差異化できるサービスを提供したいと考え、先進技術(IoTやロボティクス等)を活用したコンサルティングメニュー開発を開始し、2017年4月にI&I室を立ち上げました。

Ⅱ,プロジェクト事例について

EL:I&I室の人数や組織形態について、より詳しくお伺いしてもよいでしょうか。

まず人数についてですが、現在(2018年3月時点)の人数は12名です。専任が6名、他の部室と兼務しているメンバーが6名います。基本的にオープンな組織を目指しているため、新しいことにチャレンジしたいという意気込みを持っているスタッフには基本的に“来る者拒まず”で参画いただいております。

I&I室は基本的に他部門と連携する案件が多いため、得意領域・慣れ親しんだ領域だけではなく、新領域のプロジェクトに関わってみたいと考えているチャレンジ精神が旺盛なメンバーには向いていると思います。

次に組織についてですが、I&I室は戦略第1ビジネスユニットに所属しています。

渡邉さま_右側面②

通常、I&I室のようなR&D要素を含む組織を作ろうとすると、本部直轄組織であったり、コーポレート企画本部に所属したりする事が多いのですが、私の信念として、敢えて事業本部所属に拘らせていただきました。
私は常々、イノベーションはクライアントと膝を突き合わせながら試行錯誤をする中で生まれるものだと考えております。故にクライアントに接する機会を多く持てる状況を如何に作り出せるかが肝であり、新領域へのチャレンジ・投資を積極的に行う大企業へのコンサルティングサービスを提供する戦略第1ビジネスユニットの所属となっております。

I&I室のサービスメニューは、テーマやドメインを限定せず時代のトレンドに合ったコンサルティングを常に開発・実証する事を目的としています。現在は、IoTやAI、ロボティクスがキーワードではありますが、これは現時点の顧客ニーズに合わせているだけであり、将来にわたって同じコンサルティングメニューを提供し続けるということではありません。

EL:プロジェクトテーマについて詳しくお聞きしてもよいでしょうか。

2018年度は基本的には三つのテーマに取組みます。「未来予測」「オープンイノベーション」「先進技術」がその3つとなります。

 (1)「未来予測」については、シンクタンク部門の研究員やエコノミストが予測するマクロ経済環境を踏まえた将来予測をベースに、バックキャスト型のビジョン策定や新規事業策定を支援しております。また、2018年4月1日付で戦略的業務提携を発表したデザインファームのamidus社(本社:東京都、代表取締役社長:田淵 淳也)の知見を活用することで、生活者動向インサイトを踏まえた複合的なソリューションを提供しております。

(2)「オープンイノベーション」については、多くの企業が取り組むアクセラレータプログラムのようなスタートアップ企業とのマッチングだけではなく、経営戦略からその後のスタートアップ企業を巻き込んだ実行フェーズの支援まで我々が一気通貫で支援します。既にアクセラレータプログラムを試みたものの思うような結果が出せなかった企業に対し、その本質的な問題点を踏まえたオープンイノベーション支援を提供しております。

(3)「先進技術」については、IoT、AI、ロボティクスなどの技術を活用した新規事業開発や事業拡大のための実行支援が主となりますが、近年は自動運転技術やEV技術などにより技術にフォーカスしたコンサルティングのご支援も増えてきております。

このような先端技術領域は市場自体が勃興期のため、一般的な市場調査が極めて困難になります。MURCには政府系の調査を生業とするシンクタンク部門があるため、官公庁や各学会の有識者とのつながりが強く、市場調査にあたり様々な情報ソースに効率的にアプローチが出来るという強みがあると思っています。このあたりは、過去に在籍していた外資系コンサルティングファームにも真似できない領域であり、MURCの強みであると認識しております。

EL:可能な範囲で構いませんので、具体的なプロジェクト事例もお聞きしたいです。

それでは、先ほどお話しした3つのテーマに沿ってお話しさせていただきます。

まず、「未来予測」プロジェクトについてですが、直近ではある消費財メーカー向けに中期経営計画の策定の前提となるビジョン策定をご支援しました。

このプロジェクトでは、2040年の消費者の行動・生活者動向を踏まえた消費財メーカーの“あるべき姿”の提示と具体的な戦略までの落とし込みにamidus社と協業して取り組みました。

また現在も、ある地方自治体からの依頼で、「50年後のビジョン策定支援プロジェクト」を受注しており、amidus社の他、社内有識者と協力して取り組んでおります。

EL:ありがとうございます。できれば、先ほどの消費財メーカーさんのプロジェクト事例について、もう少し詳しくお伺いさせて下さい。

例えば、2040年頃には「家を持たない生活者・持つことに意味を見出さない生活者」が台頭すると予測しています。すると、これまでBtoC向けに商品を提供していた消費財メーカーは、消費者自身が掃除をしなくなることで販売先がBtoCからBtoBに変わり、これまでのような「手にやさしい」とか「香りがよい」といった価値の訴求ではなく、「圧倒的な洗浄力」を訴求する必要に迫られます。

このように、生活者動向の未来を予測する事で、これまでの戦略の方向性を大きくチェンジさせるようなビジョン策定のご支援をさせていただきました。

こうしたアプローチは、調査研究を生業とするシンクタンク部門を持つMURCならではの強みだと思っています。他のコンサルティングファームにおいても、新規事業立上げや新商品開発のプロジェクトの際には、同様の調査や分析を行います。しかし、あくまでもプロジェクト単位の都度対応であり、MURCのように常に未来予測の調査研究をアップデートすることは出来ていないと思われます。

渡邉さま_左側面①

EL:具体的なお話、ありがとうございます。他のテーマについてのプロジェクト事例も可能な範囲で教えて頂いてもよいでしょうか。

「オープンイノベーション」のプロジェクトでは、単純な大企業とスタートアップ企業のマッチングではなく、戦略仮説をしっかりと準備したサービスメニューを提供しています。

今はオープンイノベーションがブームのため、各社がこぞってオープンイノベーションに取り組んでおりますが、「オープンイノベーションに取り組んだがお祭り騒ぎで終わってしまいその後が続かない」「そもそも採択された事業案が会社の戦略の方向性・ビジョンと違い社内で浸透しない」といった声をよく耳にします。オープンイノベーションの思想そのものは素晴らしくとも、実現方法が片手落ちになってしまっては、結果的に「オープンイノベーションはイマイチな施策」と位置付けられ、逆効果となる可能性がございます。

MURCではオープンイノベーションの仕組みを提供する社内組織(LEAP OVER)とコンサルタントが連携する事で、実効性を意識したオープンイノベーションのご支援が可能です。

EL:良くわかりました。ありがとうございます。「先進技術」のテーマについてのプロジェクト事例も、可能な範囲で教えてください。

「先進技術」をテーマにしたコンサルティングサービスには多々取り組んでいますが、例えば、経済産業省とロボット工業会と進めている「ロボティクス研究会」はMURCらしいプロジェクトだと思いますのでご紹介させていただきます。

この研究会の趣旨は、一言で言えば「ユーザーとメーカーを一堂に集め、具体的な事業案の検討・推進を目的とする有志の研究会」であり、業界・競合の垣根を越えてロボットが共存する世界を実現するために意見を出し合える場を提供しています。実際に、当研究会を通じてビジネスマッチングが成立し事業化が進んだ例もございます。MURCは、単に研究会の事務局を担うだけではなく、研究会メンバー各社のロボット事業への参入支援・実行支援をコンサルティングする事で、ロボット社会の実現を後方支援しています。

MURCのサービスは、単純に個社向けのコンサルティングサービスに留まるのではなく、社会課題全体の解決を目的に、業界全体が底上げされるような取組みをシンクタンクの役割として支えています。

Ⅲ,組織について

EL:具体的なプロジェクト例について、詳細に教えてくださりありがとうございます。ここで少し話を変えて、組織についてお伺いしたいのですが、I&I室において大切にしていることなどはありますか。

I&I室創設にあたり大切にすべき価値を3つ定義しました。一つは「社会課題の解決」の視点を常に意識する事。これは私がMURCに入社した理由でもありますが、単に目先のクライアントだけの利益を考えるのではなく、あくまでも「その先には社会課題の解決がある」事を常に意識して、個別企業だけではなく、業界や社会全体の利益を考える事をもっとも大切にしています。

渡邉さま_右側面

二つ目は、我々は研究者ではなくコンサルタントなので、「実際にクライアントに価値を提供してなんぼ」という意識を常に持つように心がけています。I&I室が提供する新サービスはR&Dではなく、しっかりとクライアントと一緒に(クライアントからFeeを頂く)実行型のサービスとなります。

クライアントはFeeを払うわけですから、結果にも相当に拘ってきます。研究開発だからという逃げは許されない以上、逆に言えばI&I室としても本気で取り組む事につながります。

 最後は、MUFGグループを股にかけた「掛け算のシナジー効果」を常に目指す事です。

コンサルタントの仕事を研究員が代替するといった形のコワークが足し算型だとすると、掛け算型とはコンサルタントと研究員のケイパビリティがそれぞれ強みを発揮した状態のコワークを意味します。

また、MURC内部の掛け算だけではなく、三菱UFJ銀行やMRI(三菱総合研究所)などとも積極的に掛け算を模索していきます。前述の通りデザインファームのamidus社との戦略的業務提携もその一例です。

Ⅲ,求める人物像について

EL:そんな組織において、渡様が一緒に働きたい方はどのような方でしょうか。

そうですね、ちょっと青臭いことを言うようですけど、視座の高い人に来ていただきたいと思っています。

私もそうでしたが、コンサルタントとしてある程度経験を積むと、国のためとか、社会課題の解決のためとか、そういったマクロな視点が次第に生まれてきます。これは年齢に関係のない考え方だと思いますので、視座の高い仕事がしたいと考える方とは、是非一緒に働きたいと考えております。
なお、I&I室に応募いただくにあたってコンサルティング経験は必須ではありません。前述のようにスキルよりも思いのある方にぜひ応募いただきたいと思います。

EL: 最後に、応募を検討されている方にメッセージをお願いします。

MUFGのケイパビリティは社内外でまだまだ開拓余地がたくさんあります。しかしながら、現状はほんの一部しか開拓出来ていません。現在は私が個人技でその開発を進めているもののやはり個人の能力には限界があります。先ほどお話ししたような高い視座を持った方々と一緒に考えることができたなら、もっともっと大きなインパクトを社会へ与える事ができると確信しておりますので、I&I室の理念に賛同される方がいらっしゃれば、是非とも応募をお待ちしております。

プロフィール

コンサルティング事業本部 戦略第1ビジネスユニット
イノベーション&インキュベーション室 室長/プリンシパル 
渡邉 藤晴 (Fujiharu Watanabe)

大学卒業後、監査法人系M&Aアドバイザリー会社、米系戦略コンサルティングファームを経て、2013年より三菱UFJリサーチ&コンサルティングに参画。2017年4月に立ち上がったイノベーション&インキュベーション室長として、大企業向けに先端技術を活用した新規事業戦略コンサルティングを行っている。

 

インタビュアー:エグゼクティブリンク 石坂

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